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 1月14日から22日にかけてミズーリ州のカンザスシティにて行われた全米選手権2017。同時期に行われたカナダ選手権とは対照的に若手やダークホースの躍進が目立つ試合展開となりました。その内容をざっくりと書いていきます。

2017 U.S Figure Skating Championships この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 まずは上の写真でお分かりのとおり男子の結果から。
 男子の覇者となったのは今季シニアデビューした新星ネイサン・チェン選手です。まずショートで4ルッツ+3トゥループと4フリップの2種類の4回転を完璧に決めると、苦手の3アクセルも成功させ、106.39点という高得点で圧巻の首位発進となります。フリーは4種類5本の4回転を組み込んだ史上最高レベルの構成で挑み、前半の4ルッツ、4フリップ、2本の4トゥループを全てクリーンに着氷。そして後半の4サルコウも成功させ、世界初の1つのプログラムで5本の4回転という偉業を達成。そのほかのトリプルジャンプも3+3で細かな着氷ミスがあった以外はほぼノーミスでまとめ上げ212.08点、総合318.47点という異次元のハイスコアで初の全米チャンピオンの座をつかみました。
 とにもかくにもショート、フリー合わせて7本の4回転を完璧に成功させたという事実だけで言葉はいらないでしょう。正直シーズン序盤にチェン選手がこの高難度の構成に挑むのを見た時は完成させるまでにもっと時間がかかるだろうと思っていました。その後フリーは3種類4本の4回転と少しレベルを下げたわけですが(それでも世界最高レベルですが)、その構成をGPファイナルでノーミスでやり切ったことが自信となり、今回のフリー5本の4回転に繋がっているのでしょうね。
 シニア1年目で想像以上の急成長を遂げるというのは昨季の宇野昌磨選手も金博洋選手もそうでしたが、チェン選手の進化ぶりには彼らを上回る何か神がかったものさえ感じられて、7本の4回転さえまだまだゴールどころか通過点でさえなくて、これがスタートなのだと思わせられます。まずは四大陸で羽生結弦選手やパトリック・チャン選手、そして同世代のライバルたちとどんな戦いを繰り広げてくれるのか、楽しみでなりません。

 銀メダルを獲得したのはジュニアのヴィンセント・ゾウ選手です。SPは3アクセルで若干ミスがあったものの4サルコウを決め、ステップシークエンスやスピンも全てレベル4で3位と好発進。フリーは冒頭で大技の4ルッツに挑戦しますが3回転になります。しかし続く4サルコウ+3トゥループを決めると、後半に組み込んだ2本目の4サルコウも成功させ、2本の3アクセルも大きなミスなく着氷。ショートに続きスピン、ステップは全てレベル4を揃えフリー2位、総合2位と順位を上げました。
 昨季はジュニアGPファイナル4位、世界ジュニア選手権5位、そして今季もJGPで2戦とも台乗りと大崩れしない安定感が持ち味のゾウ選手。とはいえシニアの全米で一気に2位まで上がってくるとは想像以上でした。何といってもショート、フリー合わせて3本組み込んだ4サルコウが全てクリーンに決まったのが銀メダルの最大の要因ですが、それ以外にもステップやスピンの精度の高さも目立ち、ジャンプだけではなく全体的にウィークポイントがないというのがゾウ選手の最大の売りと言えますね。
 17歳と16歳のワンツーフィニッシュということで、長らく世界の表彰台からは遠ざかっているアメリカ男子も若く将来有望な選手がどんどん出てきたことで層が厚くなり活気づいてきて、日本男子にとっては脅威ではありますが世界の男子フィギュアが盛り上がるという意味では喜ぶべきことで今後が楽しみですね。

 3位に入ったのは2季前の全米王者ジェイソン・ブラウン選手です。SPは3アクセルでダウングレードの上に転倒、3ルッツがアンダーローテーション(軽度の回転不足)となり3位に8点差以上つけられての4位と出遅れ。しかしフリーは4回転を外し確実性を高めたプログラムを大きなミスなく演じ切り3位に上がりました。
 11月末のNHK杯の後、ブラウン選手は右脚の腓骨の疲労骨折が判明し、ジャンプの練習を始めたのはこの大会の2週間前だったとのことで、その中で最善を尽くした演技だったと思います。SPでジャンプミスが相次ぎフリーに向けては精神的にキツイ状態になったのではないかと想像しますが、昨季は負傷でシーズン後半の試合にほとんど出られなかったブラウン選手だからこそ、今季こそはという想いはあったでしょうし、その強い気持ちを持ってショートから切り替えたフリーは素晴らしかったですね。四大陸、世界選手権では万全な状態でまたブラウン選手らしい演技を見られることを楽しみにしています。

 4位でピューター(錫)メダルを手にしたのはグラント・ホフスタイン選手です。SPは冒頭の4トゥループが2回転になり0点となる痛いミスがあり5位。フリーはその4トゥループを着氷で乱れながらも回り切って下りると、もう1本の4トゥループはきっちりコンビネーションにして成功させフリー4位、総合4位となりました。
 総合得点では3位のブラウン選手と約6点差ということで、SPの4トゥループのパンクがもったいなかったですが、四大陸や世界の代表入りを目指す中でフリーでは最後まで諦めないという攻めた演技だったと思います。世界選手権の切符獲得は惜しくもなりませんでしたが、四大陸では今大会で得た悔しさも晴らせるよう頑張ってほしいですね。

 5位はこちらも実力者のロス・マイナー選手。SPは4回転を回避した構成をパーフェクトに滑り切り2位と好発進。しかし、フリーは4サルコウや3アクセルといった得点源のジャンプが不発に終わり8位、総合5位と表彰台を逃しました。
 6位はベテランのアレクサンダー・ジョンソン選手。SPは得点源のジャンプでミスを連発し9位と出遅れましたが、フリーはほぼ全てのエレメンツで加点を積み重ね5位、総合6位とジャンプアップしました。
 7位はティモシー・ドレンスキー選手。SPはジャンプとステップシークエンスでミスを犯し6位発進。フリーは3アクセルでミスが重なり9位、総合では7位となりました。
 8位はショーン・ラビット選手。ショートは最小限のミスで抑え11位につけると、フリーはショートで挑まなかった3アクセルこそ失敗に終わったものの、ほかのエレメンツは全て加点が付く出来でまとめて7位、総合8位に順位を上げました。


 次は女子の結果です。


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 初の栄冠に輝いたのはシニア2年目のカレン・チェン選手です。ショートは全ジャンプをパーフェクトに決め、さらに得意のスピンでも高い加点を稼ぎ72.82点でトップに立つと、フリーも全てのエレメンツで加点を引き出す質の高い演技を披露し141.40点でフリーも1位、完全優勝を果たしました。
 今シーズンのチェン選手は必ずしもジャンプの安定感抜群というわけではなく、GPの表彰台もありませんでしたが、持ち前のしなやかさに大人っぽさが加わった艶やかな表現力が印象深く、芸術面で成長したなとは感じていました。が、今大会は技術面でも一皮も二皮も剥けて一気に頂点へと躍進しましたね。シーズン前半の国際大会では転倒やパンク、細かな回転不足などジャンプの課題を感じる場面が多々あったので、そうした些細なミスさえもほぼなかった今大会の演技内容には驚かされましたが、ジュニア時代の2015年に初出場にして3位に入ったという爆発力のある選手でもあるので、ここ2シーズン国際大会でなかなか本領を発揮し切れなかった姿の方がやはり仮の姿で、今大会で見せた姿こそが本来のチェン選手なのだなと改めて感じさせられましたね。
 このあとのシーズンは全米女王として結果を期待される立場になるので、まだ若いチェン選手にとってはキツイ場面もあるかもしれませんが、今回の演技を自信に頑張ってほしいと思います。

 2位となったのはベテランのアシュリー・ワグナー選手です。SPは2アクセルでわずかなミスとスピンやステップシークエンスでレベルの取りこぼしがあり3位発進。フリーは3+3で2つ目がアンダーローテーションと判定されたり3+2の2つ目が1回転となったりと小さなミスはありましたが、ベテランらしい落ち着いた演技で総合2位に順位を上げ、全米9個目のメダルを獲得しました。
 GPでは初戦のスケートアメリカで優勝し最高のスタートを切ったものの、2戦目の中国杯では6位と表彰台に遠く及ばず、5年ぶりにファイナル進出を逃すというここ数年ではなかった形でシーズンを送っているワグナー選手。逆に言えば全米に向けて練習の時間はたっぷりあったわけで、パーフェクトではなかったものの練習の成果がきっちり表れた演技でしたね。経験豊かなワグナー選手のことですから、ここからさらに一段も二段もレベルアップするための手段は熟知しているでしょうし、世界選手権で再びメダルを取るためにいつもどおりのワグナー選手のペースできっちりピークを合わせてくるのではないかと思います。

 3位に入ったのは今季飛躍を遂げているマライア・ベル選手です。ショートは3+3で転倒し6位と出遅れましたが、フリーは序盤の2つのジャンプでミスがあった後はしっかり立て直してほとんどのエレメンツで1点以上の加点を獲得してフリー3位、トータルでも3位と銅メダルを射止めました。
 怪我で辞退した選手の代役として出場したスケートアメリカで銀メダルを獲得し一躍シンデレラとなったベル選手。そのあと出場したタリントロフィーではミスの多い内容で調子としては一度落としていましたが、今大会はしっかり合わせてきましたね。必ずしもジャンプは本調子ではなく、ショートで6位にとどまり、フリーでも冒頭にミスが相次ぎと表彰台に向けては危うい展開となりましたが、そこからの挽回が素晴らしかったですね。精神的に沈んで崩れてしまってもおかしくない流れから切り替えて立て直せたのは、シーズン前半の国際大会で得た経験や自信があったからこそだと思いますし、接戦のレースを勝ち抜けたという今回の経験もまた、さらに彼女を強くするのではないでしょうか。

 4位は実力者の長洲未来選手です。ショートは3ループでミスがあったものの得点源の3+3の成功に加え、得意のスピンやステップシークエンスを全てレベル4で揃えるなど底力を見せ2位の好位置につけます。しかしフリーは前半の3ルッツで転倒、後半のジャンプではアンダーローテーションが相次いで得点を伸ばせず4位、総合も4位と順位を落としました。
 2年連続の4位というのは群雄割拠のアメリカ女子の中で十分に拍手を送られるべき結果ですが、世界選手権出場を目指している長洲選手としては悔しさの方が大きいでしょう。今季はシーズン序盤のB級国際大会で3位&優勝と申し分ない滑り出しでしたが、その好い流れをGPにうまく繋げられなかった印象があります。そうした中で万全の準備をして今大会に臨み、SPではそれが結実しましたが、ショートで2位になったことが逆にフリーで過度に緊張させる原因になってしまったのかもしれません。昨季は久しぶりに世界選手権に出場できたとはいえ、出場辞退した選手のピンチヒッターで自力でつかんだチケットではなかったので、揺らがない自信が持てるほどの成功体験というのが近年の長洲選手にはなく、今回のフリーでも100%の自信を持てなかったのかなという気がしますね。ただ、2季前よりも昨季、昨季よりも今季と力をつけていることは間違いないですし、練習ではトリプルアクセルを成功させる姿も見せているので、今後も期待したいですね。

 5位は元世界ジュニア女王のキャロライン・ジャン選手です。ショートは冒頭で大技3ループ+3ループを完璧に成功。後半の3フリップで細かなミスがありましたが、得意のスピンは全てレベル4を揃え7位につけます。フリーは3ルッツでエッジエラー、ステップシークエンスでミスがあったものの、ショートに続き3ループ+3ループを後半で成功させるなどミスらしいミスなくジャンプをまとめ上げ、5位にジャンプアップしました。
 ジャン選手といえば10季前のJGPファイナルと世界ジュニアを制し、翌シーズンにはシニアに参戦するといきなりGPで2戦連続表彰台でファイナルにも進出と輝かしいシニアデビューで強いインパクトを残しましたが、その後は怪我もあり低迷。GPや主要国際大会への出場もここ数年なく、近年は全米でも10位台が定位置と個人的には第一線から遠ざかった選手というイメージでした。ですが、おととしに先天的な股関節の欠陥を補う外科出術をし、昨シーズンのフル休養を経て今季は国内の地方大会で順調に調整し、そして全米で5年ぶりの一桁順位と見事に復活。内容的にも世界で跳ぶ人のめったにいない3ループ+3ループを23歳という年齢で、しかも手術を経た上でこれだけ確率高く跳べるというのは本当に感嘆させられるとともに、勝手に全盛期を過ぎた選手と思っていたことを申し訳なく思います。
 3ループ+3ループというのは稀有で貴重な武器ですし、1年のブランクの翌シーズンでこれだけ本来のレベルを取り戻しているということで、今から来季のジャン選手が楽しみになりました。願わくば来季も表彰台争いに加わっている姿をぜひ見たいですね。
 6位になったのは前全米女王のグレイシー・ゴールド選手です。ショートは得点源の3+3を決めたものの、3フリップが2回転となり無得点になる痛いミスがあり5位発進。フリーも3+3は成功させましたが、その後のジャンプでミスを連発し、フリー9位、総合6位とシニア参戦以降初めて表彰台を逃す結果となりました。
 今季はシーズン序盤からジャンプのスランプに陥っているゴールド選手。高難度の3+3よりも、単独の3ルッツや3フリップでのミスが非常に多くなっています。原因が精神的なものなのか技術的なものなのかはわかりませんが、どんなにシーズン前半で振るわなくても全米には毎回きっちり合わせてきたゴールド選手が最後まで修正できなかったというのは、相当深刻な状態にあるのだろうと思います。大会後にはゴールド選手を指導するフランク・キャロルコーチが師弟関係の解消を示唆していて、今後ゴールド選手がどのような形で平昌五輪に向かっていくのかはまだ不明ですが、現役のアメリカ女子の中でも最高レベルのポテンシャルを持っている選手なので、また彼女らしい笑顔と輝きが戻ってくる日を待ちたいですね。
 7位はアンジェラ・ワン選手。ショートは冒頭の3フリップで転倒し11位発進。フリーも転倒とパンクがあり満足のいく演技とはなりませんでしたが、7位まで順位を上げてフィニッシュしました。
 8位はシニア1年目のアンバー・グレン選手。ショートは2つのジャンプでミスが重なり12位と出遅れましたが、フリーではミスを最小限にとどめて8位となりました。


 続いてはペアです。
 優勝者は2年前の銀メダリスト、ヘイヴン・デニー&ブランドン・フレイジャー組です。SPはソロジャンプとスロージャンプでミスがあったもののほかをクリーンにまとめて2位と好位置につけます。フリーもジャンプ系エレメンツで細かなミスは重なりましたが、大崩れすることなく演じ切って初優勝を成し遂げました。
 昨季はデニー選手の負傷のため休養を強いられたデニー&フレイジャー組ですが、復帰した今季はさっそくスケートアメリカで銀メダルを取り、翌週のスケートカナダでも4位と上々のシーズン前半を送り、そして初の全米チャンピオンというこれ以上ない栄誉を手に入れました。元々世界ジュニアを制するなど実力は証明されているペアですし、21歳と24歳と年齢的にも若いので、ここをスタートとしてアメリカのペア界を引っ張る存在としてこれからが楽しみですね。

 2位はマリッサ・カステリ&マーヴィン・トラン組です。ショートはツイストのレベルの取りこぼしやソロジャンプの転倒などミスを連発し4位と出遅れ。フリーもジャンプ系エレメンツで苦心しましたが、そのほかはおおむね安定した演技を見せ、昨年の3位から一つ順位を上げました。
 GPではスロージャンプやソロジャンプのみならずツイストやスピンで取りこぼす場面が散見されたカステリ&トラン組。今大会もジャンプは不安定さが目立ちましたが、ツイストやリフト、スピンではレベルの取りこぼしはGPより減り、しっかりと修正してきたことを感じさせる内容でしたね。結成して3季目ということでペアとしての一体感も徐々に出てきて、今回の銀メダルによって確実にまた一段ステップアップしたと思いますね。

 3位はペア結成1季目のアシュリー・ケイン&ティモシー・ルデュク組。SPはツイストがレベル1になるミス以外はほぼノーミスで滑り切り70点に迫る得点で首位発進。フリーはショートに続きツイストの失敗を始め、中盤のジャンプ系要素でもミスが相次ぎましたが、そのほかは無難にまとめて順位は落としたものの初の銅メダルを獲得しました。
 女性のケイン選手は元々ペアとシングルを掛け持ちし、12/13シーズンから昨季まではシングルに専念してGPにも出場するほどの選手でしたが、今季は新たにルデュク選手とパートナーを組みペアに復帰。そしていきなりの全米3位となったわけですが、女性がシングルでも活躍していたということでジャンプが安定しているのが強みですし、その上で子どもの頃からペアもやっているという経験も強力な武器となっていますね。まだ始まったばかりのペアなので未知数の部分も多いですが、今シーズンの成績を見ても将来性は十分という感じなので楽しみですね。

 4位となったのはディアナ・ステラート=デュデク&ネイサン・バーソロメイ組です。SPはツイストのレベルこそ2だったものの全てのエレメンツで加点を得て3位と好発進。フリーは全体的にミスの多い精彩を欠いた内容で順位を落としました。
 4位となったため四大陸や世界選手権への派遣は叶いませんでしたが、何といっても驚かされるのが女性のステラート=デュデク選手のキャリアとプロフィールです。ステラート=デュデク選手は99年のJGPファイナル女王、かつ、00年の世界ジュニア銀で、翌シーズンにはシニアのGPにも出場したものの、そのシーズンの全米選手権直前に怪我をしそのまま17歳で引退。ところが突如今季になって、ほかのパートナーとともに全米で銀メダルを獲得したこともある実力者バーソロメイ選手とペアを結成し、16季ぶりの競技復帰を果たしたという驚くべき33歳なのですが、そもそも10代で引退して30代で復帰しようというだけでも驚きですが、しかも経験のあるシングルではなくあえて未経験のペアでというのが信じられないような気持ちです。なかなか常識では考えられないことですが、実際に普通にトリプルジャンプを跳び、ペアならではのさまざまな技もこなしてというのを見ると、事実は小説より奇なりとはよく言いますが、ドラマや映画でもないようなことで本当に凄いなと思わせられます。
 オリンピックプレシーズンにして新たなキャリアをスタートさせたステラート=デュデク選手とバーソロメイ選手のペアがどこまで上り詰めるのか、今後も注目の二人ですね。


 最後はアイスダンスについて。
 2連覇を達成したのはマイア・シブタニ&アレックス・シブタニ組です。SDはパターンダンスがレベル3になりましたが、それ以外は全てレベル4を揃え、唯一の80点台をマークして堂々の首位発進となります。FDもサーペンタインステップ以外はレベル4でまとめたものの、リフトの時間超過による減点もあり2位に。ですが、総合では1位で昨年に続く2つ目の金メダルを獲得しました。
 確固たる技術力を持つシブタニ兄妹にしては珍しくフリーは技術点で1位を取れませんでしたが、今大会もあくまで通過点でしかなくて、見据えているのは世界の頂点だと思うので、ほとんど問題なく順調に調整できているように感じますね。

 2位となったのはマディソン・チョック&エヴァン・ベイツ組です。SDはシブタニ兄妹と約2点の僅差で2位につけると、FDは基礎点ではシブタニ兄妹と同じ得点だったもののGOEの加点をより多く獲得し技術点で上回ってフリー1位、総合では約1点差の2位となりました。
 GPでは最高難度のレベル4に届かない場面が多々見られ調子の波に乗り切れていないという印象のあったチョック&ベイツ組ですが、今回の演技はその鬱憤を晴らすのに十分な完成度、達成感があったのではないかと思います。シーズン後半はチョック&ベイツ組らしいキレキレの演技をまた見せてほしいですね。

 3位に入ったのはマディソン・ハベル&ザカリー・ドノヒュー組です。SDは全てのエレメンツでレベル4を獲得し3位と好位置につけます。しかしフリーでは珍しく転倒もあり得点を伸ばし切れず昨年と同じ3位となりました。
 今季はGPで2戦連続2位でファイナルも進出と成長目覚ましいハベル&ドノヒュー組。今大会のショートもその勢いのままにパーフェクトな演技を披露しましたが、フリーでは順位を意識してしまったのかショートほどのびのびとした滑りはできませんでした。ただ、着実に成長を遂げているカップルなので、シーズン後半のさらなる飛躍に期待したいですね。

 4位は今季シニアデビューのエリアナ・ポグレビンスキー&アレックス・ブノワ組。SDは2つのステップがレベル3にとどまり5位発進。しかしフリーはサーペンターンステップ以外は全てレベル4という精度の高い演技で順位を上げました。
 GPでは7位&6位とさほど目立った成績を残したわけではありませんでしたが、今大会はレベルの取りこぼしも少なく、特にフリーでは基礎点の合計がシブタニ兄妹、チョック&ベイツ組に並ぶ点数で技術力の高さを見せつけ、シーズン序盤からの修正力と確かな成長を示しました。18歳と21歳という若いカップルなので、次世代のアメリカのアイスダンス界を担う存在として今後が楽しみですね。



 さて、ここまで全米選手権2017の結果を振り返ってきましたが、この成績を受けて選ばれた世界選手権と四大陸選手権のメンバーをまとめてみたいと思います(敬称略)。


《世界選手権代表》

男子シングル:ジェイソン・ブラウン、ネイサン・チェン
女子シングル:マライア・ベル、カレン・チェン、アシュリー・ワグナー
ペア:ヘイヴン・デニー&ブランドン・フレイジャー組、アレクサ・シメカ=クニーリム&クリス・クニーリム組
アイスダンス:マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ組、マディソン・ハベル&ザカリー・ドノヒュー組、マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ組

《四大陸選手権代表》

男子シングル:ジェイソン・ブラウン、ネイサン・チェン、グラント・ホフスタイン
女子シングル:マライア・ベル、カレン・チェン、長洲未来
ペア:アシュリー・ケイン&ティモシー・ルデュク組、ヘイヴン・デニー&ブランドン・フレイジャー組、アレクサ・シメカ=クニーリム&クリス・クニーリム組
アイスダンス:マディソン・チョック&エヴァン・ベイツ組、マディソン・ハベル&ザカリー・ドノヒュー組、マイア・シブタニ&アレックス・シブタニ組



 まずは世界選手権の代表メンバー。おおむね全米の順位どおりとなっていますが、男子は銀メダルのゾウ選手ではなく銅メダルのブラウン選手が2人目として選ばれ、ゾウ選手は補欠の1番手に回りました。これはやはりブラウン選手の経験を買ってということだと思いますが、今年の世界選手権は来年のオリンピックの枠取りも懸かる例年以上に重要な大会なので、その重圧を初出場の10代の2人に委ねるのはリスクが高いと考えたのでしょうね。個人的にもその考えには頷けるので、ブラウン選手の選出は納得できます。
 そして、ペアは女性のシメカ=クニーリム選手の病気の治療のため今季は試合に出ていないシメカ=クニーリム&クニーリム組が選出されました。シメカ=クニーリム&クニーリム組は一昨年の全米チャンピオンで昨年は銀という実力者なので、シメカ=クニーリム選手の回復具合を確認した上で十分間に合うと判断しての選出なのでしょうね。
 一方で昨年の金メダリストのタラ・ケイン&ダニエル・オシェア組はSPで5位につけながらも、演技中のスロージャンプでケイン選手が転倒した際に頭を打ち脳震盪を起こした疑いがあると診断を受けフリーを棄権。さらに、昨年の夏からケイン選手は右膝の痛みに悩まされていたとのことで世界、四大陸ともに補欠に入ることもありませんでした。

 そして四大陸。男子は世界選手権のメンバー2人に加え、今回4位だったホフスタイン選手が選出。ゾウ選手は補欠にも名を連ねていないので、四大陸への派遣希望はなかったものと思われます。
 女子はワグナー選手が外れ、長洲選手がメンバー入り。ワグナー選手は2012年を最後に四大陸には出場しておらず、ただ今年の四大陸は平昌五輪の会場で開催されるのでワグナー選手も出場を希望するかなと思ったのですが、例年どおり出場せず世界選手権に専念するという道を選びましたね。
 またペアでは、世界選手権メンバーから外れたカステリ&トラン組が四大陸代表入りもならずという結果となりました。世界選手権の補欠の順番を見てもケイン&ルデュク組の次にカステリ&トラン組という位置づけになっているので、アメリカフィギュアスケート協会としてはケイン&ルデュク組の方をより評価しているということなのでしょう。国際大会での経験、実績ではカステリ&トラン組の方が上回っていると思うのですが、ケイン&ルデュク組は今大会のSPで1位になるなど爆発力もあり、トータルスコアでは僅差だったということも鑑みて、ケイン&ルデュク組の将来性をより重く見たということなのかもしれません。



 という全米の結果&主要国際大会のメンバーとなりました。日本とは違って順位どおりの選出とはなっていない部分も多いですが、今年の世界選手権の重要さを考えるとメンバー選びもいつも以上に慎重にならざるをえないでしょうし、3枠を確実に取れる可能性の高い顔ぶれにしなければいけないというところで難しさがありますね。
 さて、この記事を書いているあいだにも欧州選手権が始まり進行しています。次はその欧州選手権についての記事を書きたいと思っていますので、また少しお待ちください。では。


:記事冒頭の男子メダリスト4選手の写真は、フィギュアスケート専門誌「International Figure Skating」の公式フェイスブックページから、女子メダリスト4選手の写真は、スケート情報サイト「icenetwork」の写真特集ページから引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2017-01-27 16:17 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 1月16日から22日にかけてオタワにて行われたカナダ選手権2017。おおむね実力者が順当に成績を残す波乱のない試合内容となりました。ざっくりと結果を振り返りつつ、シーズン後半の展開を占ってみたいと思います。

2017 Canadian Tire National Skating Championships この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 まずは男子。
 優勝はディフェンディング・チャンピオンのパトリック・チャン選手です。SPは全てのジャンプでミスを犯すというらしからぬ演技とはなったもののきっちり90点台に乗せて首位発進。一転、フリーでは今季から取り入れている大技4サルコウも含め、全てのエレメンツで加点を引き出す安定感抜群の内容で自身3度目となる200点台をマークし、大差で史上最多タイとなる9度目の優勝を手にしました。
 ショートとフリーではまるで別人のようにジャンプの安定感に差があったチャン選手ですが、ショートでの失敗をフリーに引きずらず1日で修正させたのはさすがと言うしかありません。特にシーズン序盤ではほとんど決まる気配のなかった4サルコウはシーズンが進むにつれてコツをつかんできたのか確率も高まってきていて、チャン選手の新たな武器として今後も鍵を握りそうですね。今シーズンのチャン選手は今大会のように1試合の中でも内容にバラつきがあることが多く、世界選手権のメダルを狙う上ではショートとフリーを揃えることが必須なので、シーズン後半は彼らしい安定感を取り戻せるかどうかに注目ですね。

 銀メダルを獲得したのはチャン選手と同い年のケヴィン・レイノルズ選手。ショートは冒頭の4サルコウで転倒した後、4トゥループ+3トゥループを完璧に決めて立て直したものの、中盤のスピンが全くの無得点になるミスがあり得点を伸ばし切れず2位。フリーは2種類4本の4回転に挑み、そのうち2本は加点が付くクオリティーで成功させ、そのほかのトリプルジャンプはほぼノーミスというまずまず安定した演技で3年ぶりに準優勝を果たしました。
 今シーズンはGPのスケートカナダで3位に入るなど順調に調整ができているという印象のレイノルズ選手。元々世界でも類まれな4回転ジャンパーであるレイノルズ選手ですから、ショート、フリー合わせて6本の4回転という構成には驚きませんが、外科手術を伴う大怪我を乗り越えた上でさらに4回転の数も増やしているわけなので、彼の変わらぬアグレッシブな姿勢には頭が下がりますね。3年ぶりとなる世界選手権では元祖4回転の第一人者として、4回転を武器にどこまで上位に食い込んでくるのか楽しみにしたいと思います。

 3位に入ったのは2015年のカナダチャンピオン、ナム・グエン選手です。ショートは得点源となる4サルコウに加え、後半の3+3でもミスがあり4位にとどまります。フリーも2本の4サルコウのうち1本で転倒する大きな失敗がありましたが、そのほかのジャンプは全て加点が付く出来でまとめて4位、総合では3位と昨年は逃した表彰台に返り咲きました。
 昨季は急激な体の成長の影響もあってジャンプの安定感を欠いていたグエン選手ですが、今季は体の変化が落ち着いたのか彼らしいジャンプを取り戻しつつあるように思います。今回もそうしたグエン選手らしさはおおむね発揮できたのではないかと思うのですが、世界選手権でのカナダ男子の枠は2枠なので、そういった意味では悔しさもあるでしょうね。今大会はステップやスピンでの取りこぼしもあったのでそういう細かい部分の粗さがもったいなかったですが、ジャンプの安定があって初めてほかの部分に目を向けられる余裕も出てくるのかなと思うので、今後のグエン選手の更なる成長に期待したいですね。

 以下、4位は今季シニアに参戦したニコラ・ナドゥー選手、5位はキーガン・メッシング選手、6位はエラジ・バルデ選手、7位はリアム・フィラス選手、8位はベネット・トマン選手でした。


 ここからは女子です。


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 優勝したのはこれまで2度カナダ女王に輝いているケイトリン・オズモンド選手です。ショートは一分の隙もない演技で非公式ながら81.01点という世界最高得点に相当するハイスコアを叩き出して首位に立つと、フリーは中盤で2度の転倒があり精彩を欠いた内容ながらも高得点をマークし、逃げ切って3度目の優勝を果たしました。
 219.66点というハイスコアで優勝したとはいえ一抹の不安も残る内容でしたね。SPに関しては今季は安定感抜群で言うことなし、世界でもトップの完成度を誇るプログラムだと思うのですが、フリーに関してはまだノーミスはなく転倒する場面が多々見られます。ジャンプの数が少ないショートは問題なくまとめられるのでしょうが、ジャンプの数が増えるフリーではスタミナの不足がもろに影響を及ぼしているのかなという印象ですね。四大陸選手権や世界選手権で表彰台を射止めるためには、フリーでいかに大きなミスを減らして最小限の取りこぼしに抑えるかがポイントになってきそうです。ただ、それさえ乗り越えられれば、元々オズモンド選手はジャンプやスピンなど全体的に高い加点が付く上に、極めて高い演技構成点を持つ選手なので、世界の表彰台に乗る可能性も十分あるのではないかと思います。

 2位に入ったのはガブリエル・デールマン選手です。SPをパーフェクトにまとめて75.04点の2位と好発進。フリーはいくつか細かいミスこそあったものの演技の流れを途切れさせることなく滑り切り2年連続、4つ目の銀メダルを手にしました。
 内容的にはフリーで2度の転倒があったオズモンド選手と大きなミスがなかったデールマン選手とを比べると、デールマン選手が上回っていてもおかしくなかったのかなと思うのですが、GOEの加点や演技構成点で差をつけられてしまいましたね。ですが、世界への切符が懸かる大舞台でこれだけミスを少なくまとめられたというのは素晴らしいですしデールマン選手本人にとっても世界で戦えるという自信になったと思うので、このあとの国際大会がますます楽しみですね。

 3位となったのは昨季のカナダ女王、アレーヌ・シャルトラン選手です。ショートは2つのジャンプで細かなミスがあり上位2人に点差をつけられての3位。フリーも7つのジャンプ要素のうち6つがマイナス評価というミスの多い内容で得点を伸ばせずショートから順位を上げることは叶いませんでした。
 今シーズンのシャルトラン選手は初戦のオータムクラシックで2位、GPのスケートカナダでもほぼ同じスコアで5位とまずまずのシーズンスタートでしたが、NHK杯では10位と振るわず、良い時と悪い時の起伏が激しいシーズンになっています。今大会もショートはミスがありながらもそれなりにまとめた演技だったと思うのですが、フリーは冒頭から流れが作れず崩れてしまいました。四大陸選手権ではシャルトラン選手らしい演技を期待したいですね。

 以下、4位はラーキン・オーストマン選手、5位はジュニアのサラ・タムラ選手、6位はキム・デセル選手、7位はアリシア・ピノール選手、8位はメ―ガン・イム選手となっています。


 次はペア。


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 ペア史上最多となる6連覇の偉業を達成したのは現世界チャンピオン、メーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード組です。SPはサイドバイサイドの3ルッツで加点が付かなかった以外は全て1点以上の加点を積み重ね、断トツの首位発進となります。フリーは大技のスロー4サルコウで転倒、スロー3ルッツで着氷ミスはありましたが、ほかのエレメンツはハイレベル&ハイクオリティーでまとめ、他を寄せつけることなく6つ目の金メダルを手にしました。
 シーズン前半は本来得意なサイドバイサイドのジャンプで苦労する場面が散見されたデュハメル&ラドフォード組。ただ、今大会はそのジャンプでのミスらしいミスというのはなく、高難度のスロージャンプでのミスがあったとはいえ、GPから一段レベルアップした演技だったのではないかと思います。これでもまだまだデュハメル&ラドフォード組の本来の演技には遠いと思うので、シーズン後半のさらなる進化を楽しみにしたいですね。

 銀メダリストとなったのは昨季銅メダルのリュボーフィ・イリュシェチキナ&ディラン・モスコヴィッチ組です。ショートはサイドバイサイドのジャンプが1回転になり規定の回転数に満たないため0点になるという致命的なミスがありましたが、そのほかのエレメンツをコンスタントに揃えて2位につけます。フリーもソロジャンプ2つでミスがあったものの、ほかのエレメンツはほとんどがプラス1点以上という質の高さを示し、200点を超えるハイスコアで2位となりました。
 今シーズンはGP2戦とも3位と波が少ないイリュシェチキナ&モスコヴィッチ組。ただ、SPは3トゥループのパンク、フリーはジャンプの転倒というのがミスのパターンとなっていて、今大会もその課題を克服することができませんでした。シーズン後半の国際大会に向けてはソロジャンプの安定感が上位に食い込めるか否かのカギとなってきそうですね。

 3位に入ったのは昨年、一昨年と2年連続で4位だったカーステン・ムーア=タワーズ&マイケル・マリナロ組です。SPはほぼノーミスの演技で2位と僅差の3位発進。しかしフリーはソロジャンプとツイストリフトでミスを犯し、得点を伸ばし切れず順位を上げることはできませんでした。
 今季のムーア=タワーズ&マリナロ組はムーア=タワーズ選手の練習中の負傷によりGP2戦を出場辞退。今大会がシーズン初戦となりましたが、そうした難しい状況の中で出せるだけのものは出せた演技だったのではないでしょうか。ほかのペアよりシーズンのスタートとして後れを取っているということを考えても、十分に及第点を与えられる内容だったと思います。派遣が決まった四大陸では二人の成長に繋がる、さらには来季に繋がる演技ができることを祈っています。


 最後はアイスダンスの結果です。


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 アイスダンスを制したのは元世界チャンピオンで、バンクーバー五輪金のテッサ・ヴァーチュー&スコット・モイア組。SDは全てのエレメンツでレベル4を獲得、参考記録ながら世界最高得点を上回る84.36点という驚異的なハイスコアで2位に大差をつけてトップ発進します。FDは珍しくスピンがレベル2になる取りこぼしはあったものの、そのほかはほぼノーミスでまとめ、こちらも自己ベストに値する得点で7度目の優勝をつかみました。
 今季競技復帰して出場した全ての試合で優勝しているヴァーチュー&モイア組。今大会も死角なく下馬評どおりの優勝で、よっぽどのことがない限りこの勢いのままに四大陸はもちろんのこと、世界も制してしまう雰囲気はプンプンありますね。もちろん現世界王者のガブリエラ・パパダキス&ギヨーム・シゼロン組やアメリカ勢、ロシア勢など好敵手は多くいるのでまだわかりませんが、やはりオリンピック金メダリストの存在感というのは格別のものがあり、ヴァーチュー&モイア組に勝つのはなかなかに大変なことだと思います。どちらにしろこのカップルを軸に今季も来季も世界のアイスダンス界は回っていくでしょうから、目が離せませんね。

 2位には昨年、一昨年のカナダ王者、ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ組が入りました。SDは全てのエレメンツをきっちりレベル4で揃え2位と好発進。FDも1つのステップ以外は全てレベル4とヴァーチュー&モイア組にも負けるとも劣らない質の高い演技で銀メダルを獲得しました。
 シーズン前半はツイズルやステップなど細かい取りこぼしが目立ち4季ぶりにGPファイナルに進出できませんでしたが、さすが今大会にピークをしっかり合わせてきましたね。世界の表彰台を争う中では、ちょっとしたレベルの取りこぼしや加点の差で順位が大きく変わってきてしまうので、カナダ選手権でこういった演技ができたことはシーズン後半に向けて大きな財産になったのではないかと思います。

 3位は昨年、一昨年銀メダリストのパイパー・ギレス&ポール・ポワリエ組。SDはステップ以外をレベル4でまとめてウィーバー&ポジェ組と0.77点差の3位につけます。フリーはリフトやツイズル、ステップなど複数のエレメンツがレベル3にとどまり技術点を伸ばし切れませんでしたが、演技構成点ではわずかにウィーバー&ポジェ組を上回る高評価を得て、銅メダルを獲得しました。
 今回はフリーでレベルの取りこぼしがいくつもあり技術点が思ったように稼げませんでしたが、演技構成点はショートもフリーもヴァーチュー&モイア組に次ぐ2位となり、個人的には少し意外でもありましたが、確実に芸術面での評価は上がっていることを示す結果でした。ゆえに、技術面での小さなミスがもったいないところですが、その部分を強化、改善できればウィーバー&ポジェ組を上回ってカナダの2番手へとこれまでの格付けを覆せる可能性もあるので、シーズン後半はギレス&ポワリエ組が台風の目的存在になるとおもしろいなと思いますね。



 では、ここで四大陸選手権と世界選手権に派遣されるカナダの代表メンバーをまとめます(敬称略)。


《世界選手権代表》

男子シングル:パトリック・チャン、ケヴィン・レイノルズ
女子シングル:ケイトリン・オズモンド、ガブリエル・デールマン
ペア:メーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード組、リュボーフィ・イリュシェチキナ&ディラン・モスコヴィッチ組、ジュリアン・セガン&シャルリ・ビロドー組
アイスダンス:テッサ・ヴァーチュー&スコット・モイア組、ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ組、パイパー・ギレス&ポール・ポワリエ組


《四大陸選手権代表》

男子シングル:パトリック・チャン、ケヴィン・レイノルズ、ナム・グエン
女子シングル:ケイトリン・オズモンド、ガブリエル・デールマン、アレーヌ・シャルトラン
ペア:メーガン・デュハメル&エリック・ラドフォード組、リュボーフィ・イリュシェチキナ&ディラン・モスコヴィッチ組、カーステン・ムーア=タワーズ&マイケル・マリナロ組
アイスダンス:テッサ・ヴァーチュー&スコット・モイア組、ケイトリン・ウィーバー&アンドリュー・ポジェ組、パイパー・ギレス&ポール・ポワリエ組




 まず、世界選手権はカナダ選手権のメダリストがほぼそのまま代表入りという形となりましたが、ペアに関しては銅メダルを獲得したムーア=タワーズ&マリナロ組ではなく、セガン選手の脳震盪により今大会を欠場したセガン&ビロドー組が選出されました。選出理由としては回復に長く時間がかかる負傷ではなく脳震盪というところで世界選手権には十分間に合うであろうということでしょうし、実力的にもセガン&ビロドー組は若さゆえの不安定さもしばしば見られますが、今季はGP初優勝を果たすなど伸び盛りということで、選ばれたのかなと思いますね。
 一方で四大陸のペアはムーア=タワーズ&マリナロ組が選出。こちらは2月中旬の四大陸までさほど時間がないということでセガン&ビロドー組の派遣は見送られたというのもあるでしょうし、世界選手権に行けないムーア=タワーズ&マリナロ組にチャンスをという意味合いもあるのでしょうね。



 という陣容となったカナダ勢。特に四大陸は平昌五輪の会場で開催されるということで世界選手権とほぼ同じメンバーとなり、カナダチームの意気込みが感じられますね。アメリカ勢もそうですが、今年の四大陸は欧州選手権に劣らないどころか大いに勝る各国の派遣メンバーとなりそうなので、世界選手権、さらにはその先のオリンピックにも繋がる戦いとして、本当に楽しみです。
 続いて、カナダ選手権と同時期に行われた全米選手権の記事も書きますのでしばしお待ちください。では。


:記事内の写真は全て、カナダのフィギュアスケート組織「Skate Canada」の公式フェイスブックページから引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2017-01-26 01:45 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 12月末、全日本選手権とほぼ時を同じくしてロシア選手権が行われました。この記事では遅ればせながらロシア選手権の結果についてざっくりと書いていきます。なお、ロシア選手権が実際に行われたのは2016年の年末ですが、大会名は2017となっています。

Rostelecom Russian Nationals 2017 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

*****

 まずは女子から。


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 優勝はディフェンディングチャンピオンであり、世界女王、グランプリファイナル女王、欧州女王と複数のタイトルを保持するエフゲニア・メドベデワ選手です。まず圧巻の内容で非公式ながら80.08点という自己最高点をマークしてSP首位に立つと、フリーも全てのエレメンツに加点が付く文句なしの出来で他を寄せつけることなく2連覇を達成しました。
 揺るぎない強さで連覇を果たしたわけですが、メドベデワ選手の余裕ぶりを示したのがフリーで跳んだ3+3+3の3連続ジャンプ。ルール上ではそれまでの演技ですでに3連続ジャンプを跳んでおり、かつ、同じ種類のトリプルジャンプの跳び過ぎという違反もあり、最後に跳んだ3トゥループはノーカウントとなったわけですが、ミスして得点をロスしてしまうかもしれないリスクを犯せるくらいのゆとりがあったということでもあって、断トツの女王であるメドベデワ選手らしい思い切りの良い一幕でしたね。昨季から続く快進撃はまだまだ留まるところを知らなさそうです。

 2位に入ったのはジュニアのアリーナ・ザギトワ選手。ショートで3位と好発進すると、フリーでは全てのジャンプを後半に跳ぶという驚異的なプログラムを完璧にこなし、初出場にして銀メダルを獲得しました。
 ザギトワ選手といえば先日ジュニアグランプリファイナルでジュニア歴代最高得点をマークして優勝したばかりですが、その勢いのままにジュニアゆえのノープレッシャーで生き生きと滑り切ったという感じですね。フリーの技術点ではメドベデワ選手をも上回っており、現在は年齢制限のため欧州選手権や世界選手権への派遣はありませんが、出場が可能になる来季は果たしてどのポジションに位置する選手になるのか、今から楽しみな存在ですね。

 3位となったのは今季シニアデビューのマリア・ソツコワ選手。SPはパーフェクトな演技で2位につけると、フリーも最小限のミスに抑えてハイスコアを叩き出し、初めてのメダルをつかみ取りました。
 シニア1年目の今季はさっそくGPファイナルに進出するなど実力を発揮しているソツコワ選手。決してものすごく強いとか存在感が強烈といった印象はないのですが、全体的にいろんなことをそつなく器用にこなしていて、群雄割拠のロシア女子の中でもうまく荒波をくぐり抜けていますね。こうした若手選手は1シーズンの中でもどんどん脱皮して強くなっていくものなので、シーズン後半も注目の選手だなと思います。

 惜しくも表彰台に届かなかった4位はアンナ・ポゴリラヤ選手。ショート、フリーともに細かなミスがあったとはいえ見た目にはミスらしいミスのない演技で、それでもこのロシア女子の中ではメダルを手にするのは難しく、今シーズンGP2連勝でファイナルでも銅メダルという実力者の台落ちという事実は、改めてロシア女子チームの競争の過酷さを突き付けましたね。
 5位はエレーナ・ラディオノワ選手。こちらもそれほど大きなミスなく演技をまとめましたが、ロシア国内でのポジションを覆すことはできず、シニア参戦以来4年守り続けてきた表彰台を逃すこととなりました。
 6位はジュニアのスタニスラワ・コンスタンティノワ選手。ショート、フリーともにミスがありましたが、ほかのジュニア選手を押しのけて6位と好成績を収めました。
 7位はこちらもジュニアのアナスタシア・グバノワ選手。JGPファイナルでは銀メダルとザギトワ選手と覇権を争ったジュニアの実力者ですが、ショートでジャンプのパンクという致命的なミスがあり出遅れ、フリーは6位と挽回したもののジュニア勢では3番手の順位に留まりました。
 そして、8位に入ったのは前世界女王のエリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手。ショートは6位とまずまずの順位でスタートを切りましたが、フリーは2度の転倒があり表彰台からは遠ざかる結果となりました。


 続いては男子です。


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 初のロシアチャンピオンの座を射止めたのはミハイル・コリヤダ選手です。SPは得点源となる4+3、3アクセルをきっちりと決め、隙の無い演技で95.33点というハイスコアをマークして首位発進。フリーは冒頭で大技の4ルッツに挑むも転倒。続く4トゥループも失敗に終わりますが、その後は大きなミスなく演技を立て直して地力を示し、フリーも1位で完全優勝を果たしました。
 昨シーズンはロシア選手権2位、世界選手権で4位と急成長を遂げ、今季はGPではメダル獲得こそならなかったもののまずまずの安定感を見せていたコリヤダ選手。今大会は圧倒的な優勝候補がおらず接戦になるものと予想されましたが、その中で2位以下に大差をつけての圧勝となりました。圧勝の要因としてはエレメンツを致命的な取りこぼしなくコンスタントにまとめたことがいちばん大きいと思いますが、その中でもフリーではまだ試合で成功させたことのない4ルッツに挑戦していて、そうした攻める姿勢、気持ちの強さも結果的にはプラスに働いたのかなという印象ですね。まだ不安定な部分がないとは言えませんが、現在のロシア男子の中では間違いなく最も安定感のある選手と言えるでしょう。

 銀メダルを獲得したのはジュニアのアレクサンドル・サマリン選手。ショートは4回転でミスがありながらも他のエレメンツをノーミスでまとめて2位と好発進すると、フリーは2本の4トゥループを完璧に成功。ほかのジャンプで細かなミスは出てしまいましたが大崩れすることはなく、ショートの順位を守り切りました。
 JGPファイナルでは同国のライバル、アリエフ選手に僅差で敗れての2位だったサマリン選手ですが、今回はショート、フリーともに最小限のミスで抑えてジュニア勢トップの成績を勝ち取りました。ファイナルとの違いという点で言えば、シニアはショートでも4回転を入れられるというのももちろんありますが、フリーで2本の4回転が完璧に決まったこと、転倒やパンクといった大きなミスがなかったのが演技構成点での高評価にも繋がりました。予定していたコンビネーションジャンプが入らないという取りこぼしもあり技術点ではファイナルからの上積みはさほどなかったのですが、演技構成点での上積みが効いた形になりましたね。

 3位に入ったのは昨季まで3連覇していたマキシム・コフトゥン選手です。ショートは得点源の4サルコウの失敗に加え、4トゥループが2回転になりキックアウトされるという致命的なミスを犯し、7位と大きく出遅れます。しかし、フリーは2本の4回転を成功させ、そのほかのジャンプもミスを最小限にとどめフリー2位、総合3位と何とか表彰台に上りました。
 今季はGPで不安定さが目立ち2大会とも7位とアピールできなかったコフトゥン選手。GP同様に今回もSPが振るわず4連覇が懸かる頂点どころか表彰台さえ危うい展開となりましたが、追い詰められたところから挽回するという展開もある意味コフトゥン選手らしいといえばらしい姿でしたね。もちろん安定するに越したことはないのですが、不安定ではあってもここぞという時には底力を見せる爆発力というのもコフトゥン選手の魅力であり、シーズン後半はどういった戦いぶりを見せてくれるのか楽しみですね。

 4位となったのは今季シニアデビューのアンドレイ・ラズキン選手。ショートをまとめて4位と好位置につけると、フリーは中盤で3アクセルが1回転になるミスはあったものの、そのほかのエレメンツはミスを少なく揃えて自己最高位を更新しました。
 5位はJGPファイナル金メダリストのドミトリー・アリエフ選手。SPは大技4トゥループがパンクして無得点となり8位と出遅れ。フリーは1つ転倒がありながらも4位と挽回しましたが、総合では5位と表彰台には届きませんでした。
 6位は昨季銅メダルのアレクサンドル・ペトロフ選手。ショート、フリーともに4回転を組み込まない構成で臨みましたが、その中で細かなジャンプミスが重なり得点を伸ばし切れませんでした。
 7位は大ベテランのセルゲイ・ボロノフ選手。ショートは4+3をパーフェクトに決めて3位と好発進しましたが、フリーはミスが相次ぎ順位を落としました。
 8位はアルトゥール・ドミトリエフ選手。ショートは4+3と3アクセルでミスを犯しながらもまずまずの内容で5位につけましたが、フリーは冒頭の2本の4トゥループでミスがありショートのアドバンテージを活かせませんでした。


 次はペア。


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 優勝者はこれまで2度ロシア王者となっているクセニア・ストルボワ&ヒョードル・クリモフ組です。SPは冒頭のツイストでミスがあり僅差の2位発進となります。フリーもツイストやスロージャンプでミスがあり上々の内容とはいきませんでしたが、大崩れすることはなく無難に演技をまとめて、0.93点差で2位のペアをかわして逆転優勝を果たしました。
 シーズン前半はストルボワ選手の負傷やスケート靴の問題を理由にGPを欠場したストルボワ&クリモフ組。今大会の演技も決して本来の出来ではなかったと思いますが、そうした状況で全力を尽くした結果、3度目の優勝に繋がったわけですから素晴らしかったですね。まだ負傷の影響は残っているのかもしれませんが、フィジカル的にも感覚的にも万全な状態でシーズン後半の国際試合では二人らしい演技を見せてくれることを期待したいですね。

 2位となったのはGPファイナル王者のエフゲニア・タラソワ&ウラジミール・モロゾフ組です。ショートはスピンで珍しくわずかなミスがあったものの80点台に乗せて堂々の首位発進。しかしフリーでは大技の4ツイストに加え、サイドバイサイドのジャンプでミスが重なり、超僅差で初優勝を逃しました。
 今季はGPファイナルで初出場ながら優勝するなど飛躍を遂げているタラソワ&モロゾフ組。実力者のストルボワ&クリモフ組が故障明けということもあってタラソワ&モロゾフ組にとってはまたとない初タイトルのチャンスでしたが、それがプレッシャーに繋がったのかもしれません。ですが、内容的には大崩れしたわけではなく、ストルボワ&クリモフ組ともほぼ差がない2位だったので、シーズン後半もロシアペア界を引っ張る存在として注目ですね。

 3位に入ったのは昨季ペアを組んだばかりのナタリア・ザビアコ&アレクサンドル・エンベルト組です。SPはツイストやデススパイラルでレベルを取りこぼす場面もありましたが3位と好位置につけると、フリーは序盤のジャンプの転倒の後、気持ちを切り替えて挽回し、初表彰台となりました。
 今シーズンはGPのロステレコム杯で銀メダルを獲得するなど躍進しているザビアコ&エンベルト組。まだ若手ゆえに不安定さも散見されますが、熾烈なペア大国の中でのレースを勝ち抜いた経験はこのペアをより一層成長させる材料になるのではないでしょうか。


 最後はアイスダンスです。


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 優勝したのは欠場した14/15シーズンを除き5連覇しているエカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビエフ組。SDは全てのエレメンツでレベル4を獲得する完璧な内容で圧巻の首位に立つと、FDもほぼ全てのエレメンツをレベル4で揃え、6度目の優勝を達成しました。
 今シーズンのボブロワ&ソロビエフ組は3季ぶりにGPで優勝するなど順調な調整ができているなという印象ですが、今大会も死角らしい死角のない演技、試合展開だったのではないでしょうか。昨季はボブロワ選手のドーピング疑惑(後に過失なしと判断)により世界選手権に出場できませんでしたから、今季こそはシーズン後半に懸ける想いは強いのではないかと思います。まずは2012年以来の優勝を狙う欧州選手権ですが、好調を維持してさらにブラッシュアップされた演技を楽しみにしたいですね。

 2位となったのは若手のアレクサンドラ・ステパノワ&イワン・ブキン組。SDで2位と好発進すると、FDではボブロワ&ソロビエフ組にも迫る高得点をマークしショートの順位のままフィニッシュしました。
 昨季、2季前と2年連続でロシア選手権3位となっていたステパノワ&ブキン組。シニア2年目でさっそく欧州選手権3位に入るなど実力は申し分ないカップルで、あとはもう一皮剥けてさらに一段ステップを上がることが必要なのかなと思うので、この銀メダルが二人にとって脱皮するきっかけになると良いですね。

 3位は昨季銀のヴィクトリア・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフ組です。SDはツイズルとリフトでレベル4を取って3位と好位置につけます。フリーは2つのステップがレベル2にとどまり4位だったものの、総合では0.17点差で4位のカップルをかわして銅メダルを獲得しました。
 何とか3位に滑り込みましたが、フリーでは4位のエレーナ・イリニフ&ルスラン・ジガンシン組がコスチュームの一部が落下するという不運による減点もあり、それがなければイリニフ&ジガンシン組が上回っていたということを考えると本当にギリギリの中での3位だったと言えます。欧州選手権の成績によって世界選手権代表の行方も決まってくるので、欧州選手権でのシニツィナ&カツァラポフ組の演技に注目ですね。



 さて、ここで今大会の結果を受けて選ばれた欧州選手権のメンバーをまとめます(敬称略)。


《欧州選手権代表》

女子シングル:エフゲニア・メドベデワ、マリア・ソツコワ、アンナ・ポゴリラヤ
男子シングル:ミハイル・コリヤダ、アレクサンドル・サマリン、マキシム・コフトゥン
ペア:クセニア・ストルボワ&ヒョードル・クリモフ組、エフゲニア・タラソワ&ウラジミール・モロゾフ組、ナタリア・ザビアコ&アレクサンドル・エンベルト組
アイスダンス:エカテリーナ・ボブロワ&ドミトリー・ソロビエフ組、アレクサンドラ・ステパノワ&イワン・ブキン組、ヴィクトリア・シニツィナ&ニキータ・カツァラポフ組



 女子は2位に入ったザギトワ選手が年齢制限で出場できないため4位のポゴリラヤ選手がメンバー入り。シーズン前半で顕著に成績を残してきた3選手が順当に代表となりました。
 男子はジュニアのサマリン選手が選出。シーズン後半はジュニアとシニアの掛け持ちになるものと思われますが、スケジュールが過密になる中でコンディションを整えてシニアの試合でも存在をアピールしてほしいですね。
 ペア、アイスダンスももちろんトップ3がそのまま選出。ただ、欧州選手権の結果も世界選手権の選考に関わってくるので、このメンバーが世界選手権では変更されるのかされないのか、欧州選手権の着眼点の一つとなりそうです。



 さて、12月末に開催されたロシア選手権の記事を1月下旬にアップするというスローペースな更新で申し訳ないですが、この1月下旬は全米選手権、カナダ選手権、欧州選手権と重要な試合が立て続けに開催されます。それらに関してもできるだけ速めのペースで記事にしたいと思いますのでお待ちください。では。


:記事内の写真は全て、ロシアフィギュアスケート連盟の公式フェイスブックページから引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2017-01-20 02:03 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 全日本選手権2016・女子&ペアの記事の後編です。前編はこちらをご覧ください。

第85回全日本フィギュアスケート選手権大会 この大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

*****

 7位に入ったのは全日本ジュニア女王の坂本花織選手です。

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 SPは「映画『アーティスト』より」。まずは3ループからでしたが着氷が乱れます。しかし、後半に組み込んだ3フリップ+3トゥループ、2アクセルは完璧に跳び切り、ミスを最小限に抑えた演技で63.36点の6位発進となります。

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 フリーは「映画『カラーパープル』より」。冒頭の得点源の3フリップ+3トゥループはこらえながらも成功。続く3ルッツは踏み切りのエッジエラーで加点を積み重ねることはできませんでしたが、直後の3サルコウはパーフェクトに下りて上々の前半とします。後半は鍵となる2アクセル+3トゥループを決めて波に乗り、3+2+2も着氷しますが、3ループで転倒。ですが、最後の2アクセルは難なく下りて、坂本選手らしい躍動感あふれる表現を存分に披露しました。得点は120.64点でフリー9位、総合では7位入賞となりました。
 今季はJGPで初優勝、全日本ジュニアを制し、JGPファイナルでも銅メダルと安定感を発揮し続けている坂本選手。今大会は3ループに苦戦を強いられたのかなと思うのですが、それ以外はいつもの坂本選手らしい演技ができていたのではないでしょうか。12月上旬のファイナルからあまり時間がなかったので調整も難しさがあったでしょうし、すでに世界ジュニアの代表選出は確定させているという部分でもほかの試合とは心の臨み方に違いがあったかもしれません。ただ、この演技内容は坂本選手にとっては悔しさの残るものであろうと思うので、世界ジュニアではぜひ今大会やファイナルで出し切れなかったものを出し切ってほしいですね。


 7位にはベテランの村上佳菜子選手が入りました。

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 SPはまず得点源の3トゥループ+3トゥループをパーフェクトに決めて1.4点の高い加点を得る好スタート。そのまま後半に勢いを持続させたいところでしたが3フリップはパンクして1回転となったため無得点に。次の2アクセルは予定どおり下りましたが、ステップシークエンスやスピンでのレベルの取りこぼしもあり得点は伸びず、58.52点で12位発進となります。

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 フリーは冒頭にショートで失敗した3フリップを組み込み、これを完璧に成功させます。続いて2アクセル、3トゥループ+2トゥループもクリーンに着氷と、安定したジャンプを続けます。後半最初に跳んだ3+2+2は2つ目と3つ目のジャンプがアンダーローテーション(軽度の回転不足)と判定されますが、3トゥループ、3+2、2アクセルと残りのジャンプはほぼノーミスで飛び切り、演技を終えた村上選手は感極まって涙を流しました。得点は124.03点でフリー7位、総合8位と順位を上げました。
 今大会の村上選手は少し前に左脚の脛を疲労骨折したということでジャンプの難度を落として挑みました。ショートは構成の中でも比較的難度の高い3フリップでミスが出てしまいましたが、フリーはほぼミスらしいミスのない素晴らしい演技で、数年前まで表彰台の常連だったことを考えると順位としては決して好成績と言えないかもしれませんが、演技の満足度としては今までの全日本でも高い方なのではないかと思います。今回の村上選手のフリー演技を見て改めて感じたことは、やはりフィギュアスケートの演技に対しての感動するしないにジャンプの難度は関係ないんだなということです。もちろん男子選手の4回転や女子選手の3アクセル、3+3など、難しいジャンプを見るとやはり印象に残りますし感嘆もします。そして、競技という面においてはジャンプの難度は何より重要なポイントです。ですが、本当に心が動かされる演技というのは、たとえ難度の低いジャンプ構成だとしてもスケーターが一生懸命にそれをやり遂げて、そして感情が身体に押しとどめておけないほど溢れて滑りに表れる、そんな演技だと思います。村上選手は元々その時の心情が滑りに表れやすいタイプのスケーターですが、今回は久しぶりにジャンプがまとまったことによって感情がどんどん乗っていって、特に終盤のステップシークエンスは彼女の真骨頂といってもいいスピードとフットワークと感情のこもった力強い身体の動きと表情が相まって圧倒させられるような迫力に満ちていて、これだけ見ている側に訴えかけるような迫ってくる“何か”を持ったスケーターは村上選手しかいないと感じましたし、ジャンプの難度など関係なく、競技の縛りを超えた忘れられないワンシーンになりました。
 今後の競技活動について村上選手は今のところ明言しておらず、もしかしたらこのまま引退ということもあるのかもしれません。個人的にはせめてあと1年でもいいので村上選手の姿を競技会で見ていたいなと思うのですが、村上選手がどんな選択をするにしても、ゆっくりと見守りたいですね。


 大ベテランの浅田真央選手は12位となりました。

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 SP冒頭は代名詞の大技3アクセルに挑戦、しかしタイミングが合わずパンクして1回転となり規定の回転数を満たしていないため0点になります。続く3フリップ+2ループは3フリップがアンダーローテーション。後半の3ループはクリーンに下り、スピンは全てレベル4、軒並みコンスタントに加点も稼ぎましたが、3アクセルのミスが響いて60.32点で8位となります。

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 フリーも冒頭は3アクセルでしたが、大幅に回転が足りず転倒となります。直後の3フリップ+3ループは両方ともアンダーローテーションとはなったものの大きな乱れなく着氷。3ルッツもクリーンに跳び切ります。後半に入り最初の2アクセル+3トゥループは2つ目がアンダーローテーションに。続く3サルコウは回転がわずかに足りず着氷でもこらえきれず転倒。次の3フリップはパンクして1回転にとミスが相次ぎます。最後の3ループは問題なくまとめ、終盤のステップシークエンスではしなやかかつ情熱的な滑りと身のこなしで加点2.1の高評価を得ましたが、フィニッシュした浅田選手は悔しさをにじませました。得点は114.10点でフリー12位、総合12位と順位を落としました。
 GPでは昨季から続く左膝の不具合によって調整が間に合わず苦戦を強いられた浅田選手。今大会はGPよりは調子を取り戻したということで3アクセルや3+3を含む最高レベルの構成で挑みましたが、残念ながら演技をまとめることはできませんでした。2004年以来、休養した2014年を除いて上り続けてきた表彰台にも届かず、その結果によってシーズン後半の主要国際大会への派遣も逃しました。ただ、その中でも浅田選手自身は最高レベルの構成にチャレンジできたことに満足していて、確かに村上選手のところでも上述したように難度を落として演技をまとめるというのも一つの手だとは思うのですが、浅田選手に限っては常に向上を目指し、最高を求めるというのが浅田真央らしさであり、それを諦めてしまっては競技者として、勝負師としての浅田選手の本領が失われてしまうのかなと思います。最終目標としている平昌五輪出場に向けては厳しい状況が続き、左膝を含め長年第一線で活躍してきたことによる身体の勤続疲労も今後ケアし続けなければいけないわけですから困難な道のりだとは思いますが、浅田選手という存在が日本フィギュア界にいてくれるだけで宝物のようなもので、一ファンとしては結果や成績は関係なく、浅田選手の演技が見られること自体が貴重なギフトなので、浅田選手が心から満足いく演技が一つでも多くできることを祈りたいですね。
 浅田選手のシーズン後半の試合出場に関しては今のところ未定で、このままシーズン終了となる可能性もあります。来季に向けては小さな国際大会に出場して世界ランキングのポイントを稼いでおくという方法もありますし、ゆっくりと身体を休めて早めに来季の準備を始めるという方法もありますね。そして今大会12位となったことで来季の全日本のシード権はなく、地方大会から出場しなければならない可能性も出てきました。GPに出場する場合は、出場するGPの試合と地方大会の日程が1週間前後で重なれば地方大会は免除されますが、2週間ずれると地方大会にも出なければならないとされています。そして、GP出場に関してもさまざまな条件があり、第一に前のシーズンの世界選手権の1~6位の選手はシード権で2試合エントリーが確実となり、7~12位の選手でも2試合出場は保証されますが、浅田選手は世界選手権に出場できないためGP2試合出場が厳しくなるのではないかといった内容の記事が見られました。前シーズンの世界選手権に出場しない選手の場合、世界ランキングで上位24名もしくは前シーズンのベストスコア上位24名に入っていれば1試合エントリーが保証されますが、浅田選手は現時点で世界ランキングは21位、シーズンベストランキングは23位で、シーズン終了時にはさらにランキングが下がって25位以下になっている可能性もあります。ただ、ランキング24位以内に入れなくても、空き枠が残っている場合、前シーズンのベストスコア上位75名から開催国が選手を選んで枠を埋めることができるとなっていて、例年そういった形でGP2試合エントリーを獲得している選手も多くいるので、浅田選手もGP2試合は大丈夫なのではないかと思いますね。



 さて、ここからはペアです。

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 優勝したのはディフェンディングチャンピオンの須藤澄玲&フランシス・ブードロー=オデ組です。

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 SPはソロジャンプとスロージャンプではミスが出てしまいましたが、ツイストやスピンなどほかのエレメンツはクリーンに揃え、首位発進します。フリーは冒頭のツイスト、ソロジャンプとミスが続きますが、得点源となるスロー3ループはノーミスで着氷。中盤以降もジャンプ系エレメンツでミスがいくつかあり得点を伸ばし切ることはできませんでしたが、2位以下のペアを寄せつけることなく2連覇を果たしました。
 NHK杯では自己ベスト更新で力を示した須藤&ブードロー=オデ組。今大会はNHK杯ほどの好演技とはいかなかったものの、1年前と比べても基礎的なレベルが上がっていることをうかがわせる内容だったのではないでしょうか。シーズン後半は四大陸、アジア冬季大会、世界選手権と過密日程が続きますが、体に気を付けて頑張ってほしいですね。
 2位となったのは昨季ペアを結成した須崎海羽&木原龍一組。12月上旬に木原選手の手首の怪我があり万全ではない状態でしたが、ソロジャンプやスロージャンプではまずまずの安定感を見せ、初出場ながら2位に食い込みました。
 3位は昨年2位の小野眞琳&ウェスリー・キリング組。ショート、フリーともにミスが重なりましたが最小限のミスに抑え3位に入りました。



 全日本2016女子&ペアの結果については以上ですが、ここからは世界選手権、四大陸選手権、アジア冬季大会、世界ジュニア選手権の代表選手をまとめてみたいと思います。その前に各大会の代表選考基準のおさらいをします。


《世界選手権代表選考方法(男女シングル)》

① 1人目は全日本選手権大会優勝者を選考する。
② 2人目は、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して選考する。
 A) 全日本選手権大会2位、3位の選手
 B) グランプリファイナル出場者(①の選手を除く)上位2名
③ 3人目は、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して選考する。
 A) ②の A)又は B)に該当し、②の選考から漏れた選手
 B) 全日本選手権大会4位~6位の選手
 C) 全日本選手権大会終了時点でのISUワールドスタンディング上位3名
 D) 全日本選手権大会終了時点でのISUシーズンベストスコア上位3名


《四大陸選手権代表選考方法(男女シングル)》

全日本選手権大会終了時に、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して選考する。
① 全日本選手権大会10位以内
② 全日本選手権大会終了時点でのISUワールドスタンディング上位6名
③ 全日本選手権大会終了時点でのISUシーズンワールドランキング上位6名
④ 全日本選手権大会終了時点でのISUシーズンベストスコア上位6名


《アジア冬季大会代表選考方法(男女シングル)》

① 1人目は全日本選手権大会優勝者を選考する。
② 2人目は、参加資格のある選手の中で、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して選考する。
 A) 全日本選手権大会上位6名
 B) 全日本選手権大会終了時点でのISUワールドスタンディング上位6名
 C) 全日本選手権大会終了時点でのISUシーズンワールドランキング上位6名
 D) 全日本選手権大会終了時点でのISUシーズンベストスコア上位6名


《世界ジュニア選手権代表選考方法(女子シングル)》

① 1人目は全日本ジュニア選手権大会優勝者を選考する。
② 2人目及び3人目はジュニア対象年齢で派遣希望のある選手の中で、以下のいずれかを満たす者から総合的に判断して選考する。
 A) 全日本ジュニア選手権大会3位以内の選手
 B) ジュニアグランプリファイナル出場者
 C) 全日本選手権大会参加者のうち上位3名
 D) 全日本選手権大会終了時点でのISUワールドスタンディング上位3名
 E) 全日本選手権大会終了時点でのISUシーズンベストスコア上位3名


《世界選手権代表》

女子シングル:宮原知子、樋口新葉、三原舞依
ペア:須藤澄玲&フランシス・ブードロー=オデ組


《四大陸選手権代表》

女子シングル:宮原知子、樋口新葉、三原舞依
ペア:須藤澄玲&フランシス・ブードロー=オデ組、須崎海羽&木原龍一組


《アジア冬季大会代表》

女子シングル:宮原知子、本郷理華
ペア:須藤澄玲&フランシス・ブードロー=オデ組、高橋成美&柴田嶺組


《世界ジュニア選手権代表》

女子シングル:坂本花織、本田真凛、白岩優奈




 まずは世界選手権女子代表から。
 全日本を制した宮原選手は①に該当するのでいわずもがなで選出。
 ②のA)に当てはまるのは全日本2位の樋口選手、3位の三原選手、②のB)に当てはまる選手は宮原選手を除けばいません。ということで2人目の候補者となるのは樋口選手か三原選手ということになりますが、やはりここはより上位である樋口選手が優位に立てるので2人目として選出ということになるのが妥当ですね。
 3人目の選考は、③のA)に当てはまるのは三原選手。③のB)は年齢制限で世界選手権に出場できない本田選手、白岩選手は除外し、全日本5位の本郷選手のみが該当。③のC)のワールドスタンディング(世界ランキング)日本人上位3名に該当するのはすでに①で選出となる宮原選手を除くと、本郷選手と村上選手の二人。そして、③のD)の条件に合致するのは宮原選手と樋口選手、世界選手権出場資格のないジュニアの紀平梨花選手なので、該当者なしとなります。ということでここまで挙げた中では三原選手はA)に該当、本郷選手はB)とC)に該当、村上選手はC)に該当ということになりますが、全日本で表彰台に上がっている三原選手は昨季までの実績はそこまでないものの全日本での成績が重視されるのが例年の倣いなので、3人目に選出となるのが順当と言えますね。
 一方、ペアはアイスダンス同様に国際的な競技力を考慮して選考するとなっているだけなので、やはり全日本チャンピオンの須藤&ブードロー=オデ組が最も国際大会の経験も豊かなので選ばれるのが妥当と思います。


 四大陸選手権女子代表は男子同様、世界選手権のメンバーがそのまま派遣される形となりました。男子のところでも書きましたが、今季の四大陸は平昌五輪の会場で行われるので、オリンピックを目指す選手たちにとっては一度会場の雰囲気を経験するという意味でも例年以上に重要な試合となりそうです。
 ペアは全日本のワンツーのペアが選出されています。


 一方、アジア冬季大会は第一の条件として全日本優勝者が選ばれるので宮原選手が真っ先に選出。もう一人は本郷選手が選ばれましたが、全日本2位の樋口選手や3位の三原選手に経験を積ませるという手ももちろんあったと思いますが、日程が四大陸と2週連続での試合ということ、さらに四大陸、世界選手権の代表を逃した選手に対しての国際大会出場のチャンスを与えるという意味合いもうかがえる選考ですね。
 ペアについても、全日本王者の須藤&ブードロー=オデ組は当然選ばれるとして、2組目として選ばれたのが全日本3位だった小野&キリング組ではなく4位の高橋&柴田組だったというのは、やはりかつて世界選手権でメダルを取ったこともある高橋選手の実力と、このペアの将来的なのびしろも鑑みた上での選出なのでしょうね。


 そして、世界ジュニア選手権の女子代表は、まず全日本ジュニア女王の坂本選手が1人目として選出。2人目、3人目の選出条件は同じで、それぞれの条件に該当するのは、①で選出済みの坂本選手を除き、②のA)は白岩選手と本田選手、B)は紀平選手と本田選手、C)は本田選手と白岩選手、D)は本田選手と白岩選手、E)は紀平選手と本田選手となります。全ての項目に当てはまる本田選手が2人目として選出されるのは当然として、3項目で該当する白岩選手も3人目として相応しい資格を持っていると言えますね。



 さて、全日本2016の記事はこれで本当に終了です。1月は日本勢は大きな大会はありませんが、アメリカの全米選手権やカナダのカナダ選手権、そして格式高い欧州選手権など、欧米では重要な試合が盛りだくさんです。その前に、全日本とほぼ同じ時期に行われたロシア選手権について、次は記事にしたいと思いますので、またしばしお待ちください。では。


:記事冒頭の女子メダリスト3選手のスリーショット写真、坂本選手のフリーの写真、村上選手のフリーの写真は、マルチメディアサイト「Newscom」から、坂本選手の写真のSP、村上選手のSPの写真は、スポーツ情報サイト「スポーツナビ」のフィギュアスケートページから、浅田選手の写真、須藤&ブードロー=オデ組の写真は、デイリースポーツのニュースサイト内の写真特集記事から、ペアメダリスト3組の写真は、写真画像サイト「ゲッティイメージズ」から引用させていただきました。

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by hitsujigusa | 2017-01-06 00:17 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)