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 年が明けてしばらく経ちましたが、今更ながら年末に行われたロシア選手権についてお届けします。
 ロシア選手権2015は2014年の12月24日から28日にかけて開催され、大会の結果によって欧州選手権2015に派遣する代表選手が決定しました。ちなみに、大会名としてはロシア選手権2015となっていますが、行われたのは2014年の年末で、14/15シーズンの大会となります。

Ростелеком - Чемпионат России 2015 この大会の詳しい結果が見られます。なお、内容は全てロシア語で書かれています。

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 まずは女子の結果から。
 優勝したのは上の写真でも分かるように、GPファイナル2014銀メダリストのエレーナ・ラディオノワ選手です。ラディオノワ選手はまずSPで完璧な演技を披露して74.13点という高得点で首位に立つと、フリーでもノーミスの演技で143.32点という驚異的な得点をマークして1位、首位の座を明け渡すことなく完全優勝を果たしました。今季はシーズン序盤からずっと安定感を保ち続けてきたラディオノワ選手ですが、初優勝がかかったロシア選手権でも緊張を感じさせない見事な演技で初めてのロシア女王となりました。1月6日で16歳になったばかりですが、何かもうすでにどっしりとした貫録さえ漂わせていて、見た目にはまだまだ初々しいですがまさにロシア女王といった感じの風格ある選手になりつつありますね。
 2位はGPファイナルで優勝したエリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手。SPは申し分ないパーフェクトな内容で逆転優勝も射程圏内という僅差の2位につけましたが、フリーでは後半の3+3のファーストジャンプが2回転になるミスがあり、惜しくもラディオノワ選手を上回ることはできませんでした。ですが、昨季の10位という惨敗のリベンジを果たし、堂々の銀メダルを手にしました。今大会は連戦の影響からか膝の状態が良くなかったとのことで、万全のコンディションではなかったのかもしれませんが、その中でも確実に高いレベルで仕上げてきたのはさすがですね。また、年明け後に公開された練習風景の映像では際どい回転ではあるもののトリプルアクセルを成功させていて、コーチのアレクセイ・ミーシンさんはトゥクタミシェワ選手がロシア女子で初めてのトリプルアクセルジャンパーになることに意欲を見せています。元々トゥクタミシェワ選手はジュニア時代は練習でトリプルアクセルを跳んでいて、その後身長が伸びたり体形が変わったりしたことによってトリプルアクセルへの挑戦は立ち消えになっていましたが、今季完全復活を遂げたことで再びトリプルアクセルジャンパーへの道が開けてきたと言えます。そう遠くないうちに公式試合でトゥクタミシェワ選手のトリプルアクセルが見られるかもしれません。
 3位となったのは今季ジュニアでは負けなし、ジュニアGPファイナル金メダリストのエフゲニア・メドベデワ選手です。SPは3ルッツでアテンションマーク(軽度の踏み切り違反)が付いてしまい若干点をロスしたものの、計4つ跳ぶジャンプのうち3つで片手を上げて跳ぶ工夫を凝らしてGOE加点を稼ぎ、技術点ではラディオノワ選手をも上回る底知れぬ実力を見せつけて70点超えで3位発進すると、フリーでもほぼミスのない演技を見せ、総合3位となりました。
 以下、4位がアンナ・ポゴリラヤ選手、5位がジュニアGPファイナル銀メダリストのセラフィマ・サハノヴィッチ選手、6位が同じくジュニアGPファイナルで4位に入ったマリア・ソツコワ選手、7位がベテランのアリョーナ・レオノワ選手、8位がマリア・アルテミエワ選手となっています。
 一方、ソチ五輪に出場し、団体で金メダル、5位入賞と活躍し、世界選手権2014では銀メダルを獲得したユリア・リプニツカヤ選手は9位に終わりました。ショートは納得の演技をしたものの細かく回転不足や踏み切り違反を取られ、思ったほどの得点が出ず6位に留まりました。そしてフリーでは2度の転倒を含む複数のミスを犯してしまい11位、総合9位に順位を落としてしまいました。今シーズンは成長期によるジャンプの不調もあり、壁にぶつかっているリプニツカヤ選手ですが、今大会でその壁を乗り越えることは残念ながらできませんでした。この結果によってリプニツカヤ選手の14/15シーズンは実質上終了ということになると思いますが、オフシーズンを有効に利用してリプニツカヤ選手らしさを取り戻してほしいなと願っています。


 続いては男子です。

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 優勝したのはマキシム・コフトゥン選手、前年に引き続きの優勝で2連覇を達成しました。SPは2本の4回転を含め、ほぼミスらしいミスのない演技で98.14点というハイスコアを叩き出して首位に立ちましたが、フリーは冒頭の4回転が2回転になるなどいくつかミスがあり2位。しかし、ショートのアドバンテージが活きた形でギリギリ2位の選手をかわして、金メダルを獲得しました。SPはともかくとして、フリーはちょっと演技構成点に助けられた感じだったのかなと思うのですが、それでも大きなプレッシャーがかかる大舞台で演技構成点が気前よく出るくらいの演技ができたということが彼の成長の証なのかなとも思いますね。
 2位はGP2大会とも表彰台に上がり、ファイナルでも銅メダルと好調を維持しているセルゲイ・ボロノフ選手。ショートは若干4回転の着氷でこらえる部分があったものの大きなミスなく演技をまとめて90点超えで3位発進。そしてフリーも4回転が両足着氷気味になった以外に目立った乱れはなく、断トツの技術点で1位になりましたが、トータルではおよそ1点コフトゥン選手に及ばず2位、惜しくも久しぶりの頂点には手が届きませんでした。
 3位は今シーズンシニアデビューのアディアン・ピトキーエフ選手。SPは全てのジャンプをほぼクリーンに成功させ、技術点のみだと全体の3位、演技構成点との合計で4位の好位置につけました。フリーは4回転を決めた一方、3アクセルで転倒がありパーフェクトな演技とはならなかったものの3位となり、総合でも3位に順位を上げ、ロシア選手権で初めて表彰台に立ちました。
 以下、4位はベテランのコンスタンティン・メンショフ選手、5位はゴルジェイ・ゴルシュコフ選手、6位はアルトゥール・ガチンスキー選手、7位はアントン・シュレポフ選手、8位はモリス・クヴィテラシヴィリ選手となっています。


 次はペアについて。

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 優勝はクセニア・ストルボワ、ヒョードル・クリモフ組です。SPはノーミスの演技で圧巻の首位に立ちましたが、フリーはスロージャンプで転倒するといったミスがあり2位。しかしショートのアドバンテージを活かしてトップの座を死守し、2年連続のロシアチャンピオンに輝きました。GPファイナルの後に体調を崩し、今大会中にも足を痛めたとのことで、その影響がフリーでは表れてしまったのでしょうが、ソチ五輪金のタチアナ・ボロソジャー、マキシム・トランコフ組が不在の中でこのストルボワ&クリモフ組の実力はやはり際立っていますし、欧州選手権ではコンディションを整えて彼ら本来の演技を見せてくれるのではないかと思います。
 2位は若手のエフゲニア・タラソワ、ウラジミール・モロゾフ組。ショートは完璧な演技内容で2位と約1点差の3位につけると、フリーでも非の打ちどころのないパーフェクトな演技を披露し1位、総合2位で初めてのメダルを手にしました。
 3位は川口悠子、アレクサンドル・スミルノフ組。SPは隙のない演技で2位と好発進しましたが、フリーはサイドバイサイドのジャンプがすっぽ抜けたり着氷が乱れたりする場面があり、目指したような演技とはなりませんでしたが、大崩れすることはなくベテランらしくまとめて3位、トータルでも3位と表彰台を守り切りました。


 最後はアイスダンス。

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 金メダルを獲得したのは今季結成したばかりのエレーナ・イリニフ、ルスラン・ジガンシン組です。SDでは完璧な演技で唯一の70点台に乗せ首位発進すると、FDでもそつのない演技を見せ、順位的には2位だったものの高得点をマークして総合では1位となりました。イリニフ&ジガンシン組は今シーズン新たに結成したカップルですが、GPシリーズでさっそく表彰台に上ると、GPファイナルにも進出、そして今大会でも初出場で初優勝と、新カップルと思えない快進撃を見せています。イリニフ選手、ジガンシン選手ともにほかのパートナーとのカップルで実績を残している実力者だということもありますが、アイスダンサーとしての二人の相性がそれだけピッタリ合っているということなのだろうなと思います。
 2位はクセニア・モンコ、キリル・ハリャービン組。SDはノーミスの演技で2位と1点差もない3位につけると、フリーではハイレベルなエレメンツと表現で加点も存分に稼ぎ1位、総合でも2位に順位を上げてフィニッシュし、初表彰台となりました。
 3位はアレクサンドラ・ステパノワ、イワン・ブキン組。SDは会心の演技で2位発進し、フリーは順位こそ3位だったものの、技術点は全体の2位と安定してハイレベル、ハイクオリティーの演技を見せ、見事に銅メダルを獲得しました。



 さて、この結果以下のように欧州選手権の代表選手たちが選ばれました。(敬称略)


女子シングル:エレーナ・ラディオノワ、エリザヴェータ・トゥクタミシェワ、アンナ・ポゴリラヤ(補欠:アリョーナ・レオノワ、マリア・アルテミエワ、アデリナ・ソトニコワ)
男子シングル:マキシム・コフトゥン、セルゲイ・ボロノフ、アディアン・ピトキーエフ(補欠:コンスタンティン・メンショフ、ゴルジェイ・ゴルシュコフ、アルトゥール・ガチンスキー)
ペア:クセニア・ストルボワ&ヒョードル・クリモフ組、エフゲニア・タラソワ&ウラジミール・モロゾフ組、川口悠子&アレクサンドル・スミルノフ組(補欠:クリスティーナ・アスタホワ&アレクセイ・ロゴノフ組、べラ・バザロワ&アンドレイ・デプタト組、タチアナ・ボロソジャー&マキシム・トランコフ組)
アイスダンス:エレーナ・イリニフ&ルスラン・ジガンシン組、クセニア・モンコ、キリル・ハリャービン組、アレクサンドラ・ステパノワ&イワン・ブキン組(補欠:ヴィクトリア・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフ組、エカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビエフ組)



 どの種目もロシア選手権のメダリストが順当に選出されたという感じで、大きなサプライズはありません(女子で3位に入ったメドベデワ選手は、年齢制限のため欧州選手権2015の出場資格はありません)。ただ、補欠を見ると女子のソトニコワ選手やペアのボロソジャー&トランコフ組、アイスダンスのボブロワ&ソロビエフ組といった、今季怪我などの理由で試合を欠場している実力者たちが名を連ねていて、欧州選手権代表に選ばれた選手であまりにも成績や内容が振るわなかった選手がいた場合、欠場している実力者の負傷の回復具合によっては世界選手権代表の切符を奪われる可能性もゼロではないので、欧州選手権に出場できたからといって必ずしもうかうかできないというのがフィギュアスケート大国ロシアの選手ならではの難しさですね。
 そして、欧州選手権での優勝争い、メダル争いということについて考えると、女子に至っては表彰台独占というのも十二分にありえます。2013、2014年ともにロシア女子はそれぞれ2選手が表彰台に乗っていますし、その時強力なライバルだったカロリーナ・コストナー選手は今季は休養中で不在です。また、ほかのヨーロッパ勢を見渡してもロシア女子とは実力に開きがあり、ラディオノワ、トゥクタミシェワ、ポゴリラヤの3選手の持っているポテンシャルの高さを鑑みれば、この3人で表彰台独占というのは驚きでもなんでもなく、実力的にはそれこそが妥当なことだと言えます。心配な点があるとすればポゴリラヤ選手は多少波があるかなという部分で、それでも独占を阻める選手がいるかというとよほど大きく崩れるでもしない限りやっぱり難しいのかなという気がしますし、少なくともラディオノワ選手、トゥクタミシェワ選手のどちらかが1位、どちらかが2位になるのは、今シーズンの二人のずば抜けた安定感のことを考えると手堅いんじゃないかなと思います。
 それにしてもこうしてロシア女子の強さについて思いを馳せると、1年前の欧州選手権の代表はアデリナ・ソトニコワ選手、ユリア・リプニツカヤ選手、アリョーナ・レオノワ選手の3人だったわけで、それが1年経つと代表メンバーの顔ぶれが全員チェンジ、丸々総取っ替えになっているのですから、改めてロシア女子の層の厚さには脱帽します。しかも、このままいけば世界選手権ではソチ五輪金メダリストも世界選手権2014の銀メダリストもいない状況になるということで、それでも代表メンバーのレベルは全くといってよいほど落ちないわけですから、ここまでくるともう恐ろしささえ感じますね。
 そして、男子でも2位、3位がロシア勢となった2014年同様、今年も2選手が表彰台に上る可能性は充分にありますし、ペアは前回表彰台独占の快挙を果たしていますが、このロシア選手権のようなミスの少ない演技となれば2年連続の独占もありうるかもしれません。アイスダンスに関しては他のヨーロッパ諸国にも有力なカップルは複数いるので独占というのは難しいでしょうが、2組がメダルを獲得するというのはあってもおかしくないのではないかと思います。
 はたしてロシア勢が伝統ある欧州選手権でどんな演技を見せてくれるのか、全体でどれだけメダルを量産するのか、そして世界選手権の代表メンバーはどうなるのか、さまざまな視点から楽しめる欧州選手権になりそうです。欧州選手権2015はスウェーデンの首都ストックホルムで現地時間の1月26日から2月1日にかけて開催されます。


:ラディオノワ選手の写真は、ロシアフィギュアスケート連盟の公式ウェブサイトが2014年12月27日に配信した記事「Елена Радионова: «Хотела сделать две программы чисто - справилась»」から、コフトゥン選手の写真は同ウェブサイトが2014年12月25日に配信した記事「Максим Ковтун: «Хочу, чтобы такие прокаты удавались на каждом старте»」から、ストルボワ&クリモフ組の写真は同ウェブサイトが2014年12月26日に配信した記事「Ксения Столбова – Федор Климов: «После болезни тяжеловато выступать»」から、イリニフ&ジガンシン組の写真は同ウェブサイトが2014年12月26日に配信した記事「Елена Ильиных – Руслан Жиганшин: «Руслан много чего может, но пока стесняется»」から引用させていただきました。

【参考リンク】
Туктамышева прыгает на тренировке тройной аксель | Федерация фигурного катания на коньках России エリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手が練習でトリプルアクセルを跳んでいる動画が紹介されている記事です。
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by hitsujigusa | 2015-01-19 02:39 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 全日本選手権2014、女子&ペア編の後編です。この前の記事に関しては、こちらの(前編)をご覧ください。

第83回全日本フィギュアスケート選手権大会 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 6位は全日本ジュニア選手権銀メダリストの坂本花織選手です。

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 SPはロシア民謡「黒い瞳」。まずは3フリップ+3トゥループの難しいコンビネーションジャンプをクリーンに決め、加点1.4点の高評価を得ます。続く3ルッツは踏み切りが若干フラット気味と判定されたものの減点はなく、後半の2アクセルも完璧。GOEでマイナスの一つもないほぼパーフェクトな演技を見せ、得点は57.81点で7位発進します。
 フリーはチャイコフスキーの「ロメオとジュリエット」。前日きれいに成功させた3フリップ+3トゥループを再び完璧に成功。さらに2アクセル+3トゥループ+2トゥループの3連続ジャンプ、3ループ、3サルコウも決め、前半のジャンプを全てクリーンに降ります。後半に入り、3ルッツでエッジエラー(踏み切り違反)を取られた上アンダーローテーション(軽度の回転不足)となり減点され、続く3フリップ+2トゥループでもわずかに乱れが出ますが、ミスといえるミスはそれだけで、全体的にはまとまりのある演技を披露しました。得点は109.65点でフリー6位、総合6位となりました。
 ショート、フリーともにジャンプの安定感が素晴らしく、特に今大会は女子に対しての回転不足判定が厳しかった中で坂本選手はほとんどのジャンプの回転をきちんと認定されていて、しっかり回り切ったジャンプを跳べていたのが印象に残りましたね。まだ14歳ということもあって体が身軽なのだろうなと思うのですが、ジャンパーとして今後が楽しみな選手だなと感じます。
 全日本ジュニアで銀メダルを手にし、世界ジュニア出場も決まり、今季大きく活躍の場を広げている坂本選手。次の大舞台でものびのびと楽しく演技してほしいなと思いますね。


 7位はNHK杯2014で5位と活躍した加藤利緒菜選手。

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 SPは「花の二重唱 歌劇『ラクメ』より」。冒頭は得点源となる3トゥループ+3トゥループ、これをきっちり成功させると、後半に固めた2つのジャンプ要素、3ループ、2アクセルも問題なく着氷。NHK杯のフリーのような安定した内容で、得点も58.10点で5位の好位置につけました。
 フリーはプロコフィエフの「ピアノ協奏曲第3番」。冒頭はSPでパーフェクトに決めた3+3でしたが、セカンドジャンプがダウングレード(大幅な回転不足)で大きく減点されます。続く3サルコウはクリーンに降りましたが、2アクセル、3フリップとアンダーローテーションのジャンプが続きます。ですが、後半には2アクセル+3トゥループや3+2+2といった連続ジャンプを成功させて、大きなミスなく演技を終えました。得点は107.43点でフリー7位、総合7位となりました。
 NHK杯ではフリーでパーソナルベストをマークする演技で5位となった加藤選手。今大会はNHK杯でうまくいかなかったSPをしっかりクリアして、フリーでNHK杯の再現を狙いましたが、NHK杯の時と比べると全体的に硬さがあって、本来の伸びやかさには欠けていたかなと感じました。ただ、転倒やパンクといった大きなミスはなく、大崩れしてもおかしくない雰囲気の中、紙一重のところでよく踏みとどまったなと思いますし、NHK杯とはまた違う意味で加藤選手の成長を垣間見ることができました。
 シニア1年目の今季はアジアや北米で行われた国際大会で表彰台に立ち、NHK杯でも5位と実力の拮抗した日本女子勢の中で存在感を示した加藤選手。残念ながら目指していた四大陸選手権や世界選手権、世界ジュニア選手権の出場は叶いませんでしたが、国際大会や今大会での経験を活かして頑張ってほしいなと思います。


 8位はジュニアの木原万莉子選手です。

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 ショートは「タンゴ/Tormenta」。冒頭は大技の3トゥループ+3トゥループ、ファーストジャンプが若干回転不足と判定されますが、確実に着氷します。続く3ループも成功、2アクセルも難なく決めて、ミスらしいミスなく溌剌とした演技を見せました。得点は57.57点で8位となります。
 フリーは「Maria de Nazareth/Dance of the Young Moorish Slaves 歌劇『アイーダ』より」。まずは単独の3フリップからでしたが、すっぽ抜けて2回転となってしまいます。続く3ルッツもアンダーローテーションで減点を受けます。ですがそこからは立て直し、3+2+2を決めると、後半には2アクセル+3トゥループを2本きっちり跳び、序盤のミスを終盤は見事に取り返しました。得点は106.01点、フリーも8位で総合8位でフィニッシュしました。
 フリーは細かな回転不足がいくつかありましたが、その一方でコンビネーションジャンプは3つとも全てクリーンに決めていて、気持ちの切り替えの巧さもうかがえましたね。また、ジャンプ以上に印象的だったのが表現面で、昨年の全日本でも表現が上手な選手だなと感じたのですが、1年経ってさらに洗練されていて、単に丁寧だというだけでなく印象深い腕の使い方だったり身のこなしの優雅さだったり、年齢的には17歳とまだ若いのですが、かわいいという感じよりも美しいと感じさせるような演技ができていて、ますます今後が楽しみになりましたね。
 2年連続の全日本8位という素晴らしい成績を収め、地力を見せつけた木原選手。今大会で得た収穫を自信にして、今回見つかった課題にも取り組んでいってほしいなと思います。



 ここからはペアです。

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 ペアは1組のみが参加し、高橋成美、木原龍一組が2013年に引き続き優勝しました。

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 SPはサイドバイサイドのソロジャンプでミスがあったもののパンクしたり転倒したりすることなくこらえ、スロージャンプでも最小限のミスに抑え、得点は50.18点で目安となる50点台に乗せます。
 フリーは3サルコウと2アクセルのサイドバイサイドジャンプでこそミスはありましたが、スロージャンプは2本ともきれいに成功させ、高い加点を得ます。その他のスピンやリフトといったエレメンツでも確実にミスなく加点を積み重ね、まとまりのある演技を披露しました。得点は100.76点で、国内大会含めても初めて100点を突破し、トータルスコアでも2013年の全日本の得点を超えました。
 2度目の全日本となった高橋&木原組ですが、困難な時期を過ごしている中でも1年前からの成長というのを見せてくれましたね。課題の一つとなっているジャンプも、ソロジャンプこそミスがありましたが、スロージャンプではだいぶ安定感も出てきて、特にフリーは2本ともクリーンに決めていて、今大会における大きな収穫と言えるのではないかと思います。また、リフトも昨季より難しいものを実施していて、加点もしっかり稼いでいて、その点でも1年前からの進化がうかがえましたね。
 今季は難度を上げた技に挑戦しているということもあって、また、2年目であるというプレッシャーもあってか、昨シーズンにマークした自己ベストを超える演技がGPシリーズではできず、我慢の時を送っている二人ですが、GPで本領発揮できなかった分を今大会で発散したんじゃないかと思うような演技でしたね。このあとのシーズンも四大陸、世界選手権と実力を試せる楽しみな舞台が待っていますから、自信を持って思いっきりぶつかっていってほしいですね。
 全日本選手権2連覇、おめでとうございました。



 さて、これで女子&ペアの記事は終了となりますが、今大会の女子の回転不足判定の厳しさについて少し言及したいと思います。
 今回女子に関しては回転不足判定が非常に厳しく、一見クリーンなジャンプに見えても実際はかなり細かく回転不足(この場合は軽度の回転不足であるアンダーローテーションのことを指します)を取られているという場面が多く見られ、そのために演技の印象と与えられたスコアとのあいだにギャップが生じるという選手も複数人いました。
 また、SPでは多くの選手がのびのびと演技していたにもかかわらず、回転の認定が厳しいということを選手たちが頭に入れた上で行われたフリーは、一転して全体的にジャンプに対する慎重さが見受けられ、上位に入った選手でもトリプルジャンプが1回転や2回転になるといった形のミスも散見されました。
 そういった一連の出来事について、12月28日に行われた世界選手権の代表選手による記者会見の場で、男子で銅メダルを獲得した小塚崇彦選手が女子の競技を見た感想として、「練習からパンクやステップアウトが多かった」「回転不足を取られるということに対して皆敏感になっていたと思う」と話し、現役選手では異例の採点に関わる言及をしました。その翌日の29日、再びの会見において、小塚選手は改めて今回の女子競技について以下のように語りました。

◆◆◆◆◆

復活した小塚崇彦が語る全日本選手権 「今、練習していて、みんな若いなと思います」

(前日の記者会見での回転不足に関する発言について)選手が言うべきではないというのは分かっていますけど、一個人として、知識を持ち合わせた観客として見た意見です。回転不足(という判定)が女子では多く、それを気にしてタイミングを外したり、力んでしまい「女子ってすごいね、怖いね」と男子でも感じる思い切りのよさや勢いが、影をひそめたと感じています。(女子の選手は)回転不足を意識していると思います。パンクしたり、ステップアウトしたりというのは、間違いなく力んだり、高く上がって、いつもと違う感覚で下りているのは、男子のみんなと見ていても「パンクが多いね」というのは(話していました)。いつもの全日本の雰囲気だったり、勢いだったりを感じられなかったのは残念だったなと思います。

(回転を)全部認めろとは言わないですけど、詳細に基準を決めるといったことがあってもいいのかなと。ジャッジやスペシャリストによって、判定が全然違ってくるようなことは考え直してもらえると……。みんなが引きこもったような感じはなくなっていくのかなと思います。全日本のみんながはつらつとした演技が、男子が終わった後の女子で見たいと思います。

(リスクのある発言では?)個人として言うと、ジャッジに評価してもらう者として、言うべきではないとわかっています。誰かが言わないと変わらないと思いますし、それが「よし」とされる世界ではよくないと思います。最年長ですし、誰が言うかといえば、僕しか言える立場の人はいないのかなと思います。意見して文句を言うのではなく、話をして切り捨ててもらってもいいと思います。受け入れられても、切り捨てられてでも、とにかく耳に入れて考えてもらうだけでも十分だと思い発言しました。


スポーツナビ 2014年12月29日 18:21 一部抜粋

◆◆◆◆◆

 私も小塚選手と全く同じような印象を受けていたので、やはり同業者の人から見てもそう感じるんだなと思いましたし、小塚選手がわざわざリスクを冒してでもあえて言及したというのは、口を挟まざるを得ないくらい今回の女子での回転不足判定が異常ともいえる事態だったということを物語っていると思います。
 こうした国内大会での厳しい判定というのは、選手に対する何かしらのメッセージが込められていると考えることもできますし、わざと厳格にすることによって自国の選手にさらなるレベルアップを促すという意味合いもあるのかもしれません。ですが、国際大会以上に厳しい判定にすることにはたして意味、効果があるのか疑問ですし、そもそもルールは国内でも海外でも同じで、必ずしも2回転なら2回転、3回転なら3回転完璧に回り切らなければいけないわけではなく、回転がグレーゾーンの場合はスケーターの利益になるように努めるというルールになっているのですから、審判がそのルールに誠実に従っていれば、ここまで国際大会より判定が厳しいという状況にはなりえないと思うのですが、どうなのでしょう。
 実際にはテクニカルスペシャリスト(エレメンツの判定を行う専門の審判)によって判定が異なってくるからこそ、それを身をもって知っている小塚選手から上記のような意見が発されるのでしょうが、これに関連する発言として宮原知子選手や木原万莉子選手を指導している濱田美栄コーチが、宮原選手についての話の中でこんなことを語っています。


2年前の世界ジュニアで大変厳しい(回転不足の)判定を受け、そのときと同じ審判だったので、この2年間のトレーニングや練習の成果を見てもらおうと言って送り出しました。(「全日本で一気に世代交代!?日本の女子フィギュアに希望」web Sportiva 2014年12月29日)


 濱田コーチがおっしゃっている2013年の世界ジュニア選手権の女子と今大会の女子を担当した審判とは岡崎真さんのことと思われますが、つまりは“厳しい判定をする審判”という認識が岡崎さんに対してあったということで、本来ならどの審判も統一されたルールの下で回転不足か否かを判定するわけですから、“判定が厳しい審判”というもの自体がちょっとおかしいんじゃないかと私なんかは思ってしまいます。もちろん審判も人間ですから多少は傾向が違ってくるのは仕方ないのかもしれませんが、同じジャンプを見ても審判によって回転が認められる場合もあれば回転不足とされる場合もあるというのは、やはり選手にとってフェアじゃありませんし、審判の傾向に選手が振り回されることがないよう、できるだけ審判がというよりも、国際スケート連盟が努力してアスリートファーストを第一に改善してほしいと思います。
 そして何より、判定が厳しいために必要以上に回転を気にしながら演技する選手を見るのは、フィギュアファンとしても気持ちの良いものではありません。正確な技術を求めるのは良いことですが、それで選手が萎縮してしまっては元も子もありませんし、フィギュアスケート本来のおもしろさを失わせ、逆に技術の進化を阻害することにもなりかねません。二度とこういったことが全日本で起こらないように(もちろん国際大会でも)、小塚選手の意見も含めて、判定する側は考慮に入れてほしいですね。



 少々長くなりましたが、全日本関連の記事は以上となります。ここで、女子とペアの世界選手権2015、四大陸選手権2015、世界ジュニア選手権2015に派遣されることが決まった代表選手をまとめます。また、世界選手権の代表選考方法についてもおさらいします。


《世界選手権代表選手選考方法(男女シングル)》

① 1人目は全日本選手権優勝者を選考する。
② 2人目は、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して決定する。
 A) 全日本選手権2位、3位の選手
 B) グランプリ・ファイナル出場者(①の選手を除く)上位2名
③ 3人目は、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して決定する。
 A) ②の A)又は B)に該当し,②の選考から漏れた選手と全日本選手権4位~6位の選手
 B) 全日本選手権終了時点での ISU ワールド・スタンディングの日本人上位3名
 C) 全日本選手権終了時点での ISU シーズンベストスコアの日本人上位3名


《世界選手権代表》

女子シングル:宮原知子、本郷理華、村上佳菜子
ペア:高橋成美&木原龍一組




 この選考方法から代表選手について考えますと、まずは全日本女王となった宮原選手は①に当てはまるので申し分なく条件をクリアします。
 ②について言いますと、②のA)には全日本2位の本郷選手と全日本3位の樋口新葉選手が該当しますが、樋口選手は年齢制限によって世界選手権には出場できないので除外されます。②のB)ですと、ここでもやはり唯一日本女子でGPファイナルに出場した本郷選手が当てはまるので、代表2人目は本郷選手しかいないということになりますね。
 一方③では、まずA)に全日本4位の永井優香選手、全日本5位の村上選手、全日本6位の坂本花織選手が当てはまりますが、坂本選手も樋口選手同様年齢制限のため除外されるので、前者二人が選考対象となります。そして③のB)について考えると、今季休養している浅田真央選手も含めるとするならば、日本女子の上位3名は浅田選手、宮原選手、村上選手となるので、浅田選手とすでに①で選ばれている宮原選手は外して村上選手のみが該当者となります。③のC)では、宮原、樋口、本郷の3選手が該当しますが、上述した理由のため3名ともここでは対象から外れます。となると、3人目の代表選手として対象になるのは永井選手、村上選手となりますが、全日本での順位は永井選手の方が上とはいえ順位的にも得点的にも大きな差はありませんし、村上選手はワールドスタンディング(世界ランキング)でも日本人上位3名に入っているため③のA)とB)の二つの条件に合致し、③のA)のみの該当となる永井選手よりも優位となるので、やはりここは実績も充分な村上選手が選出されるのは妥当だと思います。
 また、ペアに関しては細かい選考方法というのはなくて、国際的な競技力を考慮して決定するとなっているので、必然的に高橋&木原組が選ばれます。というか高橋&木原組しかペアがいないので当然なのですが。
 なお、四大陸、世界ジュニアの代表も以下のように選ばれています。


《四大陸選手権代表》

女子シングル:宮原知子、本郷理華、永井優香
ペア:高橋成美&木原龍一組


《世界ジュニア選手権代表》

女子シングル:樋口新葉、永井優香、坂本花織
ペア:古賀亜美&フランシス・ブードロ=オデ組



 
 四大陸の女子に関しては宮原選手、本郷選手は当然としても3人目の選手は永井選手以外にも名前が浮かぶ選手がいて、世界選手権代表以上に難しい選考だなという感じがします。でも、世界選手権代表に迫ったものの惜しくも選ばれなかった永井選手にチャンスを与えるのが、やはり最も順当でしょうね。
 四大陸は韓国のソウルにて2月の9日から15日にかけて、世界ジュニアはエストニアのタリンで3月2日から8日に、世界選手権は中国の上海にて3月23日から29日に、それぞれ開催されます。選手たちの活躍を心から祈っています。


注:女子メダリスト3選手のスリーショット写真、加藤選手の写真、木原万莉子選手の写真、高橋&木原組の表彰式の写真は、スポーツ情報ウェブサイト「スポーツナビ」のフィギュアスケートページから、坂本選手の写真、高橋&木原組のSPとフリーの写真は、エンターテインメント情報ウェブサイト「Zimbio」から引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2015-01-10 15:55 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 全日本選手権2014、今回は女子&ペアに関する記事です。
 女子は全員が10代というフレッシュな表彰台の顔ぶれとなりましたが、頂点に立ったのは16歳の宮原知子選手で、初めての全日本の金メダルを手にしました。2位は18歳の本郷理華選手。GPからの安定感を今大会でも維持し、全日本初メダルとなりました。3位は全日本ジュニア女王の樋口新葉選手。中学2年での表彰台は2004年の浅田真央選手以来の快挙となっています。
 1組のみが出場したペアでは、高橋成美、木原龍一組が2連覇を果たしています。

第83回全日本フィギュアスケート選手権大会 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

*****

 優勝したのは宮原知子選手です。

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 SPは冒頭でまず大技の3ルッツ+3トゥループに挑みしっかり着氷しますが、ふたつともアンダーローテーション(軽度の回転不足)と判定されてしまいます。後半に入り、3フリップ、2アクセルと確実に成功させ、ステップシークエンスとスピンも全てレベル4で揃え、細かなジャンプミスはあったものの、安定した演技で64.48点の高得点をマークし、2位発進となりました。

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 最終滑走者となったフリー。冒頭の3+3を回避し、3+2+2を完璧に成功させて幕開けすると、3フリップが回転不足で若干減点された以外は、マイナス要素なく3ループ、3ルッツをきっちり着氷。そして後半に2アクセル+3トゥループを2つ組み込む攻めの構成で挑み、2つともきれいに成功させて加点を稼ぎます。また、SP同様全てのスピン、ステップシークエンスでレベル4を獲得し、ほとんどミスのない流れと勢いのある演技でスタンディングオベーションを受けました。得点は131.12点でフリー1位、ショート2位から逆転での初優勝となりました。
 ジャンプでのアンダーローテーションというのはあったのですが、パンクや転倒といったミスらしいミスはなく、特にフリーは最終滑走という最も緊張するであろうシチュエーションにもかかわらず、それを全く感じさせずいつもどおり落ち着き払っていて、まさに宮原選手の真骨頂といった感じでしたね。
 そして優勝のポイントの一つとなったのが、フリーのジャンプ構成変更。本来は序盤に3ルッツ+3トゥループを跳ぶところを、回転不足を取られて減点されるというリスクを鑑みて構成から外し、代わりに2アクセル+3トゥループの難しい連続ジャンプを基礎点が1.1倍になる後半に2つ跳ぶことで得点を稼ぐ戦略で臨みました。その結果、2アクセル+3トゥループは2つとも出来栄えで加点され、演技全体の流れが良かったことによって演技構成点でも高評価を受け、見事に戦略が功を奏した形となりました。宮原選手自身は3+3を跳びたい気持ちもあったそうですが、またとない優勝のチャンスを確実にものにすることで国際大会での宮原選手の評価にも良い影響を与えるでしょうし、今後のことを考えても的確な判断だったのではないかと思います。
 全日本女王となったことで自らの可能性を大きく広げた宮原選手。自信を胸にこのあとのシーズンも頑張ってほしいなと思います。全日本初優勝、おめでとうございました。


 銀メダリストとなったのは今季飛躍を遂げた本郷理華選手です。

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 SPは30人中30人目の最終滑走として迎えた本郷選手。まずは今季ほぼミスのない3トゥループ+3トゥループの連続ジャンプをパーフェクトに決めると、後半の3フリップ、2アクセルも高さ、流れのある美しい跳躍。スピンも全てレベル4で揃え、演技を終えた本郷選手は嬉しそうにガッツポーズを見せました。得点は66.70点で首位に立ちました。

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 フリーの冒頭はショートから難度を上げた3フリップ+3トゥループ、セカンドジャンプが回転不足となったもののGOEでは加点が付く出来。続く3ルッツはエッジエラー(踏み切り違反)で減点されますが、その後はところどころで回転不足を取られながらも相次いでジャンプを成功。終盤になるほどにスピードを増していく情熱的な滑りで“カルメン”になりきり、フィニッシュではショートに続いてガッツポーズで喜びを表しました。得点は121.93点でフリー2位、SPから順位は下がりましたが、堂々の銀メダルとなりました。
 SP、フリーともに目立ったミスのない圧巻の演技で、優勝してもおかしくないくらいの内容でしたが、フリーでは宮原選手とのジャンプの基礎点の差、また、今回は全体的に女子に対する採点が厳しめということもあり、本郷選手も細かく回転不足を取られてしまったのが多少響いたかなと思います。ですが、見た目にはノーミスといって良いくらいの演技でしたし、GPから常にこれだけの水準の演技をし続けられるというのはやはり凄いことだと思います。1シーズンで見る見るうちに階段を駆け上ってトップスケーターになりつつある本郷選手ですが、もちろんそれは今季だけのものではなくて、ジュニア時代からの地道な積み重ねが花開いたもので、だからこそ今シーズン一気に注目を浴びる存在になり全日本で優勝を期待される立場になっても、周囲に振り回されたり影響を受けたりすることなく、自分らしくいられるのでしょうね。
 惜しくも優勝には届きませんでしたが、本当に素晴らしい準優勝を手にした本郷選手。さらなる大舞台でも本郷選手らしい自信に満ちた演技が見られることを楽しみにしています。


 3位に入ったのはジュニアの樋口新葉選手。

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 SPは「愛しみのチャルダッシュ」。序盤はまず2アクセルで流れを作り出すと、2本目に3ルッツ+3トゥループを跳び、セカンドジャンプはわずかに回転不足と判定されたものの、高さとスピードのある跳躍で加点を得ます。さらに最後の3フリップもしっかりこなし、フィニッシュに向けてどんどん激しさを増すアップテンポな曲調に合わせ、樋口選手の最大の魅力であるスピード感溢れる滑りを存分に披露。演技を終えた樋口選手は豪快なガッツポーズで歓喜を露わにしました。得点は64.35点と高得点をマークし、3位と好発進しました。

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 フリーはガーシュウィンの「ピアノ協奏曲」。冒頭は前日きれいに成功させた3+3でしたが、緊張からかファーストジャンプがすっぽ抜けて1回転になってしまいます。ですが、続く3ループ、3サルコウは高さ、流れともに充分なクリーンジャンプで1点以上の高い加点を獲得。後半に入ると本来の力を取り戻し、2アクセル+3トゥループの難しいコンビネーションジャンプを成功、そして予定では単独の3ルッツに3トゥループを付けて急遽連続ジャンプとし、結果的には回転不足で減点となったものの、ロスした分を果敢に取り戻そうとするアグレッシブさを見せました。得点は117.47点でフリーも3位、総合3位と表彰台を守り、全日本初出場でメダルという快挙を達成しました。
 ショートは最初から最後まで圧倒されるような勢いと迫力に満ちていて、高い加点が付くジャンプはもちろんですが、スケーティングの面でも音楽のエネルギッシュさに負けない重厚で力強い滑りを見せてくれて、“魅せる”という点においても魅力的な選手だなと感じました。
 しかし、フリーでは一転全日本特有の重い空気に包まれてしまい、樋口選手自身は「足がすくんでいた」と話しました。初めての全日本ですから致し方ないことだと思いますし、それだけの魔力みたいなものが全日本、特にフリーの最終グループにはあるんじゃないかなという気がします。その中でも大きなミスと言えるのは冒頭の3ルッツがシングルになったくらいで、しかも後半ではそこで跳べなかった3+3に再びチャレンジして、転んでもただでは起きない負けん気の強さが印象に残りましたね。
 年齢制限によりGPシリーズや世界選手権に出場できるのはまだ2シーズン先になりますが、焦ることなくゆっくりと地力をつけていってほしいですね。


 4位はこちらもジュニアの永井優香選手です。

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 ショートは「エデンの東」。まずは得点源の3トゥループ+3トゥループをクリーンに成功させて波に乗り、続く単独の3ルッツも正確なエッジで踏み切り、両方のジャンプで1点以上の高い加点を得ます。しかし、後半の2アクセルが1回転になってしまい、規定の回転数を満たしていないということで無得点となります。ですが、表現面では161センチの大柄な体躯を活かし、四肢を目一杯使ったしなやかかつ力強い演技を披露。2アクセルのミスが響き58.00点と高得点の目安である60点台には乗せられませんでしたが、6位の好位置につけました。

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 フリーはサン=サーンスの「序奏とロンド・カプリチオーソ」。まず冒頭はSPから難易度を上げた3ルッツ+3トゥループに挑み、見事パーフェクトに着氷させます。さらに3ルッツ+2トゥループも成功させ、上々の滑り出しとなりますが、続く苦手の3フリップは慎重になったのか1回転に。後半の2アクセル+3トゥループでもセカンドジャンプがダウングレード(大幅な回転不足)となりますが、その後は大崩れすることなく立て直し、丁寧にプログラムをまとめました。得点は110.55点でフリー5位、総合4位に順位を上げました。
 ショート、フリーともにミスはあり、その点ではやはり全日本という大舞台での不慣れさが影響してしまったのかもしれないのですが、高い身長ならではのダイナミックな表現や、その一方で相反するような繊細さ、エレガントさというのもところどころで感じられ、これからさらに身のこなしや指先の使い方が洗練されていくと楽しみな選手だなと思いました。
 年齢的には16歳でシニアでの活動もできる年齢ですが、今季初めてJGPで2大会に出場して、ファイナルにも進んで、こうして全日本で表彰台まであと一歩の4位となっていますから、じっくり時間をかけてジュニアとして磨いてきたことが成果となって表れてきたのでしょうね。このあとのシーズンはシニアの四大陸、ジュニアの世界ジュニアと大きな大会を二つ経験することになる永井選手、ぜひそのチャンスを生かしてほしいなと思います。


 5位となったのは村上佳菜子選手です。

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 SPはまず大技の3トゥループ+3トゥループから、これをきっちり着氷させますが、2つともアンダーローテーションを取られ、GOEでも若干のマイナス評価となります。続く3フリップも同じくわずかに回転不足ということで減点。中盤のスピンで珍しくバランスを崩す場面がありましたが、後半の2アクセルは確実に成功させ出来栄えでも加点されます。フィナーレは「オペラ座の怪人」の歌姫クリスティーヌの軽やかかつ力強い歌声に合わせ華麗にフィニッシュし、大きなミスのなかった村上選手は満面に笑みを浮かべました。しかし、得点は57.55点と予想外に低く順位も9位、観客席からもどよめきが起こり、村上選手は残念そうに顔を曇らせました。

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 最終グループの一つ前のグループで迎えたフリー。まずは前日回転不足判定となった3トゥループ+3トゥループでしたが、ファーストジャンプはまたも回転不足とされたものの、セカンドジャンプの回転は認められ、GOEでもプラス評価となります。続く2アクセルもしっかり降り、前半は申し分ない内容。後半は5つのジャンプ要素を固める難しい構成で、まずは3ループからでしたが着氷が乱れます。さらにその後のジャンプ要素3つでも細かなミスが出てしまい、思ったようにクリーンなジャンプとはならず。ですが、最後まで気持ちを切らすことなく、パワフルに“ファントム”を演じ切りました。得点は110.74点でフリー4位、挽回して総合5位で大会を終えました。
 昨シーズンまでの浅田真央選手や鈴木明子さんといった偉大な先輩たちの存在が常に在ったのとは異なり、後輩たちから追われる立場になった今年の全日本。村上選手にとっては悔しい内容、結果となってしまったと思いますが、採点のこともあり少し不運だったかなという印象です。
 何といってもショートはフライングキャメルスピンで明確なミスがあった以外はさほど目立ったミスはなく、9位という順位は置いといて、得点が60点台に3点ほども届かないというのは驚きましたね。今大会の女子に関しては全体的に回転不足判定が厳格で、これで回転不足?と不思議に思うような場面がいくつもあったのですが、村上選手はその影響をもろに受けてしまった選手の一人と言えます。ショートの後もフリーの後も村上選手は自身のジャンプの回転不足判定について不満を漏らすことなく、「誰が見ても『これは大丈夫』というジャンプにしておけばいい」と気丈に話しました。ですが、せっかくショートで自信を持って堂々と村上選手らしく演技できていたのが、自身の演技の印象と審判団から与えられた得点とがあまりにも乖離していたことによって、フリーでは多少なりとも自信の度合いが減ったり気落ちしたりしたんじゃないかなという感じがしたので、その点では得点が選手のメンタルに悪影響を及ぼしているとも言えるので、残念だなと思いました。
 それでもフリーではしっかり演技をまとめて、実力者らしい落ち着きもうかがわせて、SPから気持ちを整えるのが難しい中でよく踏ん張ったなと感じました。今大会で得た悔しさや苦しさを次の大会でぜひ晴らして、心からの笑顔が見られることを願っています。



 さて突然ですが、6位以下の選手について、またペアについては次の(後編)で書きたいと思います。ご面倒をおかけしますが、続きはそちらをご覧ください。


:女子メダリスト3選手のスリーショット写真、宮原選手のSPの写真、本郷選手のSPの写真、永井選手のフリーの写真、村上選手のSPの写真は、スポーツ情報ウェブサイト「スポーツナビ」のフィギュアスケートページから、宮原選手のフリーの写真、本郷選手のフリーの写真、樋口選手のSPの写真、永井選手のSPの写真、村上選手のフリーの写真は、毎日新聞のニュースサイトが2014年12月26日配信した記事「写真特集:2014全日本フィギュア 華麗なる戦い」から、樋口選手のフリーの写真は、エンターテインメント情報ウェブサイト「Zimbio」から引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2015-01-09 01:59 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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※2015年1月26日、リード&リード組の世界選手権派遣についての追記と最低技術点についての訂正をしました。

 全日本選手権2014、男子&アイスダンスについての記事の(後編)です。(前編)からの続きですので、ぜひ(前編)もご覧下さると流れが分かりやすいかなと思います。

第83回全日本フィギュアスケート選手権大会 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 6位は全日本ジュニア銀メダリスト、ジュニアGPファイナル銀メダリストの山本草太選手です。

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 SPはラフマニノフの「ピアノ協奏曲」。得点源の3アクセルは空中で回転が解けてしまい、2アクセルのダウングレード(大幅な回転不足)で降りてきてしまいます。しかし、その後のジャンプに影響を及ぼすことなく、3+3、3ルッツとクリーンに決めていき、ステップシークエンス、スピンも安定してこなし、総合力の高さを見せました。得点は67.19点で7位につけます。
 フリーも大技3アクセルに果敢に挑みましたが、回転こそ認定されたものの転倒。ですが、次の3+3をきっちり成功させると、3+2、2アクセル+1ループ+3サルコウなどコンビネーションジャンプは全て決め、最後の2アクセルでの失敗する場面はありましたが、大崩れすることなく演技をまとめました。得点は139.61点でフリー6位、総合6位で2度目の全日本を終えました。
 3アクセルは一度も成功しませんでしたが、大崩れさせない安定感はやはり14歳とは思えない落ち着きぶりで、全日本特有の空気に飲まれることなく本領を発揮していて素晴らしかったですね。
 3月には初めての世界ジュニア選手権に挑むことになる山本選手。次こそ3アクセルも決めて、悔いのない演技ができることを祈っています。


 7位に入ったのはNHK杯2014で優勝した村上大介選手です。

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 SPの冒頭は全選手中唯一の4サルコウ+2トゥループの連続ジャンプから、これを完璧に成功させて波に乗ると、続く3アクセルも着氷。後半の3フリップも難なく決めて、重厚な旋律に合わせ「ロクサーヌのタンゴ」を情熱的に演じ切り、フィニッシュではガッツポーズ。ただ、得点は81.28点と思ったほど伸びず、4位発進となります。
 表彰台を狙える位置で迎えたフリーは最終滑走。まずは練習から安定感抜群だった4サルコウからでしたが、アンダーローテーション(軽度の回転不足)で転倒。さらに2本目の4サルコウも同様に転倒し単独ジャンプとなります。それ以降も3アクセルが2本ともミスジャンプとなり、終盤は何とかこらえて巻き返しましたが、本来の力を発揮できず、得点は120.80点でフリー8位、総合7位と順位を下げてしまいました。
 ショートは多少なりとも緊張はあったと思いますが、自信を持って滑っているんだなというのが感じられて、優勝したNHK杯からうまく調整してきたことを匂わせました。ですが、フリーは24人中24人目の滑走という最もストレスとプレッシャーを強いられる場面で、しかもメダルに手が届く位置にいるがゆえの怖さというのもあったんじゃないかなと想像します。でも、そういった緊張感を味わえるのも村上選手が全日本の表彰台を争えるレベルまで達したからこそだと思いますし、NHK杯で優勝して、全日本で7位になって、ようやく本当の意味でトップスケーターに向けての村上選手の戦いが始まるのかなという気がします。
 四大陸選手権では全日本のリベンジをして、心からの笑顔が見られることを楽しみにしています。


 8位は今季本格的なシニアデビューの田中刑事選手。

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 ショートは4回転を外した構成で臨んだ田中選手。冒頭は3アクセルでしたが、着氷で大きく乱れ不完全なジャンプとなってしまいます。続く3+3はきっちり成功させたものの、後半の単独の3ルッツが2回転になり全くの無得点となる大きなミス。また、スピンでの取りこぼしもあり、もったいない内容となりました。得点は62.83点で9位に留まります。
 フリーでは冒頭に大技の4サルコウに組み込みましたが、惜しくも転倒となります。続く3アクセルは完璧に成功させたものの、その後のジャンプでも3回転が2回転になるミスが複数あり、また、スピンでのレベルの取りこぼしもあり、SP同様課題の残る演技となりました。得点は124.60点でフリー7位、総合8位でフィニッシュしました。
 フリーの後、田中選手は2014年を振り返って「思いつく限り悪いことしか浮かばない」と話し、複雑な心中を吐露しました。田中選手にとって2014年はジュニアとしてのラストイヤーでもあり、シニアとしてのデビューイヤーでもありました。11月には中国杯でシニアGPデビューも果たしましたが、昨季後半からの苦しい流れを断ち切れていないのかなという印象で、我慢の時期なんだろうなと思います。ですが、成功率が高くない中でも4サルコウをプログラムに取り入れるなど将来を考えての挑戦もしていて、今はまだいろんな取り組みがなかなか噛み合っていない様子ですが、実を結ぶ時がやって来るのを信じて頑張ってほしいですね。



 男子については以上です。ここからはアイスダンスの結果についてざっくりと。

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 優勝したのは実に7度目の制覇となったキャシー・リード、クリス・リード組です。

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 SDで2位のカップルに差をつけて堂々の首位発進すると、フリーではツイズルでの減点やリフトでの規定違反など多少ミスはあったものの、その他では安定した演技を見せ1位、総合でも1位で2007年、2008年、2009年に達成した3連覇に続く、自身2度目の3連覇を果たしました。
 今季はクリス選手の膝の不具合のこともあって今大会が2試合目ですが、得点的にも全日本におけるパーソナルベストをマークしていますし、着実に向上しつつあるのかなと思いますね。世界選手権出場に関しては最低技術点(ミニマムスコア)の条件を満たしていないため現時点では代表選出とはなっていませんが、年明け以降の国際大会でその課題をクリアできれば出場OKなので、世界選手権でもぜひふたりの息の合った演技を見たいなと思います。
 2位は平井絵己、マリオン・デ・ラ・アソンション組。最終得点ではリード&リード組に10点の差をつけられてしまいましたが、フリーの技術点ではおよそ1点差に迫り、昨季からの成長を見せ4年連続の銀メダルとなりました。
 3位は今季結成した新人カップル、村元哉中、野口博一組。技術点では上位2組には遠く及びませんでしたが、演技構成点では高い評価を受け、結成1年目にして全日本の銅メダルを獲得しました。



 さて、男子&アイスダンスについてはこれでおしまいとなります。ここで今大会は世界選手権2015、四大陸選手権2015、世界ジュニア選手権2015の選考会ということで、それぞれの大会に派遣されることとなった男子&アイスダンスの選手をまとめたいと思います。が、その前に世界選手権代表選手の選考方法をざっとおさらいします。


《世界選手権代表選考方法(男女シングル)》

① 1人目は全日本選手権優勝者を選考する。
② 2人目は、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して決定する。
 A) 全日本選手権2位、3位の選手
 B) グランプリ・ファイナル出場者(①の選手を除く)上位2名
③ 3人目は、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して決定する。
 A) ②の A)又は B)に該当し,②の選考から漏れた選手と全日本選手権4位~6位の選手
 B) 全日本選手権終了時点での ISU ワールド・スタンディングの日本人上位3名
 C) 全日本選手権終了時点での ISU シーズンベストスコアの日本人上位3名


《世界選手権代表》

男子シングル:羽生結弦、小塚崇彦、無良崇人(当初は町田樹選手が選ばれましたが辞退したため、代わりに無良選手が選出)




 選考方法と照らし合わせますと、①に当てはまる羽生結弦選手は当然のこととして、②③に関してはいろんな選手の名前が浮かぶのでちょっと選ぶ難しさもあるなという感じですね。
 まず②のA)に当てはまるのは全日本2位の宇野昌磨選手、同大会3位の小塚崇彦選手。そして②のB)に当てはまるのがGPファイナル5位の無良崇人選手、同大会6位の町田樹選手です。全日本での結果を重んじるならば準優勝の宇野選手も有力ですが、宇野選手は世界ジュニア選手権に専念するとこのことで世界選手権代表からは外れました。残るは小塚、無良、町田の3選手ですが、やはり群雄割拠の中で全日本3位と大一番での強さを見せつけ、しかも実績だったり経験だったりということも加味するとなると、ベテランの小塚選手が②の中で一歩リードになるのは頷けるかなと思います。
 では、③では誰が挙がるかというと、③のA)に該当するのは宇野選手、町田選手、無良選手、山本草太選手ですが、宇野選手は上述した理由のため、山本選手は世界選手権出場の年齢制限に引っ掛かるため、除外となります。③のB)ですと、日本人1位は羽生選手ですが①で既に選ばれているので外し、日本人2位は町田選手、日本人3位は無良選手となります。そして③のC)でも、日本人1位は当然羽生選手ですが、2位は町田選手、3位は無良選手となっています。ここまでで代表の対象となりうるのは町田、無良の両選手ですが、全日本、ワールドスタンディング(世界ランキング)、シーズンベストスコア全てで無良選手の上に位置している町田選手が必然的に選出されることとなります。ですが、その町田選手が代表を辞退したため、繰り上がりという言い方が正しいかどうか分かりませんが、町田選手と3人目の枠を争った無良選手が代表に選ばれる運びとなりました。
 選出されたからには町田選手にぜひ世界選手権に出場してほしかったので、その点では彼が代表メンバーのリストの中にいないのは残念ですが、無良選手ももちろん力のある選手ですし、町田選手と同世代でジュニア時代から切磋琢磨してきた戦友として、町田選手の想いも携えて頑張ってくれるんじゃないかなと思いますし、羽生、小塚、無良の3選手は間違いなく現時点でベストメンバーと言えるのではないでしょうか。
 一方、アイスダンスの選考方法は詳細な条件や基準といったものはなく、国際的な競技力を考慮して決定するとしています。ですので、通常であれば全日本チャンピオンで数々の一流国際大会に出場してきたリード&リード組が当然選ばれるのですが、現時点では世界選手権出場に必要な最低技術点(ミニマムスコア)をクリアしていないため、アイスダンスの世界選手権代表は未定となっています。
 最低技術点とは何かということを説明しますと、国際スケート連盟が主催する選手権大会やGPシリーズなどでは大会ごとに最低技術点が設定されていて、今季もしくは昨季の国際スケート連盟に認定されている国際大会でその最低技術点をクリアしていないと、大きな大会への出場が認められないというルールです。世界選手権2015におけるアイスダンスの最低技術点はショートダンスが29点、フリーダンスが39点で、両方を満たしていないと出場の資格が得られないわけですが、リード&リード組はまだその最低技術点をクリアしていないので、世界選手権の公式練習初日の21日前までにクリアしなければいけません。リード&リード組は現在ポーランドで行われる国際大会に参加していて、そこで技術点がSD、FDそれぞれで29点、39点を超えることができれば無事世界選手権に出場できることとなります(※2015年1月26日訂正:FDの最低技術点はすでに満たしているので、クリアしなければならないのはSDの最低技術点のみです)。ふたりの本来の力が出せればクリア可能なスコアだと思うので、簡単なことではありませんが世界選手権に繋がるよう祈っています。
 なお、四大陸選手権、世界ジュニア選手権の代表も以下のように決まっています。


《四大陸選手権代表》

男子シングル:宇野昌磨、無良崇人、村上大介
アイスダンス:キャシー・リード&クリス・リード組、平井絵己&マリオン・デ・ラ・アソンション組


《世界ジュニア選手権代表》

男子シングル:宇野昌磨、山本草太、佐藤洸彬




 全ての代表選手たちにとって満足のいく演技となり、良い結果がついてくることを願っています。
 次の記事では女子&ペアについて書きますので、少々お待ちください。


※以下、2015年1月26日に追記した部分です。

 1月20日、世界選手権2015のアイスダンス代表として、キャシー・リード、クリス・リード組が派遣されることが正式に発表されました。リード&リード組は全日本選手権2014で優勝したものの、世界選手権に出場するために必要なショートダンスの最低技術点を満たしておらず、世界選手権代表は保留となっていました。しかし、1月上旬にポーランドで行われた国際大会、メンターネスレネスクイックトルン杯2015において、世界選手権出場の条件となるSDの最低技術点をクリアしたため、無事世界選手権派遣が決まりました。
 これでリード&リード組は8年連続で世界選手権に出場することとなりました。メンターネスレネスクイックトルン杯ではSD、FDともに目立ったミスなく安定した滑りを見せていて、このあとの大舞台に向け良い調整となったのではないかと思います。リード&リード組の次戦は2月中旬に韓国で開催される四大陸選手権、こちらでも二人らしい演技が見られることを楽しみにしています。


注:男子メダリスト3選手のスリーショット写真、山本選手の写真、田中選手の写真、アイスダンスメダリスト3組の写真、リード&リード組のFDの写真は、エンターテインメント情報ウェブサイト「Zimbio」から、村上選手の写真は、スポーツ情報ウェブサイト「スポーツナビ」のフィギュアスケートページから、リード&リード組のSDの写真は、毎日新聞のニュースサイトが2014年12月26日配信した記事「写真特集:2014全日本フィギュア 華麗なる戦い」から引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2015-01-07 16:25 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 遅くなりましたが、全日本選手権2014についての記事をお届けします。まずは男子とアイスダンスです。
 男子を制したのはエースの羽生結弦選手です。他を寄せ付けない圧倒的な演技と得点で高橋大輔選手以来となる3連覇を達成しました。2位に入ったのはジュニアの宇野昌磨選手。ジュニアGPファイナルで優勝した勢いそのままに、全日本でも初の表彰台に立ちました。3位はベテランの小塚崇彦選手で、2年連続の銅メダルを獲得しました。
 アイスダンスではキャシー・リード、クリス・リード組がこちらも3連覇を果たしました。

第83回全日本フィギュアスケート選手権大会 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

*****

 金メダルを手にしたのは羽生結弦選手です。

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 今シーズンまだ完璧な演技ができていないショート、まずは得意の4トゥループを難なく成功させて3点という驚異的な加点を得ます。後半に入り、3アクセルもクリーンに成功。次は今季鬼門となっている3ルッツからの連続ジャンプでしたが、ルッツの軸が空中で曲がって着氷でバランスを崩しかけたため、セカンドジャンプは2回転となってしまいます。しかし、それ以外にミスらしいミスはなく、羽生選手らしい安定感のある演技を見せました。得点は94.36点、堂々の首位発進となります。

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 翌日のフリー、冒頭はGPファイナルできれいに成功させた大技4サルコウでしたが、回り切ってはいたもののあえなく転倒となります。しかし、続く4トゥループは相変わらずの安定感でパーフェクトに決めます。後半になってもジャンプに陰りは見えず、鬼門となっている3ルッツからの連続ジャンプ、得意の3アクセルからの連続ジャンプ2つ、そしてファイナルでは転倒してしまった最後の3ルッツもしっかり着氷させ、圧巻のフィニッシュを迎えました。得点は192.50点、2位に大差をつける圧倒的な内容と得点で文句なしの3連覇を成し遂げました。
 SPではやはり3ルッツでのミスがあって今回もその課題を克服することはできなかったのですが、翌日のフリーではまるで別人のように完璧に3ルッツを跳んでいて、修正能力の高さというのを改めて感じました。元々羽生選手にとって3ルッツは苦手なジャンプではないですから、フリーの方が本来の姿なのですが、ショートの流れの中で跳ぶ3ルッツというものに、フリーの時とは違う感覚やタイミングのズレがあるのかもしれないですね。
 そして表現的には、ショートはだいぶ音楽の世界観を表すという点において完成度が高まってきたかなと思うのですが、フリーの「オペラ座の怪人」に関してはまだ羽生選手らしさというのを存分に発揮するまでには至っていないかなと感じます。ファイナルの時もそう感じたのですが、今大会はそれに加えて演技全体にキレがなく、セーブしながら振り付けを淡々とこなしているという印象でした。
 フリーの翌日の28日、羽生選手はファイナル期間中から断続的な腹痛があったこと、精密検査を受けること、そのため29日のエキシビションの出演をキャンセルすることが発表されました。そして30日、日本スケート連盟から羽生選手の検査結果について、尿膜管遺残症という病気であること、手術を行ったことが明かされました。
 数週間断続的に腹痛があったということで、競技の過密スケジュールが影響を及ぼしたのか、中国杯でのアクシデントが関係しているのかとも思いましたが、先天的なものが今になって症状として現れたということのようですね。もちろん外科出術を要するほどの病気なので心配ですが、命に大きく関わるようなものでなくて良かったなと思いますし、今後競技者を続けていく上でも選手生命を脅かすようなものではなさそうなので少し安心しました。治療には2週間の入院と1か月の安静が必要とのことで、6週間以上リンクでの練習ができないことを考えると、世界選手権に向けては身体的な感覚や体力回復の面でかなり厳しいことになりそうだなと思うのですが、オリンピックシーズンの翌シーズンにこういった病気が現れるということは、ある意味神様が羽生選手にゆっくり休みなさいと言っているのだと解釈することもできるので、とにかく今は世界選手権のことは一旦忘れて治療に専念してほしいですね。2014年は一心不乱に突っ走ってきた羽生選手ですから、2015年の年始めは神様から与えられた休息を有効に使ってほしいなと思います。
 なにはともあれ、全日本選手権優勝、おめでとうございました。


 2位は全日本ジュニアチャンピオン、ジュニアGPファイナル王者の宇野昌磨選手です。

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 SPはベートーヴェンの「ヴァイオリンソナタ第9番」。まずは得点源となる大技の3アクセル、一見きれいに決まったかに見えましたが、若干着氷でフリーレッグが氷についてしまいわずかに減点されます。しかし次の4トゥループは完璧な跳躍。後半の3+3も問題なく成功させると、ヴァイオリンの華麗かつ繊細な旋律に乗ったメリハリのある演技を披露。ステップシークエンスやスピンでも全てレベル4を獲得し、得点は85.53点で3位の好発進となります。

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 フリーは「映画『ドンファン』より」。冒頭は前日成功させた4トゥループ、しっかりとした回転と着氷でこちらもパーフェクトに成功させます。続く3アクセルも決めると、2本目の3アクセル+2トゥループもクリーンに降りて高い加点を得ます。後半に入っても勢いは衰えず、2アクセル+1ループ+3フリップの難しい3連続ジャンプを始め、相次いでジャンプを成功。最後の3+3のセカンドジャンプの回転が足りず着氷で乱れる場面はありましたが、それ以外にミスと言えるミスのないほぼノーミスの演技でスタンディングオベーションを受けました。得点は165.75点、フリー3位で総合2位に順位を上げました。
 ショート、フリーともに本当に素晴らしい演技、内容でしたね。シニアの実力者たちに囲まれての演技でしたが、そういった選手たちと比べても全く見劣りのしない存在感、ジャンプ、圧倒されるような迫力があり、演技を見ているあいだはジュニアの選手ということが頭から消え去ってしまいました。宇野選手自身はSPに関してもフリーに関しても辛めの評価で特に表現面を課題に挙げていますが、私なんかからすればこの年齢でこれだけの魅せる力があるということはそれだけで凄いなと思いますし、確かにつなぎや振り付け以外の部分では改善の余地はあるでしょうが、それは伸びしろがあるということですし17歳という年齢を考えれば当たり前のことなので、もっと堂々としていてもいいのになと感じましたね。でも、この謙虚さ、控えめさが宇野選手のレベルアップ、向上を後押ししているのかもしれません。
 今大会の結果によってISU主催のシニアの選手権大会である四大陸選手権への出場も決まり、来季のシニア参戦に向けて着々と力強い歩みを進めている宇野選手。気負うことなくのびのびと、四大陸でも宇野選手らしい演技をしてほしいなと思います。


 3位は前年の銅メダリスト、小塚崇彦選手です。

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 ショートは小塚選手史上初めてのタンゴ。まずは大技4トゥループでしたが、ダウングレード(大幅な回転不足)で転倒となります。続く3アクセルはクリーンに成功。ですが、後半の3+3はファーストジャンプの3ルッツで着氷が乱れ、コンビネーションにならず。ステップシークエンスでは小塚選手らしい滑らかかつスピード感溢れるスケーティングを存分に見せつけましたが、演技を終えた小塚選手は渋い表情を浮かべました。得点は72.39点で6位につけます。

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 フリーの冒頭はショートで完全な失敗に終わった4トゥループから、やはり回転不足で降りてきてしまいますが、何とかこらえます。さらに2本目の4トゥループも回転が足りなかったものの、うまくセカンドジャンプに繋げて連続ジャンプにします。続く3アクセルはきれいに成功。後半もいくつか着氷で詰まったりこらえたりする場面はあったものの転倒することはなく、音楽の盛り上がりとともにぐんぐんスピードを増す終盤は圧巻の滑り。フィニッシュした小塚選手は握り締めた拳を天に突き上げ、派手なガッツポーズで歓喜を爆発させました。得点は173.29点、フリー2位で総合3位にジャンプアップしました。
 SPは4回転で大きなミスがあり、しかもコンビネーションジャンプが入らないという致命的なミスもあり、かろうじてフリーの最終グループに滑り込んだという感じでした。しかし、フリーではこの1年間の鬱憤を晴らすかのような会心の演技。細かく見ればジャンプミスは多いですし、まだまだ本来の小塚選手のジャンプとは言えないのですが、演技全体の一貫した流れの美しさ、滞りなく流れる大河を想起させるような気持ちの良いほどよく滑る壮大なスケーティングは迫力に満ちていて、見ていて胸がスカッとしましたね。
 また、表現的にも一皮剥けたのかなという印象で、淡泊さが特徴だったこれまでの小塚選手とは一線を画する粘っこさみたいなものが出てきたような気がします。そして何といっても“大人の色気”が演技に滲み出るようになってきて、SPのタンゴ、エキシビションのフラメンコでもこれまではあまり感じられなかったような艶っぽさ、色っぽさが感じられ、クールな表情とは裏腹の熱さが絶妙な渋みを生み出しているように思います。子どもを想う父親の気持ちを歌ったフリーの「Io Ci Saro」(日本語タイトルは「これからも僕はいるよ」)も、一歩間違えるとボーカルのパワーに押されてスケーターの存在感が薄れてしまう恐れもあると思うのですが、今大会は小塚選手のスケートの力強さと歌声のエネルギッシュさが見事に一体化して、小塚選手が歌を引っ張っているかのような演技で、まさに現役随一のスケーティング技術を持つ小塚選手にしかできない表現の仕方だと感じました。ジャンプ的には世界選手権で銀メダルを獲得した10/11シーズンがピークかもしれませんが、表現的には今の小塚選手の方が私は断然好きですし、世界選手権銀メダリストとなって以降、さまざまな苦労や挫折を経験してきた小塚選手だからこそ、明るさや爽やかさだけじゃない、暗さや苦々しさも漂わせる奥行きのある表現ができるようになったんじゃないかなと思いますね。
 シーズン後半の大舞台に向けて大きく一歩を踏み出した小塚選手。次戦も満足のいく演技となることを願っています。


 4位は今大会をもって現役引退した町田樹選手です。

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 SPはまず4+3の難しい連続ジャンプを確実に成功。続く3アクセルもパーフェクトに決めます。スピンではレベルを取りこぼす場面もありましたが、複雑なステップシークエンスを丁寧に滑り切った後、きつい最終盤での3ルッツもきっちり着氷させ、気持ちのこもった演技で観客を沸かせました。得点は90.16点で2位の好位置につけます。

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 そして迎えたフリーはベートーヴェンの「交響曲第9番」。冒頭の4トゥループはしっかりと成功させ、2本目の4トゥループからの連続ジャンプに向かいましたが、ファーストジャンプで転倒しセカンドジャンプに繋げられません。続く3アクセル、3サルコウは成功させたものの、後半の3アクセル、3フリップでチラホラとミスがあり、また、3つのスピン全てでレベルを取りこぼしてしまいます。しかし、最後まで表現に徹し、指先、爪先にまで心が表れる町田選手らしい演技を見せ、演じ終えた町田選手は納得したように微笑みました。得点は152.45点、フリー5位で総合では4位となりました。
 GPファイナル後に体調を崩し高熱が出たこともあったようで、万全の調整はできなかったのかなと思うのですが、その中でも“表現する”ということに対して真摯な町田選手の姿は心に響きましたし、ジャンプは別にして、表現者としての町田選手の全てを出し尽くしたと言っても過言ではない演技だったと思います。
 ご存知のように、町田選手はフリーの翌日の28日、今大会をもって現役を引退することを発表し、29日のエキシビションを最後に競技者としての活動にピリオドを打ちました。このことに関しては、こちらの記事に引退の詳細と全日本での演技についても多少書きましたので、ここではあまり突っ込んで書くことはしないでおこうと思います。全日本が終わって、年が明けて、町田選手はもうフィギュアスケート選手ではなく一学生として歩き出していることでしょう。そんな町田選手の未来が明るく輝くものであることを心から祈っています。


 5位となったのは無良崇人選手です。

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 ショートはまず、今季安定感を増した4トゥループでしたが、回転は足りていたものの転倒してしまいます。ですが、直後の3アクセルは無良選手らしい高さ抜群の跳躍で加点2の高評価。後半の3+3も完璧ではありませんでしたが確実に成功させ、冷静に演技を立て直しました。得点は78.54点で5位発進となります。

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 フリーも冒頭は2本の4トゥループからで、1本目は着氷で乱れ減点を受けます。しかし、2本目の4トゥループはしっかり着氷させ、かつ、3トゥループに繋げて確実に連続ジャンプにします。さらに得意の3アクセルも決めて、序盤はまずまずの内容。ですが、後半に入ると3ループや3フリップといった大技以外のジャンプでほころびが出てしまい、無良選手はフィニッシュ後、表情を曇らせました。得点は157.86点でフリー4位、トータルでは5位に留まりました。
 3アクセルはショート、フリーともにノーミスで、4回転に関してもフリーではSPからうまく修正したなという感じだったのですが、それだけにほかのトリプルジャンプの失敗がもったいないと言わざるを得ないですね。フリーは内容的にはファイナルの時とほぼ同じで、後半の3ループ、3フリップ、3サルコウ+1ループ+2サルコウのところでミスしてしまっていて、無良選手自身は悪いイメージがあったわけではないと話していますが、ボタンの掛け違いのように一度出現したズレを元に戻せなかったのかなという印象ですね。
 ですが、ジャンプの調子自体はそんなに悪くは見えなかったですし、実際高難度の4回転や3アクセルは安定しているわけですから、ボタンを正しい穴にはめることさえできれば、大丈夫なのではないかという気がします。
 このあとのシーズンでは2014年末に得た悔しさを晴らして、スケートカナダの時のような笑顔が見られることを楽しみにしています。



 さて、この記事はまだまだ続くのですが、長くなりそうなのでとりあえずここで一旦終了にさせていただきまして、続きは(後編)に書きたいと思います。面倒をおかけして申し訳ないのですが、(後編)もご覧いただけると幸いです。


:男子メダリスト3選手のスリーショット写真、羽生選手のフリーの写真、宇野選手の写真、小塚選手のSPの写真、町田選手の写真、無良選手の写真は、エンターテインメント情報ウェブサイト「Zimbio」から、羽生選手のSPの写真、小塚選手のフリーの写真は、毎日新聞のニュースサイトが2014年12月26日に配信した記事「写真特集:2014全日本フィギュア 華麗なる戦い」から引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2015-01-07 03:10 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)