c0309082_14332032.jpg


 前記事に引き続き中国杯2017について書いていきます。今回は男子とペアです。
 男子を制したのはロシアチャンピオンのミハイル・コリヤダ選手。ショートプログラムでは男子史上6人目となる100点台、歴代4位となる103.13点をマークし、トータルでもパーソナルベストに近いスコアでGP初優勝を遂げました。2位は地元中国の金博洋(ジン・ボーヤン)選手、3位はアメリカのマックス・アーロン選手となっています。
 ペアは世界王者の隋文静(スイ・ウェンジン)&韓聰(ハン・ツォン)組が貫録を見せつけてGP2勝目を上げました。

ISU GP Audi Cup of China 2017 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

*****

 優勝はロシアのミハイル・コリヤダ選手です。

c0309082_14562682.jpg

 SP冒頭は今季初成功させた大技4ルッツ、これを驚異的な高さで決め1.57点の加点を獲得します。続く4トゥループ+3トゥループも完璧で同じく1.57点の加点。さらに後半の3アクセルも難なく下りて2.43点という極めて高い加点を引き出します。スピン、ステップシークエンスもスピンが1つレベル1となった以外はおおむねミスらしいミスなくこなし、全て加点1以上と美しい質のものを揃えました。得点はこれまでの自己ベストを7点以上更新する103.13点で圧巻の首位発進を果たしました。
 フリーもまずは4ルッツから、高さも回転も充分でしたが軸が曲がり転倒してしまいます。さらに4サルコウはパンクして2回転と、序盤は不安な立ち上がりに。しかし続く3アクセル+3トゥループはパーフェクトで1.57点の加点。レベル4のスピンとステップシークエンスを挟んで後半、最初の4トゥループを完璧に成功させ2.29点の加点を獲得。波に乗ってきたかと思いきや、3アクセルはまたもやパンクで1アクセルに。しかし直後の3+1+3は決めると、残りの3ループ、3+2はクリーンに下り、終盤の2つのスピンもレベル4とまとめ、フィニッシュしたコリヤダ選手は複雑そうな表情を浮かべました。得点は176.25点でフリー3位、総合では自己ベストに0.03点と迫る279.38点でトップの座を守り切りました。
 2週間前のロステレコム杯では決められなかった4ルッツを、今回は見事にショートで着氷したコリヤダ選手。高さとインパクトは4ルッツの第一人者である金博洋選手やネイサン・チェン選手をも上回る迫力で、この質の高い4ルッツを安定して跳べるようになればものすごい選手になるなと思い知らされました。また、スピンに関しても回転が速くポジションが明確なので加点が付きやすく、演技構成点もメキメキと高まって9点台目前まで来ていて、総合力のある選手という点でも今後ますます怖い存在になっていきそうですね。一方でショートとフリーを揃えることが課題の選手でもあって、揃えられれば300点台も夢ではないと思うので、まだポテンシャルの6割くらいしか出し切っていない印象さえ受けます。
 GP初優勝によってファイナル一番乗りを決めたコリヤダ選手。ファイナルではショート、フリーともに満足のいく演技が見られることを楽しみにしています。中国杯優勝、おめでとうございました。


 銀メダルを獲得したのは世界選手権2016、2017銅メダル、中国の金博洋選手です。

c0309082_23220491.jpg

 SPは「映画『グリーン・デスティニー』より」。冒頭の代名詞4ルッツ+3トゥループは若干着氷で乱れ減点となります。中盤の3アクセルは完璧に成功。しかし直後の4トゥループはステップアウトとなり、こちらも減点。スピンは全てレベル4と取りこぼしなくまとめ、93.89点で2位と好位置につけます。
 フリーは「火星 組曲「惑星」より/映画『スター・ウォーズ』より」。冒頭の4ルッツは着氷でこらえわずかに減点。次いで4サルコウは大きくバランスを崩し大幅に減点となります。3アクセルからの3連続コンビネーションは決め、後半はまず4トゥループからでしたがこれも着氷でミス。さらに2本目の4トゥループは必ず連続ジャンプにしたいところでしたが、転倒となり大きな得点ロスに。3アクセル、3+3は成功させましたが、最後の3フリップも乱れ、演技を終えた金選手はがっくりと肩を落としました。得点は自己ベストより34点ほど低い170.59点でフリー5位、総合では2位とSPから順位は変わりませんでした。
 最終的には2位となったものの内容的にはまだまだ金選手らしいジャンプが完全にはできあがっておらず、シーズン序盤の難しさが出てしまったかなと思います。特にフリーは優勝を狙える位置につけていたということもあってか、全体的に緊張感が漂っていたように感じました。そういう意味ではショートの方が体も動いて切れ味も良く、中国風のエキゾチックな曲想をうまく表現できていたと思いますね。ただ、失敗したジャンプも回転は全て回り切っていたので、本当にちょっとしたズレなのかもしれません。次戦のスケートアメリカでは笑顔で終われる演技を期待したいですね。


 3位に入ったのはアメリカの実力者マックス・アーロン選手です。

c0309082_00061878.jpg

 SPは「彼を帰して ミュージカル「レ・ミゼラブル」より/ワン・モア・デイ ミュージカル「レ・ミゼラブル」より」。冒頭は4トゥループ+3トゥループの予定でしたが、ファーストジャンプの着氷で詰まったため無理せず2トゥループを付けます。続く4サルコウはクリーンに成功。後半の3アクセルはランディングで軽く片手をついたため減点を受けます。しかし全体的には大きなミスなく流れの途切れない演技を見せ、83.11点で5位発進とします。
 フリーは「オペラ座の怪人」。冒頭は4トゥループからの連続ジャンプをしっかりと着氷。続く4サルコウもスムーズな跳躍で加点1を得ます。3ループは若干よろめく着氷となったためわずかに減点されますが、上々の前半とします。後半の得点源となる4トゥループは着氷でバランスを崩し減点。しかし続く3アクセル+2トゥループ、単独の3アクセルはきれいに下ります。3+1+3、2アクセルと終盤のジャンプも予定どおりにこなし、フィニッシュしたアーロン選手は片手を天に突き上げ喜びを露わにしました。得点は自己ベストの176.58点でフリー1位、総合3位と追い上げ、2季ぶりにGPの表彰台に立ちました。
 ショート、フリー通してジャンプが安定していたアーロン選手。やはり豪快なジャンプを跳ぶ選手なので、次々に決まれば演技全体の見ごたえも増してくるように思います。表現面ではもう少し緩急やメリハリがつけばなお良いかなという感は拭えませんが、まずはジャンプが揃わないと表現も生きてこないので、音楽表現はこれからの課題として、次戦のフランス大会ではよりプログラムの魅力を引き出す演技を楽しみにしたいですね。


 4位となったのは世界ジュニア王者、アメリカのヴィンセント・ジョウ選手です。

c0309082_01242342.jpg

 SPは「Chasing Cars」。冒頭は今季から取り入れた4ルッツ+3トゥループの高難度コンビネーション、これを完璧に、しかもセカンドジャンプで両手を上げて跳び1.86点の高い加点を得ます。しかし続く4フリップは転倒。さらに後半の3アクセルも回転不足で転倒と大きなミスが重なり、80.23点で8位と出遅れます。
 フリーは「映画『ムーラン・ルージュ』より」。冒頭はショートで成功させた4ルッツ+3トゥループをまたもやクリーンに下りて2点の高加点。ショートで失敗した4フリップは着氷でバランスを崩しかけますがこらえ最小限の減点に抑えます。立て続けに3種類目の4回転である4サルコウに挑みますが、こちらは回転が足りず転倒。後半最初は2本目の4ルッツ、これはステップアウトとなります。しかし、3アクセル、4トゥループ+2トゥループと大技を成功。その後も目立ったミスなくエレメンツをまとめ、176.43点でフリー2位、総合4位と大きくジャンプアップしました。
 昨シーズン、ジュニアにして男子史上最高難度の大技4ルッツの成功者となり、今シーズン前から注目の的となっていたジョウ選手。デビュー戦での表彰台も期待された中、ショートはやはり初めてのGPということで緊張があったのか2度転倒してしまいましたが、フリーでは3本の4回転をほぼクリーンな形で着氷させ、ルーキーらしからぬ異才ぶりを存分に発揮してくれました。特に4ルッツ+3トゥループは頑張って跳んでいるという感じが全くなく、3トゥループで両手を上げられるほど余裕しゃくしゃくで、今から末恐ろしくなりました。昨季のネイサン・チェン選手のように滑るたびに進化していくという雰囲気もぷんぷん漂わせていて、次戦のフランス大会で納得のいく演技ができれば、表彰台のチャンスは充分ありそうですね。


 5位は地元中国の実力者、閻涵(ヤン・ハン)選手です。

c0309082_02082046.jpg

 SPは「A Thousand Years」。冒頭は代名詞の3アクセルから、これを完璧に決めて1.86点の加点を獲得します。続く4トゥループは着氷で大きく乱れ、後半の3+3は3+2にとジャンプはミスが相次ぎますが、ステップシークエンス、スピンは全てレベル4と丁寧にこなし、82.22点で6位につけます。
 フリーは昨季のショートをアレンジした「I'll Take Care Of You」。冒頭は得意の3アクセルからのコンビネーションジャンプを圧巻の飛距離で跳び切って加点2。さらにショートでは失敗した4トゥループもクリーンに下りて加点2を得ます。単独の3アクセルもパーフェクトに成功で加点1.43点と前半を理想的な形で終えます。後半も3ルッツ、3ループ、3+2+2とミスらしいミスなくクリア。3サルコウ、3フリップは着氷がこらえ気味になりましたが、大きなミスなく演技を終え、地元の観客の拍手喝采を浴びました。得点は172.39点でフリー4位、総合5位と順位を一つ上げました。
 昨シーズンは肩の骨折のため世界選手権を欠場した閻選手。今大会は怪我からの復帰戦となったわけですが、閻選手らしさがよく表れた演技でしたね。ジャンプに関しては思いっきりというよりも慎重さがうかがえましたが、復帰戦でこれだけの演技ができたというのは自信になるのではないでしょうか。残念ながら閻選手のGP出場はこの1試合のみということで、どういった形で調整をしていくのかはわかりませんが、オリンピックでも閻選手らしい演技ができるようにマイペースで頑張ってほしいと思います。


 6位は前世界王者、スペインのハビエル・フェルナンデス選手です。

c0309082_15183490.jpg

 SPは「映画『モダン・タイムス』より」。冒頭は4トゥループ+3トゥループでしたが、パンクして3+2になってしまいます。続く4サルコウは着氷で膝をぐっと曲げて耐えて成功。しかし後半の3アクセルは着氷で乱れて大幅に減点。ステップシークエンス、スピンは全てレベル4を揃え、90.57点と何とか90点台に乗せて3位発進とします。
 フリーは「ミュージカル「ラ・マンチャの男」より」。冒頭はショートで失敗した4トゥループからでしたが、これもパンクして3回転になります。さらに4サルコウ、3アクセルと着氷の乱れが重なり、精彩を欠いた出だしとなります。後半最初の4サルコウからの連続ジャンプは3+2に。単独の3ループはきれいに下りますが、コンビネーションにしなければならない3アクセルは再び着氷ミスで単独に。その後も3ルッツは決めたものの、3+1+3は2+1+2と最後まで立て直せないままフィニッシュ。得点は自己ベストより50点以上低い162.49点でフリー6位、総合でも6位となり、ファイナルを除いてGPでは4年ぶりに表彰台を逃す結果に終わりました。
 ショート、フリーでクリーンに決まった4回転はショートの1本のみ、得意の3アクセルに至っては1本も成功せずという、フェルナンデス選手らしからぬ信じられないミスの連続でした。もちろんシーズンの中で好不調の波というのは当然あり、フェルナンデス選手ほどの一流選手であれば調子が悪い時もそこそこの演技はできるものだと思うのですが、そうした経験をも超えるメンタル面での難しさ、またはフィジカル面での不調があったのでしょうか。ショートに関して言えば、103.13点を叩き出したコリヤダ選手の直後の滑走だったということで多少影響があったのかなと勝手に想像してしまうのですが、そのショートからフリーでうまく切り替えられなかった、ショートの悪い部分を引きずってしまったというのは、今後に向けて少し心配ですね。
 次戦のフランス大会はさすがに今大会よりも悪くなるということはないでしょうが、短期間でどれだけジャンプの綻びを修正してくるか、オリンピックに向けての試金石にもなると思いますから、注目です。


 日本の田中刑事選手は7位となりました。

c0309082_15524942.jpg

 SPは「Memories」。冒頭は得点源の4サルコウ、これをしっかり回り切って成功させると、さらに3+3も難なく下りて1.2点の加点を獲得。後半の3アクセルもパーフェクトで1.86点の加点を引き出し、表現面でもブルースに乗って色気漂う滑りを見せ、パーソナルベストを6点以上更新する87.19点で4位と好発進しました。

c0309082_15593045.jpg

 フリーは2季連続の「フェデリコ・フェリーニ・メドレー」。まずはショートできれいに決めた4サルコウを再びクリーンに下ります。続いてはショートでは回避した4トゥループでしたが、これは3トゥループに。ですが、3アクセルは完璧に跳び切ってすぐに切り替えます。後半はまず鍵を握る4サルコウからでしたが、パンクして3回転に。3アクセルからの3連続ジャンプは全てクリーンに着氷。3+3も成功と良い流れを作ります。次は3ループというところでしたが、その軌道に入ったところでまさかの転倒。すぐに起き上がった田中選手は最後の3ルッツをしっかり跳び終えましたが、ほかの選手より一つジャンプが少ない状態となり、159.98点でフリー7位、総合7位と大きく順位を落としました。
 GP初戦になる予定だったロステレコム杯を怪我のため辞退し、今大会が復帰戦となった田中選手。SPはブルースという初挑戦のジャンルでしたが、思った以上に田中選手が醸し出す雰囲気とブルースの空気感がマッチしていて良かったですね。特に腕の使い方が以前と比べてとても美しく滑らかになって、ブルース特有の渋さをうまく表現しているように思いました。一方のフリーは予定していた4回転3本のうち1本しか決まらず、また、アクシデント的な転倒によって3ループが入らなかったということで、かなり点数をロスしてしまいました。それでも自己ベストから8点ほどしか変わらなかったというのは、下りたジャンプではしっかり加点が取れているというのも大きいですし、演技構成点もミスが複数あったわりにはまずまず良い評価が与えられていて、プログラムが昨季からの持ち越しということもあって意識せずともナチュラルに動けている感じが見て取れて、そういった点もジャッジに伝わったのかなと思います。
 田中選手にとってはまだまだ納得のいく演技には程遠いでしょうが、今大会で得た課題も糧にして、全日本選手権に向けてうまく調整して、次こそは悔いのない演技をしてほしいですね。



 ここからはペアです。

c0309082_17002843.jpg


 優勝は世界チャンピオンの隋文静&韓聰組。SPは「ハレルヤ」。まずはサイドバイサイドの3トゥループを二人ともクリーンに決めると、高難度のスロー3フリップも成功。3ツイストはレベル4を獲得し、デススパイラルがレベル3と取りこぼした以外は全てレベル4を揃え、自己ベストに約1点と迫る80.14点で断トツの首位に立ちます。フリーは「トゥーランドット」を演じ、冒頭では大技4ツイストをレベル2ながらもGOEでは高い評価を受け成功させると、3+2+2の3連続ジャンプも着氷。3サルコウは乱れますが、後半のスロージャンプ2つはどちらも加点2以上というパーフェクトな出来で、自己ベストを0.1点上回る150.93点をマーク。もちろん1位で、2位に25点差以上つける完全優勝を果たしました。
 世界王者らしい圧巻の演技を披露した隋&韓組ですが、意外にもこれがGP2勝目なんですね。昨シーズンは隋選手の負傷のためGPはパスしたということもありますが、一時は競技復帰さえ危ぶまれるような大怪我をしたということを今では忘れてしまうくらい、圧倒的な安心感を与える演技を見せ続けてくれています。ペア界はトータル230点を超える、もしくは230点に迫ろうかという自己ベストを持つペアが複数いて、どのペアがオリンピックを制するのかその時になってみないとわからない戦国時代ですが、その分見ている側にとっては本当におもしろい状況でもあります。隋&韓組の次戦はNHK杯ということで連戦となり、疲労も溜まっているかと思いますが、また二人らしい安定感抜群の演技が見られることを楽しみにしています。中国杯優勝、おめでとうございました。

 2位は同じく中国の于小雨(ユー・シャオユー)&張昊(ジャン・ハオ)組です。SPは王道の「白鳥の湖」で、冒頭の3トゥループこそ女性の于選手が氷に軽く手をついてしまい若干減点されますが、そのほかのエレメンツは全てレベル4を獲得し、71.37点で2位につけます。フリーは「映画『スター・ウォーズ』より」。演技前半はソロジャンプで細かなミスが相次ぎますが、スロージャンプやリフトなどのエレメンツは確実にこなし、自己ベストに約2点と迫る134.17点でフリーも2位、総合2位となりました。
 昨季からペアを組んでいる于&張組。出場した全ての試合で200点を超えるなど安定感が持ち味のペアですが、ソロジャンプが弱点と言えば弱点ですね。ソロジャンプがより安定してくるとさらに怖い存在になると思うので、次戦のスケートアメリカではその点がどれだけ修正されるかに注目ですね。

 3位はカナダのカーステン・ムーア=タワーズ&マイケル・マリナロ組。SPは「Sweet Dreams」。冒頭の3ツイストがレベル1になったり3トゥループで着氷ミスがあったりとミスが重なり、得点が伸び悩み4位にとどまります。フリーは「Un Ange Passe」。冒頭の3ツイストは再びミスがありレベル2どまり、2アクセルからの3連続ジャンプは二人のタイミングが大きくずれて減点は受けますが、最小限のミスに抑えます。その後は目立ったミスなくエレメンツをこなし、フィニッシュした二人は納得したように破顔しました。得点は自己ベストとなる132.00点をマークしフリー3位、総合3位で銅メダルを獲得しました。
 母国開催のスケートカナダ以外のGPでは初表彰台となったムーア=タワーズ&マリナロ組。細かいミスはさまざまあり、特にショート、フリーともに男性が女性をキャッチする時間が長くなった3ツイストのミスはもったいなかったですが、全体的には大崩れすることなくよくまとめたなという印象ですね。カナダはペアも層が厚く、このペアも昨季のカナダ選手権で3位に入っているとはいえ全く油断はできませんから、ひとまずGP初戦でまずまず安定した演技を見せられたのはオリンピックの代表争いに向けても良いアピールとなりましたね。2戦目のスケートアメリカは今大会以上の強豪揃いとなるので表彰台に乗るのはなかなか厳しそうですが、今回以上の好演技に期待ですね。



 中国杯2017の記事はこれで全て終了です。男女シングルは上位が接戦となった一方、ペア、アイスダンスは優勝した組が頭一つ抜きん出た形となりました。
 今年のGP3戦までを振り返ると、女子に関して言えば、初戦のロステレコム杯は上位にミスが少なく得点も高め、2戦目のスケートカナダは上位にミスが多く低調、そして中国杯はやはり上位にミスが少なめで好調と、試合ごとに好不調がハッキリ分かれているような気がします。たとば今大会の三原舞依選手は200点を超えても4位と表彰台にも上がれず、スコアではなくポイントによってランキングが決まるGPとはいえ、その恩恵を受ける選手と割を食う選手とがいて、出場する大会によってこれだけ運命が左右されるのは今更ながらやっぱり不公平だなーという気もしました。
 そして男子はベテランのハビエル・フェルナンデス選手、パトリック・チャン選手がそれぞれ6位、4位と表彰台を逃すという波乱が発生。チャン選手はNHK杯で優勝すればファイナルの可能性も残るという中でしたが、辞退を発表し、カナダ選手権に向けて調整を優先することに。フェルナンデス選手はまさかフランス大会を辞退するということはないと思いますが、これまで男子フィギュア界を引っ張ってきた二人の絶不調はある意味で衝撃的でしたね。昨季から今季にかけて多種類の4回転を跳ぶ選手が一気に増え、特に最高難度の4ルッツを武器にする選手が急激に増えたということで、トゥループとサルコウという比較的基礎点の低い4回転しか持たないフェルナンデス、チャンの両選手にとっては五輪のメダルがますます困難な状況になってきているのかなと思います。完成度で勝負するベテラン勢が今後どう巻き返しを見せるのか、期待も込めて注視したいですね。
 そしていよいよ次戦はNHK杯。世界チャンピオンの羽生結弦選手の2戦目となりますが、少し前に村上大介選手が肺炎のため辞退という残念なお知らせが飛び込んできました。代役は今季シニアデビューの友野一希選手ということで、友野選手は混沌としている日本男子の3人目に名乗りを上げるまたとないチャンスですから、どんどん攻めてアピールしてほしいと思います。女子は日本のエース、宮原知子選手が満を持して登場。これが今季初戦ということで、あの正確無比なジャンプがどれだけ戻ってきているのか未知数で心配ではありますが、まずは今のベストを尽くして宮原選手らしいエレガンスな演技を見せてほしいですね。では。


:男子メダリスト3選手のスリーショット画像、金選手の画像、アーロン選手の画像、ジョウ選手の画像、閻選手の画像、田中選手の画像は、スポーツ情報サイト「スポーツナビ」のフィギュアスケートページから、コリヤダ選手の画像、フェルナンデス選手の画像、ペアメダリスト3組の画像は、マルチメディアサイト「Newscom」から引用させていただきました。

【ブログ内関連記事】
中国杯2017・女子&アイスダンス―アリーナ・ザギトワ選手、GPデビュー戦で初優勝 2017年11月7日

[PR]
by hitsujigusa | 2017-11-08 23:45 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)