スケートカナダ2017・男子&ペア―宇野昌磨選手、総合300点超えで圧勝

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 GPシリーズ2戦目のスケートカナダ2017。女子とアイスダンスについて前記事でお伝えしましたので、今回は男子とペアです。
 男子を制したのは日本の宇野昌磨選手。他の追随を許さない圧倒的な演技でGP3勝目を手にしました。2位にはアメリカの実力者ジェイソン・ブラウン選手、3位にはロシアの新星アレクサンドル・サマリン選手が入りました。
 ペアは前世界王者、地元カナダのメーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード組がSP2位から逆転で優勝しました。

ISU GP Skate Canada International 2017 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 男子の覇者は世界選手権2017銀メダルの宇野昌磨選手です!

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 SPはヴィヴァルディの「冬 「四季」より」。まずは代名詞の4フリップをパーフェクトに決めて2.29点という極めて高い加点を得て好スタート。スピンとステップシークエンスを挟んで後半、4トゥループからのコンビネーションジャンプはファーストジャンプの着氷で若干流れが滞ったため、無理せずセカンドジャンプを2トゥループにして加点を狙います。得意の3アクセルはいつもどおり安定感抜群の跳躍とランディングでこちらも2.43点と高い加点。スピンは全てレベル4と取りこぼしなく滑り切り、103.62点と9月のロンバルディアトロフィーでマークしたパーソナルベストに迫るハイスコアで断トツの首位発進となります。

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 フリーは2季前と同じ「トゥーランドット」。まずは昨季習得した4ループ、これを完璧に下りて2.14点の加点を獲得。続くジャンプは今季習得したばかりの4サルコウは回避し3ループにしましたが、4ループの直後とあって感覚が狂ったのか回りすぎで下りてきてしまい着氷を乱します。次いで3アクセルはクリーンに着氷しすぐに立て直します。後半最初のジャンプはこれまた大技の4フリップでしたが、着氷でステップアウトし減点。続く4トゥループはアンダーローテーション(軽度の回転不足)での着氷で再びステップアウトとミスが重なります。ですが、直後の4トゥループ+2トゥループは若干耐えながらも成功。3アクセル+1ループ+3フリップはスムーズな流れで決め加点2。最後の3サルコウは急遽3トゥループを付けてリカバリーし加点に繋げ、フィニッシュした宇野選手はほっとしたような笑顔を見せました。得点は197.48点でもちろんフリー1位、総合1位でGP3勝目を上げました。
 大会が始まる1週間ほど前からカナダ入りし、時差への対応など緻密に調整していた宇野選手。その効果もあってかショートは「体が動きすぎる」「アドレナリンが出すぎていた」と本人が話すくらいキレキレの演技でした。そこから一転、フリーはショートの半分ほどしか体が動かなかったというくらいエネルギーが不足していたようですが、はた目にはそうとは全くわからないくらい、スピード感だったり動作の繊細さだったりの方が印象に残りましたね。調子が悪い時にこそその選手の真価が表れると私は思っていますが、そういった意味で宇野選手は多少不調でもこれだけの演技ができるというのを示し、すでにそのレベルにまで達しているんだなということをつくづく感じさせられました。
 宇野選手の次戦は3週間後のフランス大会。調子が良くても悪くても、宇野選手は軸がしっかりしているスケーターなので全く心配するところはないですから、自分のペースでうまく調整してまた納得のいく演技ができるよう頑張ってほしいですね。スケートカナダ優勝、おめでとうございました。


 2位はアメリカのジェイソン・ブラウン選手です。

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 SPは「The Room Where It Happen ミュージカル「ハミルトン」より」。まずは3アクセルから、着氷がわずかに乱れますが最小限のミスに抑えます。続く3ルッツはクリーンに成功させ、後半の3+3もきれいな着氷。冒頭の3アクセル以外の全てのエレメンツが1点以上の加点という質の高さで、特に終盤のステップシークエンスはほとんどのジャッジが満点となる加点3の高評価を与え、90.71点で3位と好発進します。
 フリーは「Inner Love」。冒頭は未だ公式試合で成功させたことのない4トゥループに果敢に挑戦、しかしアンダーローテーションで下りてきてしまいあえなく転倒します。直後の3アクセルも少し慎重になったのかアンダーローテーションでの着氷で減点。しかし次の3フリップは難なく成功させます。後半最初は3アクセル+3トゥループ、これを完璧に決めて1.29点の加点を獲得。続く3+1+3も全てのジャンプを回り切って着氷します。次いで3ループは珍しくパンクして1回転となりますが、3ルッツ+2トゥループ、2アクセルと残りのジャンプはクリーンにこなし、悲哀漂うプログラムの世界を余すことなく表現し切りました。得点は170.43点でフリー2位、総合でも2位と順位を一つ上げました。
 今回も残念ながら4回転初成功はなりませんでしたが、そんなことはごくごく些末なことと思えるくらい演技自体が素晴らしく美しかったですね。ショートは軽快なミュージカルナンバーでブラウン選手独特のバネのある動きを活かした振り付け、滑りがいかんなく発揮され、かと思うとブラウン選手のために作曲されたオリジナル曲であるというフリーは、センチメンタルで、それでいてダイナミックという相反する世界観を、繊細に、時に大らかに、頭のてっぺんから足のつま先まで気を配りながら表現していて、ショートとフリーでまるで別人のように魅せてくれます。やはりこういった演技を見せられると、これぞフィギュアスケートと言いたくなりますし、点数なんかは度外視して、フィギュアスケートの一つの究極形だなと思いますね。
 ブラウン選手の次戦はNHK杯。日本で見られることを嬉しく思いますし、初めてのファイナル出場も懸かりますが、ブラウン選手らしくのびのびと滑ってほしいですね。


 3位は今大会がGPデビューとなったロシアのアレクサンドル・サマリン選手です。

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 SPは「月光ソナタ/I'm No angel」。冒頭は試合ではまだ成功させたことのない大技4ルッツ+3トゥループ、これをしっかり回り切って下り見事に成功させます。続く4トゥループは若干着氷を乱し、後半の3アクセルはアンダーローテーションでの着氷で大きくバランスを崩します。しかし4+3の成功が効いて84.02点と自己ベストをマーク、4位と表彰台を狙える位置につけます。
 フリーは「La Naissance de Yaha/The Unforgiven III/House of the Rising Sun」。まずは前日初成功させた4ルッツから、これをショートよりもきれいな質で下りて加点2の高評価を得ます。続く4トゥループもクリーンな着氷で加点1.86点。さらに3アクセルも加点2と演技前半は最高の出来となります。後半もまずは3+3を確実に決めて勢いを繋げますが、3アクセル+2トゥループは3アクセルが回転不足に。続く3ルッツ、3ループはクリーンに成功させ、最後の2アクセルは着氷を乱しながらも大崩れはせず、大きなミスなく演技を終えました。得点はショートに続き自己ベストの166.04点でフリー3位、総合3位と、GPデビューにして銅メダルを獲得しました。
 今大会最大のサプライズとなったサマリン選手。何といってもショート、フリーともに成功させた4ルッツはただ成功させただけではなく質も高いもので本当に驚かされました。ショートもフリーも演技後半にミスがあって、疲れてきた時にどれだけ技や表現の細部を疎かにせずまとめられるかは今後の課題ですし、今回の好演技だけではまだ安定感の有無というのは判断できないので何とも言えないのですが、どちらにせよ4回転時代の申し子の一人として楽しみな選手であることは間違いないですね。サマリン選手の次戦はフランス大会。そちらでもパーソナルベスト更新に期待したいですね。


 4位はソチ五輪銀メダル、カナダのパトリック・チャン選手です。

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 SPは「Dust in the Wind」。まずは得点源の4トゥループ+3トゥループを確実に決めると、続く3ルッツも問題なく成功。後半の苦手の3アクセルは着氷が大きく乱れますが、スピンは全てレベル4を揃え、世界屈指のスケーティングで軽やかかつ優雅な演技を披露し、94.43点で2位につけます。
 フリーは「ハレルヤ」。冒頭は前日決めた4トゥループの連続ジャンプからでしたが、4トゥループで転倒し狙い通りとはいかず。続く3ルッツもバランスを崩します。さらに3アクセルからの3連続ジャンプは2+1+2とパンクが続きます。後半最初は2本目の4トゥループでしたが3回転に。次いで2本目の3アクセルは2アクセル、3ループは2ループとパンクを連発。3ルッツは着氷が乱れてコンビネーションにできず、最後の3フリップはクリーンに跳び切りましたが、チャン選手らしからぬ精彩を欠いた内容で自己ベストから52点以上も低いスコアにとどまり、フリー7位、総合4位と表彰台を逃しました。
 ショートは良すぎず悪すぎずの演技でしたが、フリーは近年見たことがないくらい不安定なジャンプが続きましたね。本来得意な4トゥループが始めに決まらなかったところから悪い流れが始まってしまいましたが、良い時であれば次のジャンプですぐに立て直せるのがチャン選手の強みなのが、今回は4トゥループの直後の3ルッツも失敗し、その次に鬼門の3アクセルが待ち受けているということで、どんどん力んで悪循環に陥ってしまったのかもしれません。それでも後半になれば挽回のチャンスはまだまだあったと思うのですが、4トゥループが3回転になったことで経験豊富なチャン選手といえども戸惑いが生まれてしまったのかなと思いますね。
 チャン選手の次戦はNHK杯。ファイナルに進むためには優勝が必須条件かと思いますが、結果以前にチャン選手らしい演技が見られることを願いたいですし、この初戦からどう巻き返すのか注目したいと思います。


 5位はベルギーのヨリク・ヘンドリックス選手です。

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 SPは「Je Suis Malade」。まずは得点源となる3アクセルをクリーンに下りて加点1を獲得すると、後半の3+3はファーストジャンプの着氷で前のめりになり、若干強引に3トゥループを付けたものの回転が足りず減点となります。最後の3ループはきっちり着氷し、ステップシークエンス、スピンは全選手中唯一の全てレベル4という高い質でまとめ、82.08点で6位につけました。
 フリーは「アランフェス協奏曲」。冒頭はショートと同じく3アクセルからで、これに2トゥループを付けた形で成功させます。2本目の3アクセルはステップアウトし減点。3サルコウはクリーンに下ります。後半に入って最初の3ルッツからの2連続3回転は2+3に。しかし、その後のジャンプは全て目立ったミスなくこなし、ステップシークエンス、スピンはショートに続き全てレベル4と丁寧に演じ切り、155.23点でフリー5位、総合でも5位とGP自己最高位をマークしました。
 昨シーズンは初めてGP2試合に出場し両方とも一桁順位、欧州選手権では4位と比較的波の少ないシーズンを送ったヘンドリックス選手。今季は9月のネーベルホルントロフィーでさっそく自己ベストを更新して優勝し、今大会もミスを最小限に抑えた演技で5位と、昨季からの良い流れを継続させているように見受けられます。4回転こそない選手ですが、全体的にバランスの取れたジャンプ構成を組める選手ですし、また、今大会はステップシークエンスに対してのレベル判定がわりと厳しかったにもかかわらず、彼だけがショートもフリーもレベル4を取れていて、すでにベテランの域に達している選手ではありますが、年々成長が感じられますね。次戦のスケートアメリカにも期待です。


 6位はチェコのベテラン、ミハル・ブレジナ選手です。

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 SPは10/11、11/12シーズンにも演じた「鼓童」。まずは得点源の4サルコウ+2トゥループを詰まり気味ながらも回り切って成功させます。続く3アクセルは流れのあるランディングで1点以上の加点。後半の3ルッツはステップアウトしますが、スピンは全てレベル4とそつのなさも見せ、80.34点で7位発進となります。
 フリーは「Human/Stand By Me」。冒頭はショートで決めた4サルコウ、これも若干こらえながらも成功させると、3アクセル+2トゥループ、3フリップ+2トゥループはそれぞれGOEは0点だったもののミスらしいミスなく跳び切ります。勝負の後半、2本目の3アクセルはきれいな着氷で加点1。続く3ループは着氷が乱れ、3+2+2は3本目の2トゥループを跳んでしまったためその分は無得点になりますがノーミスで成功。残りの2つの単独ジャンプもクリーンにこなし、最後まで力強い演技を披露しました。得点は156.70点でフリー4位、総合6位で大会を終えました。
 ここ数年不安定な演技が目立っていたブレジナ選手にしては比較的好演といえる内容だったかなと思いますね。シーズン初戦のUSインターナショナルクラシックはかなり大崩れした演技で、2戦目のフィンランディアトロフィーではまずまず立て直し、そして今大会は細かなミスはありつつも得点源となる重要なジャンプは全て成功させたということで、徐々にではあるものの調子は取り戻しているのかなという印象です。こうした演技を次のNHK杯でも継続できればさらなる自信にも繋がると思うので、うまく調整して日本で良い思い出を作ってほしいなと思います。


 日本の無良崇人選手は最下位の12位にとどまりました。

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 SPは昨季に引き続き「Zapateado」。冒頭は4トゥループでしたが回転不足で下りてきてしまい減点を受けます。直後の代名詞3アクセルは高い跳躍で1点以上の加点を獲得。後半の3+3は微妙に流れが止まりわずかに減点されますがまとめ、74.82点で8位につけます。

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 フリーは「オペラ座の怪人」。冒頭は得意の3アクセルからで、これをショートよりもきれいな質で決めて2点近くの高い加点を稼ぎます。しかし続く4トゥループは抜けて2回転に、3ループも2ループにと同じミスを連発。ステップシークエンスとスピンを挟んだ後半に何とか巻き返したいところでしたが、最初の3ルッツは空中で回転がほどけてダウングレード(大幅な回転不足)で着氷。さらに2本目の3アクセル、2本目の3ルッツは着氷が乱れ、どちらもコンビネーションにできず。終盤の3フリップは2回転に、そして最後に挑んだ3ルッツは3本目の3ルッツだったため規定違反で0点にと、最初の3アクセル以外全てのジャンプでミスを犯してしまい、111.84点でフリー12位、総合12位と順位を落としました。
 ショートも決して好演技とは言えませんが、それ以上にほとんどのジャンプが失敗に終わったフリーは一体何が無良選手に起きたんだろうと思ってしまうほど予想外の演技でした。実は怪我を抱えているのではないかと疑ってしまうほどの不調ぶりで、本人はそういった発言は全くしていないので、それを信じるならばただただ一つのミスが次のミスの呼び水になったような形で負の連鎖にハマってしまったという感じですね。フリーに関してもう一つ気になったのは、プログラムが全体的に重々しいかなということです。無良選手は14/15シーズンのフリーでも「オペラ座の怪人」を演じていて、その時と今回とでは振り付け師が異なるのでプログラムで使用する曲も違っていて、全く別の「オペラ座の怪人」と言えるのですが、今回のプログラムはしっとりとした曲やスローな曲がメインという気がするので、もう少し華やかさや盛り上がり、メリハリが欲しいかなと個人的には感じました。もちろん新しい「オペラ座の怪人」を演じたのはまだ2試合のみで、そのどちらも表現以前にジャンプがあまりにも整わなさすぎたのでプログラム自体を評価するのは難しいのですが、無良選手の魅力と言えばやはりダイナミックさや豪快さだと思うので、アップテンポなパート、壮大なパートがもう少しあってもいいのかなという印象を受けました。
 次のスケートアメリカまでは約1ヵ月間ありますから、まずはジャンプの調子を取り戻して、無良選手らしい演技を見せてほしいと思います。



 次はペアです。

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 優勝したのはカナダのメーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード組。SPは「With or Without You」。冒頭の3ツイストはクリーンに決めますが、続くソロジャンプの3ルッツは2回転に。しかしその後のエレメンツは全て完璧でレベル4&加点1以上と質の高さを見せつけ、73.53点で2位と好位置につけます。フリーは14/15シーズンに演じた「Neutron Star Collision/サムソンとデリラ/Uprising」。まずは3ツイストを確実に成功させると、ショートでミスのあった3ルッツも着氷。さらに大技スロー4サルコウを加点1以上のクオリティーで成功させ最高の立ち上がりとします。中盤以降も3+2+2の3連続ジャンプやスロー3ルッツなど難しい技を次々と決め、演技を終えた二人はガッツポーズで喜びを露わに。148.69点でフリー1位、逆転で総合1位となり、ファイナルも含めGP8勝目を上げました。
 昨季はシーズン後半に調子を落とし、世界選手権ではラドフォード選手の怪我の影響もあって7位と表彰台から遠ざかったデュハメル&ラドフォード組。しかし今大会の演技は、無敵状態で快進撃を続けていた時のような迫力と力強さに満ちた、本当に二人らしい滑りでしたね。元々デュハメル&ラドフォード組と言えば、高難度のジャンプを跳べる上に安定感が売りというジャンプ系エレメンツが真骨頂のペアでしたから、その得意技の調子が戻ってきたことは今後に向けて嬉しい収穫ではないでしょうか。次戦のスケートアメリカまでは間が空きますが、うまくピーキングしてまた今回のような元気の良い演技を見せてほしいと思います。
 2位はドイツのアリオナ・サフチェンコ&ブリュノ・マッソ組です。SPは「Ameksa - Fuego」。冒頭の3ツイストはレベル4に加え、加点1.9点という極めて高い評価を受けます。続く大技スロー3アクセルはステップアウト。その後はミスらしいミスなくエレメンツを揃え、自己ベストに約2点と迫るハイスコアで首位に立ちます。フリーは「La Terre vue du ciel」。冒頭はショート同様に3ツイストを完璧に成功。次いでスロー2アクセルもクリーンに着氷と理想的なスタートを切ります。しかし3トゥループ+3トゥループのシークエンスジャンプ、3サルコウは両方とも男性のマッソ選手にミスがあり大きな失点に。以降のエレメンツは全て加点1以上とさすがの実力を示しましたが、自己ベストより12点ほど低い得点でフリー3位、総合2位と優勝は逃しました。
 フリーはソロジャンプが2つとも失敗に終わり、ここで多くの得点ロスをしてしまったのがもったいなかったですね。それでもそのほかのエレメンツにミスを引きずらない安定感は素晴らしかったです。スロー3アクセルという大技にもチャレンジしているペアですが、それ以外のエレメンツでも確実に高い加点が稼げるのが強みで、ソロジャンプが全てハマればもっともっと強くなっていきそうですし、女性のサフチェンコ選手は33歳の超ベテランですが、まだまだ伸びしろもありそうです。
 3位はフランスのヴァネッサ・ジェームズ&モルガン・シプレ組。SPは「Make It Rain」。冒頭の3ツイストはレベル2にとどまりますが、ほかのエレメンツは全てクリーンにこなしパーソナルベストまで2点というスコアで3位と好発進します。フリーは「Say Something/Sense of Freedom」で、冒頭の3ツイストはショートと同じレベル2でしたが、続く3連続ジャンプはパーフェクトに成功。さらに大技スロー4サルコウは両足着氷となり減点されたものの最小限のミスに抑えます。その後も目立ったミスなくレベルの高いエレメンツを繰り広げ、フリー2位、総合3位でGP3度目の表彰台を射止めました。
 昨シーズンは欧州選手権で大台となる200点を大幅に超える自己ベストを叩き出して銅メダルを獲得し飛躍を遂げたジェームズ&シプレ組。今季はその勢いが単なる勢いではなく地力なのか否かが問われる重要なシーズンですが、9月のオータムクラシックインターナショナル、今大会と210点を超えるスコアを続けてマークし、実力が本物であることを証明していますね。次戦のフランス大会の結果次第では初のファイナルも見えてきますが、母国開催のプレッシャーももちろんあると思いますから、手強いライバルはもちろん、自分自身のメンタルにも打ち勝って、ファイナルの切符を自力で引き寄せてほしいですね。



 スケートカナダ2017の記事は以上で全て終了です。次は中国杯。日本からは女子が三原舞依選手、樋口新葉選手、本田真凛選手、男子が田中刑事選手が出場します。女子は日本開催のNHK杯以外では唯一の3選手エントリーで、しかもオリンピック代表権を争う有力な3選手の直接対決とあって非常に楽しみですが、順位、点数というよりも、3人が3人ともベストな演技をしてお互いを刺激し合い、さらに高め合えるような試合になればいいなと思います。一方、男子の田中選手は負傷のためGP初戦のロシア大会を辞退してから初めての実戦。調整の期間としては短い中でどれだけ本来の感覚を取り戻せたかは未知数ですが、あまり結果は気にせずのびのびと滑って、全日本選手権に繋がるような収穫の多い試合になることを願っています。では。


:男子メダリスト3選手のスリーショット画像は、毎日新聞のニュースサイトの英語版が2017年10月30日に配信した記事「Uno earns 1st Grand Prix title of season at Skate Canada」から、宇野選手のSPの画像、チャン選手の画像、ヘンドリックス選手の画像は、スケート情報サイト「icenetwork」から、宇野選手のフリーの画像、ブレジナ選手の画像、無良選手のフリーの画像は、マルチメディアサイト「Newscom」から、ブラウン選手の画像は、ブラウン選手の公式インスタグラムから、サマリン選手の画像は、カナダのフィギュアスケート団体「Skate Canada」の公式ツイッターから、無良選手のSPの画像、ペアメダリスト3組の画像は、写真画像サイト「ゲッティイメージズ」から引用させていただきました。

【ブログ内関連記事】
スケートカナダ2017・女子&アイスダンス―ケイトリン・オズモンド選手、5季ぶりのGP優勝 2017年11月1日

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by hitsujigusa | 2017-11-03 17:27 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)