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 GPシリーズ第2戦、スケートカナダが終了しました。女子シングルを制したのはロシアのユリア・リプニツカヤ選手。GPシリーズ初優勝となります。鈴木明子選手は見事銀メダルを獲得、アメリカのグレイシー・ゴールド選手が3位となっています。
 そしてペアではイタリアのステファニア・ベルトン、オンドレイ・ホッタレク組がショート、フリー、総合で自己ベストを更新し、こちらもGP初優勝を飾りました。

ISU GP Skate Canada International 2013 大会の詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 金メダルを獲得したのはロシアの15歳、ユリア・リプニツカヤ選手です!

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 SP、フリー、総合と全てでパーソナルベストを更新し優勝したリプニツカヤ選手。本当に見事な金メダルでした。
 昨季は高難度のジャンプ、柔軟性を生かしたスピンが強く印象に残ったリプニツカヤ選手ですが、今大会はプログラム自体のメッセージ性、独創性が深く心に残りました。
 SPは「愛はまごころ」。しゃがみこんで氷の上に指でハートを描くところから始まって、最後もハートを描いて終わるという明確なストーリーが見えるプログラム。初々しさのあるリプニツカヤ選手の演技とも相まって、恋する少女の心の内が伝わってくるような作品となっていました。
 フリーは映画『シンドラーのリスト』のサントラを使用、映画に登場した赤い服の少女をリプニツカヤ選手が演じるという趣向。大きな山場のない淡々とした曲調の中、リプニツカヤ選手もほとんど表情を変えず、目を引く派手な振り付けや動きもありませんでしたが、それでもヒシヒシと心に迫るものがありました。テレビの解説で荒川静香さんもおっしゃっていましたが、平和への祈り、メッセージというものが強く感じられましたし、これほど淡々としているのに強烈に訴えてくるものがある演技を彼女がしたことにビックリしました。15歳の女の子が演じるには「シンドラーのリスト」は難しいんじゃないかと思っていましたが、私の想像を超えてましたね。技術が目立っていた昨季から、ガラリと印象が変わりました。
 なんにせよ、素晴らしい初優勝です。おめでとうございます。


 鈴木明子選手はショート3位から順位を上げて、2位となりました。これで3年連続出場のスケートカナダでは3年連続の銀メダル獲得です。

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 SPは冒頭の3+3のセカンドジャンプがアンダーローテッド(軽微の回転不足)を取られてしまいますが、他をきっちりとまとめ、「愛の讃歌」の世界を存分に見せてくれました。この曲は長久保コーチの好きな曲ということで、その想いを抱きながら滑っているのでしょうね、見ているこちらにも鈴木選手の“愛”が伝わってきました。また、鈴木選手の人柄やスケート人生も凝縮されているように感じて、ぐっと来ましたね。

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 フリーではこちらも冒頭の3フリップがステップアウトし、コンビネーションにならず。しかし次の2アクセル+3トゥループに急遽2トゥループをつけ、ミスを挽回。その後も多少のミスはありましたが、ベテランらしい落ち着きでのびやか且つスケールの大きい演技を披露、鈴木選手自身も満足感のある表情を浮かべました。
 フリーの演目は「オペラ座の怪人」ですが、かの有名なメインテーマは使用しておらず、全体的に女性らしい「オペラ座の怪人」でしたね。鈴木選手特有の躍るようなリズムはありつつも、優雅でしっとりとしていて良かったです。
 ファイナル、そして五輪に向けて上々のスタートとなりました。次戦はNHK杯です。


 そして、銅メダルを獲得したのはアメリカのグレイシー・ゴールド選手。昨季のロシア大会に続いて、GPシリーズ2つ目のメダルです。

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 SPは3ルッツ+3トゥループの難しいコンビネーションジャンプを決めるなど完璧な出来で、70点に迫る高得点=自己新を出しトップに立ちました。
 フリーでは後半でジャンプのミスが重なり順位を落としてしまいましたが、それでもファイナルのチャンスが残る3位に留まりました。
 SPは変則的なリズム、テンポでジャジーに、フリーはバレエ「眠れる森の美女」でエレガンスに。欲を言えばもう少し個性というか、アクみたいなものが欲しいような気もしますが、逆にこういったTHE正統派なタイプのスケーターは今では貴重な存在かもしれません。図抜けたものがあるわけではありませんが、今大会もジャンプ、スピン、ステップとバランス良く、全て平均以上にこなせる総合力は彼女の強みですね。
 次のGPはNHK杯となるゴールド選手ですが、浅田選手、鈴木選手、ラディオノワ選手など強豪とのファイナル争いとなります。その中で表彰台(できれば2位以上)を確保するのはなかなかの難関と言えますが、見るだけの人間としてはこれだけの選手が日本に集まるのは今から楽しみですね。


 4位にはアメリカのクリスティーナ・ガオ選手が入りました。

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 SPでは全てのエレメンツに加点が付くパーフェクトな演技で自己ベスト、フリーは複数ミスがありましたが大崩れすることはなく、昨季同様の安定感を見せました。
 SPは昨季と同じプログラムというだけあって、細部にまで表現が行き渡っていましたね。技術的にも演技的にも余裕があったように思います。
 一方フリーは失敗もあってショートほどのびのびとはいかず、また、全体的に多少メリハリにも欠けていたように感じました。ただ、昨シーズンのGP2戦で2位、4位と上位を確保して、その結果繰り上がりとはいえファイナルに出場したように、今季も初戦で上位に入ったことはそれほど悪くないスタートと言えます。大きな失敗をしない、失敗しても崩れないというのは大きな武器ですし、アメリカ国内に向けて良いアピールになるのではないでしょうか。
 次戦はフランス、こちらも頑張ってほしいと思います。


 5位は地元カナダのベテラン、アメリー・ラコステ選手です。

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 こちらもSPはノーミスで自己ベストを更新。ここ数シーズンはジャンプで苦労している印象が強かったので、久しぶりに好調なラコステ選手を見た感じがしますね。
 そしてフリーの演目は映画『アメリ』、まさにラコステ選手にピッタリなプログラムです。今年で25歳になるラコステ選手、今季は集大成のシーズンになるのだろうと思いますが、自分の名前が付いたプログラムで挑むというのは本当に素敵なアイデアですね。今回はミスが続いて完璧な「アメリ」とはなりませんでしたが、それでも今までの自己最高得点を上回り、トータルでも自己新。収穫と手ごたえのあるスケートカナダとなったのではないかと思います。
 ラコステ選手にしかできない「アメリ」、ぜひ見せてほしいですね。


 6位はGPデビューとなった、アメリカのコートニー・ヒックス選手。

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 ショートは単独の3ルッツがダブルになるミスもあり、点が伸びず最下位スタート。しかしフリーでは1度転倒した以外はミスなくまとめ、自己ベストの得点で4位、総合でも6位に順位を上げました。
 さすがに滑りはまだジュニアジュニアしていますが、フリーでの挽回は素晴らしかったですね。ヒックス選手は昨季の全米選手権でも4位に入っていますし、9月に行われた国際大会「U.S. International Figure Skating Classic」ではゴールド選手を抑えて優勝しています。五輪の可能性も充分にあるでしょうから、注目の選手ですね。


 今大会の女子シングルはエントリー発表当初、キム・ヨナ選手、キーラ・コルピ選手、アリョーナ・レオノワ選手もエントリーしていましたが、それぞれ怪我などで欠場してしまいました。その分20代の選手は鈴木選手とラコステ選手のみという若手中心の試合となり、ショートプログラム後にもカナダのケイトリン・オズモンド選手が太ももを痛めて棄権するという出来事もありました。ベテランと若手の戦いが見られなかったのは残念でしたが、パーソナルベスト更新の演技も多くあり、見応えのある試合となりましたね。


 そして、ペアではイタリアのステファニア・ベルトン、オンドレイ・ホッタレク組が今までの自己ベストを約6点上回る得点でGP初優勝となりました。ベルトン、ホッタレク組は先週のスケートアメリカに引き続いての出場。アメリカでは5位ですから、そこからほとんど時間のない中で立て直してベストの演技ができたというのは素晴らしいですね。2大会合わせて22ポイントなのでファイナルは厳しいですが、自己新は五輪に向けて大きな収穫となったことと思います。
 2位となったのは中国の若手ペア、隋文静(スイ・ウェンジン)、韓聰(ハン・コン)組。SP3位からフリー1位で順位を上げましたが、ベルトン、ホッタレク組とは0.15点差で銀メダルとなりました。優勝となればGP初タイトルだっただけに惜しかったですが、次のNHK杯でぜひ頑張ってほしいですね。
 銅メダルはカナダのメーガン・デュアメル、エリック・ラドフォード組。ショートではいくつかの減点要素がありながらも1位となりましたが、フリーでもスピンのレベルの取りこぼしやリフトが1つノーカウントになるなどミスが続き、3位となってしまいました。2013年世界選手権銅メダリストのペアですから、予想を下回る結果とはなりましたが、次のフランス大会では良い演技を見せてほしいと思います。


 とりあえず、女子&ペアはここまで。男子&アイスダンスに続きます。


:女子メダリスト3選手の写真はロイターが2013年10月27日の11:11に配信した記事「フィギュア=スケートカナダで鈴木は2位、リプニツカヤ優勝」から、リプニツカヤ選手の写真はicenetworkが2013年10月26日に配信した記事「Lipnitskaia puts herself on short list for Sochi」から、鈴木選手のSPの写真はカナダのフィギュアスケート組織「Skate Canada」の公式フェイスブックページから、鈴木選手のフリーの写真は毎日jpが2013年10月27日05:02に配信した記事「フィギュア:鈴木明子2位 GP第2戦、スケートカナダ」から、ゴールド選手の写真、ガオ選手の写真、ラコステ選手の写真は、国際スケート連盟フィギュアスケート部門の公式フェイスブックページから、ヒックス選手の写真はカナダのフィギュアスケート組織「Skate Canada」の公式サイト内のフォトギャラリーの「2013 Skate Canada International - Saint John, NB」から引用させていただきました。


【ブログ内関連記事】
スケートカナダ2013・男子&アイスダンス―パトリック・チャン選手、大差で優勝
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# by hitsujigusa | 2013-10-29 23:58 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 スケートアメリカ・男子&アイスダンスに続いて、女子&ペアの結果について書いていきます。
 女子シングルでは浅田真央選手がパーソナルベストに迫る得点で優勝、2位にアメリカのアシュリー・ワグナー選手、3位がロシアの新星エレーナ・ラディオノワ選手となっています。
 一方、ペアではロシアのタチアナ・ボロソジャー、マキシム・トランコフ組が自己ベスト、歴代最高得点で圧勝しています。

ISU GP Hilton HHonors Skate America 2013 スケートアメリカの詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 まずは女子、優勝したのは浅田真央選手です! 総合得点は204.55点と、バンクーバー五輪で出した自身の自己ベストに迫るハイスコアとなりました。

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 ショートプログラムは7シーズンぶりの「ノクターン」。冒頭の3アクセルは少し両足着氷となりましたが、回転は認められ成功。その後の3フリップや3+2も難なく決めると、スピン、ステップ全てでレベル4を獲得。73.18点という高得点でSP首位に立ちました。
 3か月ほど前にアイスショーで初めて「ノクターン」を披露した時は、まだ自分のものにし切れていない感じがしましたが、今大会で見せた「ノクターン」は細部まで表現が行き届いていましたし、ジャンプやステップなどのエレメンツとも見事に融合していて、一つの芸術作品として完成品に近い出来でした。今大会もまず、トリプルアクセルというところにメディアの注目は注がれていましたが、そういった一つの技の良し悪しが頭から吹っ飛んでしまうほど、プログラムの完成度、浅田選手の美しさが印象に残りました。
 とは言っても、これほど良い演技ができたのはトリプルアクセルが成功したからなのだと思います。やはり浅田選手の基盤にあるのはジャンプの出来だと思うので、まず大技を成功させたことがその後ののびやかな演技にも繋がっていったのでしょうね。

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 フリーは冒頭の3アクセルで転倒しましたが、その後は切り換えて3フリップ+3ループを3+2に、2アクセル+3トゥループを2+2にするなど、最小限の失敗に抑えるための安全策を取り、ショート同様すべてのスピン、ステップでレベル4を獲得、ミスらしいミスなく滑り切りました。
 3アクセルの失敗は残念でしたが、すぐに切り換えて安全策を取ったのは良かったと思います。3+3、2アクセル+3トゥループのどちらかは跳んでおくべきという意見もあるかもしれませんが、GP初戦なのでまずはまとまった演技を見せることに重点を置いたのだと思います。ミスの少ない演技をジャッジに見せることで演技構成点にも良い影響を及ぼすでしょうし、初戦でしっかりとした演技を見せるところから始まって、今後の試合で一段ずつ階段を上るように課題をクリアしていけばいいのではないかと思います。
 演技内容としては、ショートと比べるとのびやかさ、生き生きとした感じは欠けていたかもしれません。3アクセルで転倒してしまったことで体力を消耗してしまったようですね。3アクセルというのは女子にとっては本当に至難のジャンプなので、その成功不成功いかんによってその後の演技にも影響が出てしまうのは仕方のないことです。
 ただ、後半に疲れが出てしまったのは転倒だけが理由ではなく、佐藤信夫コーチいわく、体の使い方が変わってきた影響もあるようです。

◇◇◇◇◇

 「今までは長距離的な体の使い方。今季は中距離から短距離に近い体の使い方ができるようになってきた」。練習では、ここぞという技や動きの前に「そこでいけ、もっと、と声を掛ける」という。
 演技にメリハリをつけ、力を込める場面ではこれまで以上のエネルギーが必要になるため。持久力に加えて瞬発力を求められる、新たなスタイルを身につけつつある。
 体力の問題を佐藤コーチは車に例えた。「同じスピードならずっといける。信号のたびに止まって急発進を繰り返したら、すぐにガソリンがなくなるでしょう」。冒頭の転倒でリズムを乱したこの日は、最後まで力がもたなかった。


北陸中日新聞 2013年10月22日朝刊 一部抜粋

◇◇◇◇◇

 なるほどな~と思いました。なかなかうまいたとえですね、信夫コーチ。フリーの「ピアノ協奏曲第2番」は重厚かつ力強い曲調ですから、ここぞという技の直前にスピードを上げたり、強さを強調する振り付けの際により力を込めた動きをしたりすることで、さらに力強さが印象付けられるんでしょうね。
 この難しいプログラムを浅田選手がどう自分のものにしていくのか、次のNHK杯がますます楽しみになりました。


 2位となったのはアメリカのエース、アシュリー・ワグナー選手。ショートとトータルで自己ベストを出しました。

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 何よりも印象的だったのはジャンプの安定感。ショート、フリー合わせて転倒やパンクといった大きな失敗はなく、しかも両方で3+3を完璧に成功させています。ワグナー選手は昨シーズンは3+3を演技構成に組み込まず、難易度は低いものの完成度の高い演技で安定した成績を残しました。しかし、トップ選手の多くが3+3を跳んでいる現在、五輪でメダルを狙うことを考えるとやはり3+3は外せません。そうして迎えたGP初戦、さっそくSP、フリーともに決めたというのは素晴らしいですね。スケートアメリカ・男子の記事で町田選手の4回転について書きましたが、それと同じで、昨季は全くと言っていいほど跳んでいなかったことを考えると(国別対抗戦では挑戦してましたね)、これほどパーフェクトに3+3を成功させたのにはちょっと驚かされました。
 もちろん他のジャンプもほぼきちんと決めていますし、見ていて安心感がありました。もう完全にアメリカの女王、貫録たっぷりですね。“The Almost Girl"なんて呼ばれてた頃が懐かしいくらいです。
 ワグナー選手の次戦はフランス、またこのような演技が見られることを期待しています。


 銅メダルを獲得したのはGPデビューとなったジュニア女王、エレーナ・ラディオノワ選手です。

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 ショートは全てのジャンプを完璧に決め、スピン、ステップでもレベル4を獲得、上々の滑り出しとなり、上の写真でもわかるように本人もとても嬉しそうで満足した様子でした。
 フリーは冒頭の3ルッツ+3トゥループの3ルッツで転倒してしまいました。しかし、演技中盤の単独の3ルッツの後ろに急遽3トゥループを付けて3+3にする機転を利かせ、2アクセルで大きくステップアウトするミスはありましたが、全体的にまとめました。冒頭で転倒してしまったので大崩れしてもおかしくないかなと思ったんですが、中盤に急遽3+3を跳ぶという対応を見せ、そういった意味では思いがけない失敗をしても冷静に対処できる落ち着きがうかがえましたね。
 彼女の演技をじっくり見たのは初めてでしたが、ジャンプ、スピン、ステップと全体的にバランスの良い選手と感じました。また、ここ数シーズンでGPデビューしているロシアの若手女子選手―ソトニコワ選手、トゥクタミシェワ選手、リプニツカヤ選手―は年齢のわりに大人っぽい感じがしましたが、ラディオノワ選手は年齢相応の女の子らしさというか、14歳らしい14歳という感じがしました。表現的にも明るく元気いっぱいという印象で、見ていて楽しくなるスケーターですね。
 次戦、ラディオノワ選手はNHK杯に出場予定です。今大会3位に入ったことでファイナルのチャンスもあるので、頑張ってほしいと思います。


 表彰台まであと一歩、4位となったのはエリザベータ・トゥクタミシェワ選手です。

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 SPで3+3が1+3となり、単独の3回転もちょっとミスしてしまったために得点が伸びず、まさかの9位スタートとなってしまったトゥクタミシェワ選手。しかしフリーでは3+3を封印して安全策を取り、ミスらしいミスのない演技を披露、フリー3位で総合4位まで一気にアップしました。
 テレビの解説で荒川静香さんもおっしゃっていましたが、トゥクタミシェワ選手はSPでミスして出遅れ、フリーで挽回して順位を上げるということが多いのですね(昨季はGPファイナルSP5位からフリー2位、欧州選手権はSP4位からフリー1位、世界選手権はSP14位からフリー8位)。土壇場の追い詰められたところから盛り返す精神的な強さというのはすごいのですが、ショートからこれができればより安定的に成績を残せると思うので、激しいロシア国内の五輪選考を勝ち抜くためにもそこが改善されると良いですね。
 あと、少し気になったのはプログラムのタイプというか、選曲ですね。シニアデビューとなった11/12シーズンのショート、フリー、昨季のショート、そして今季のショート、フリーと、ラテン系の音楽ばかりです(昨季のSPは当初「ある愛の詩」だったのを途中で変えました)。ラテン系がよく似合っていて自身も得意にしているということは分かりますが、ラテン一色というのは表現の幅という意味でどうなのかなと思うのです。もちろんそれぞれ違う曲ではあるのですが、どうしても印象が似通ってしまいますし、トゥクタミシェワ選手を見ているといつも同じ感じに見えてしまうので、もっと違う雰囲気のプログラムで、違うトゥクタミシェワ選手を見てみたいなとちょっと思いました。


 5位となったのはGPデビューとなるアメリカのサマンサ・シザリオ選手。

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 ショートでは3+3でダウングレードを取られ8位と出遅れてしまいましたが、フリーではミスといえるミスはなく自己ベストで順位を上げました。
 おっ、と思ったのはショートで跳んだ3フリップ+3ループですね。セカンドにループを持ってくるトリプルトリプルというのは男子でも滅多に跳ばない難しいコンビネーションです。今大会では跳ばなかったものの、浅田真央選手がフリーに同じ3フリップ+3ループを取り入れていますし、アデリーナ・ソトニコワ選手は最高難度の3ルッツ+3ループに先日のジャパンオープンで挑戦していますが、それ以外だとほとんどセカンドのループジャンプというのは聞かないです。なので、こういった難易度の高いコンビネーションを安定的に成功させられるようになると大きな武器になるでしょうね。
 表現的にはノリノリ系というか、それでいてセクシーな魅力のあるスケーターだと感じました。今季本格的なシニアデビューとはいえ、すでに20歳で雰囲気的には大人っぽいのですが、スピンやステップではレベルを取りこぼしているので、GPシリーズを戦っていく中で技術的にもより成長していけると良いですね。


 6位はフランスのマエ=ベレニス・メイテ選手。こちらもフリーとトータルの自己ベストをマークしています。

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 ショートでは3+3でミスがありましたが、フリーでは3+3も含め、ほとんどミスのないまとまった演技でパーソナルベストを出しました。
 メイテ選手の魅力は何といっても豪快なジャンプだと思うのですが、そのジャンプの良さがあまりGOE(出来栄え点)の加点に結び付いていないのが残念ですね。高さもありスピードもあるのですが、パワーで跳んでいるためか流れるようなランディングという感じではありません。現在のGOEでは流れのあるジャンプにより加点する傾向が強いですから、そういった点でメイテ選手は損をしています。今大会のフリーでもジャンプ自体は回転不足を取られることもなく、きちんと成功させているのに、GOEの加点はいちばん高いものでも0.50点、すべてのジャンプの出来栄え点を足しても0.20点にしかなりません。ちなみに、浅田選手はジャンプのGOE合計で-2.24点ですが、それ以外のエレメンツで5.89点を稼いでいますし、ワグナー選手もジャンプのGOE合計は0.04点ですが、それ以外の技のGOE合計は4.39点です。この両選手はそれぞれメイテ選手よりジャンプでのロスが多いですが、その分スピンやステップで得点を稼いでいます。
 そもそもメイテ選手がプログラムに組み込んでいるジャンプの難易度があまり高くないというのはありますが、それでもしっかり回転して決めているのに加点が稼げていないのはもったいないですね。スピンやステップを磨くというのももちろんですが、ジャンプに流れが出ると加点も増えると思うので、個人的にはそこらへんを期待したいですね。


 7位となったのはイタリアのベテラン、ヴァレンティーナ・マルケイ選手。

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 ショートは本当に良いスタートで、パーソナルベストとなる59.25点を出して4位につけました。フリーでは2度の転倒を含めミスが続き97.54点、順位を落としてしまいました。
 SPの曲はナポリ民謡の「帰れソレントへ」ということで、イタリア人のマルケイ選手にふさわしい雰囲気たっぷりのプログラムで素晴らしかったですね。他方、フリーは映画『ミッション・インポッシブル2』のサントラを使っていて力強さが印象に残る演技。ショートの女性的な柔らかさとフリーの強さというのが対比になっていて、改めて多彩な表現力を持つスケーターだなと感じました。
 難易度の高いジャンプや代名詞みたいな技を持っている選手ではないですが、このようにさまざまな色、表情を見せてくれるスケーターというのは貴重な存在ですね。マルケイ選手の次戦はNHK杯となります。


 8位にはスウェーデンのこちらもベテラン、ビクトリア・ヘルゲソン選手が入りました。

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 マルケイ選手同様、ノーミスのSPで自己ベストをマークし5位発進となりましたが、フリーでは転倒が3度とミスが重なり8位となりました。
 ヘルゲソン選手はスピン、ステップ、スケーティングと安定して美しい選手なのですが、ジャンプのミスが多く、あともう一つ、二つということが多いのが残念ですね。ジャンプ以外のものは素晴らしいので、ジャンプさえ決まれば総合的に良くなるのにと思います。ヘルゲソン選手が五輪後どうするのかは分からないのですが、引退するまでにフリーでの会心の出来というのをぜひ見たいですね。


 9位はグルジアのエレーネ・ゲデヴァニシヴィリ選手です。

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 ショートはジャンプで微少の減点はあったものの、まとまった演技で6位につけましたが、フリーではこちらも2度の転倒があり最終的に9位となってしまいました。
 気になるところとしてはジャンプの失敗もそうなのですが、スピンでレベルが取れていないところ。これは今大会に限ったことではないですが、ショートではレベル3、4が取れているのにフリーになると2、3にレベルが落ちていることが多いので、2日間通じてスピンのレベルも安定するようになると良いなと思います。
 ゲデヴァニシヴィリ選手も次はNHK杯、そちらでは良い演技が見られることを楽しみにしています。


 そして、ペアではロシアのタチアナ・ボロソジャー、マキシム・トランコフ組が自己新=世界最高得点を叩き出して大差で優勝しました。この結果を見ると、このペアの圧倒的強さは全く揺るぎそうになく、五輪にもこのままの勢いで行きそうな気がします。この2人を破るペアは果たしているんでしょうか。
 銀メダルはカナダのカーステン・ムーア=タワーズ、ディラン・モスコビッチ組、銅メダルはロシアのクセニア・ストルボワ、ヒョードル・クリモフ組となっています。



 日本勢の男女ダブル優勝に、ペアとアイスダンスそれぞれの優勝者の圧勝という話題満載で幕を閉じたスケートアメリカ2013。GPシリーズ13/14、次の大会はスケートカナダとなります。


:女子シングルメダリスト3選手の写真はAFPBB Newsが2013年10月21日の10:15に配信した記事「浅田がシーズン初戦制す、スケート・アメリカ」から、浅田選手のSPの写真、ラディオノワ選手の写真、シザリオ選手の写真はウェブサイト「スポーツナビ」のフィギュアスケートフォトギャラリーのスケートアメリカ・女子SPから、浅田選手のフリーの写真はウェブサイト「朝日新聞デジタル」のフィギュアスケートフォトギャラリーのスケートアメリカ女子フリーから、ワグナー選手の写真、メイテ選手の写真、ゲデヴァニシヴィリ選手の写真は「スポーツナビ」のフィギュアスケートフォトギャラリーのスケートアメリカ・女子FSから、トゥクタミシェワ選手の写真、マルケイ選手の写真、ヘルゲソン選手の写真は「スポーツナビ」のスケートアメリカ・女子FSの実況ページから引用させていただきました。


【ブログ内関連記事】
スケートアメリカ2013・男子&アイスダンス―町田樹選手、パーソナルベストで優勝
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# by hitsujigusa | 2013-10-23 23:33 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)

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 グランプリシリーズ13/14が開幕しました。初戦となるスケートアメリカ、男子シングルでは見事、町田樹選手がパーソナルベストとなる高得点を叩き出して優勝。2位にアメリカのアダム・リッポン選手、3位には同じくアメリカのマックス・アーロン選手が入っています。高橋大輔選手、小塚崇彦選手はそれぞれ4位、6位となりました。
 そして、アイスダンスのキャシー・リード、クリス・リード組は自己最高位タイとなる5位となっています。

ISU GP Hilton HHonors Skate America 2013 スケートアメリカの詳しい結果、各選手の採点表が見られます。

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 改めまして、男子シングルの優勝は町田樹選手です!

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 ショートプログラムは4トゥループ+3トゥループ、3アクセル、3ルッツを完璧に決め、91.18点という自己ベスト、世界歴代6位の高得点で首位に立ちました。
 町田選手がずっと秘密にしていたショートの使用曲は「エデンの東」。町田選手はショートについてインタビューで“町田樹が町田樹を表現”、“THE 町田樹”と評していましたが、まさにそのとおりのプログラム。「エデンの東」はジェームズ・ディーンが主演した映画の印象が強いですが、町田選手は映画を見ていないのだそう。映画の主人公を演じるのではなく、町田選手の人生そのものを「エデンの東」に重ね合わせて表現している、そんな印象を持ちました。
 ですが、それ以上に今回驚いたのが4回転! 昨季はほとんどが失敗だったのに、今季は初戦から難なく成功。それも本当に完璧な余裕のある4回転です。昨季の姿がまだ記憶に新しい私としては、この成長にはちょっと驚いてしまいました。なにかコツでもつかんだのかなと思いましたが、基礎を見直す練習のおかげなようですね。

◇◇◇◇◇

 昨季はGP初制覇で勢いに乗りながら、大事な全日本選手権は9位。「大敗したからこそ、ゼロからのスタートにしたかった」。2年過ごした米カリフォルニアから関大に復学する希望もあり、基礎を徹底する大西勝敬(よしのり)コーチのもとに拠点を移した。打ち込んだのがかつて競技に組み込まれていた、氷上にスケート靴の刃で図形を描くコンパルソリー(規定)。姿勢や動きを綿密に制御できなければ、きれいな形は描けない。
 これまでほぼやったことのない練習に「できないからこそ考えることで、ジャンプ、スピン、ステップにも応用できる。体にとても敏感になった」。基礎を確かなものにした結果、上に乗せる4回転の安定度も増した。


北陸中日新聞 2013年10月21日朝刊 抜粋

◇◇◇◇◇

 魔法みたいにコツを得たわけではなく(当たり前ですが)、一見ジャンプとは関係なさそうな基礎練習が良い効果を生んだのですね。今季から町田選手を指導する大西コーチは佐藤信夫コーチの門下生だそうですが、そう考えると信夫コーチの下、基礎を改革しそれが今結実している浅田真央選手とも通じるものがあるような気がします。

 そして、フリー。こちらでも自己ベストを更新してフリー1位、もちろん総合でも自己ベストとなり、自己最高得点で優勝となりました。また、フリーの得点は歴代9位、トータルの得点では歴代5位です。

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 2本目の4回転が前のめりの着氷で単独になってしまった以外は、ほぼパーフェクトな内容。昨季の「火の鳥」も素晴らしいものでしたが、それ以上に力強く、ダイナミック、男らしさの増した「火の鳥」になっています。
 これで一気に五輪代表に向けて躍り出た感のある町田選手ですが、だからこそ今大会以上に次戦が大切になってきます。次は6戦目のロシア大会に出場の町田選手、1か月ほど間が空くことになりますが、このコンディション、勢いを保って次に繋げてほしいなと思います。


 銀メダルを獲得したのはこちらもSP、フリー、総合全てで自己ベストを更新したアダム・リッポン選手です。

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 今大会、リッポン選手に関して何より驚かされたのは4ルッツのチャレンジです。今まで挑戦していた記憶がないですし、ジャンパーというイメージでもないのでこの試みには非常にびっくりしました。ましてや4ルッツという最高難度の4回転です。でも、“リッポンルッツ”と名前が付けられるほどルッツを得意にしている選手なので、トゥループやサルコウを飛び越えてルッツというのもうなずけますね。成功となればブランドン・ムロズ選手に続き2人目の4ルッツ成功者となりましたが、残念ながらショート、フリーともに失敗に終わりました。
 でも、それは別として今大会のリッポン選手からは今までとは違う、生まれ変わったような、別選手のような“強さ”を感じました。元々美しい顔立ちをしているリッポン選手ですが、ともすれば女性的な優しい印象が強いスケーターでした。でも、この大会で見せたのは柔らかさの中にも確固たる芯、男性的な“力”が見える演技、剛と柔がバランスよく溶け合っているなと感じられる演技でした。身のこなしもよりきれいになって、身体の線の美しさが印象に残りました。心なしか顔もさらに凛々しくなって男ぶりが増したような……。
 次はNHK杯に出場ですが、またこのような、もしくはこれ以上の演技を見せてくれることを期待しています。


 3位となったのは、GP初参戦となる現全米チャンピオン、マックス・アーロン選手。こちらもフリーの自己ベストをマークしました。

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 ショートは4回転ジャンプの転倒で出遅れてしまいましたが、フリーではクリーンとは言えないものの2本の4回転を成功させ2位、総合でも3位となりGP初メダルを獲得しました。
 4回転時代といえる現在の男子フィギュアですが、それでもフリーで4回転を3本跳ぶのは至難の業。アーロン選手はフリー冒頭の4トゥループで転倒しましたが、2つの4サルコウを成功させたことで表彰台にまで上り詰めました。ただ、プログラム全体の完成度としてはまだまだ、ジャンプの印象が強く、つなぎの部分が物足りなく感じました。そのため、1つの作品としてのアピールに欠けていたように感じます。ジャンプ自体も空中で多少崩れていてもパワーでまとめる技術はすごいのですが、その分少し強引さが目立ってGOE(出来栄え点)の加点には結び付いていません。スピンやステップでもそれなりにレベルは取れていますが、同様ですね。
 元アイスホッケー選手ということでアスレチックな力強さが印象的なアーロン選手。ジャンパーとしての素質は充分あると思うので、スピン、ステップ、つなぎなど、ジャンプ以外のところでもっと質が良くなると、フィギュアスケーターとしての魅力もよりアップするんじゃないかなと思います。こちらも次戦、NHK杯に出場です。


 高橋大輔選手はミスが相次ぎ、ショート5位、フリー4位、トータルでも4位となりました。

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 ショートでは冒頭の4回転で転倒、3アクセルも着氷が乱れ、3ルッツ+3トゥループは3+2に。しかし、スピン、ステップではしっかりレベルを取り、「ヴァイオリンのためのソナチネ」の静謐な世界を見事に表現していました。

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 フリーでは4回転を回り切るもステップアウト、2本目は回避して3ルッツに、3アクセルの着氷が乱れたり、3ループがシングル、3サルコウがダブルになるなどらしくないミスが続き、ショートからの挽回はできませんでした。
 アイスダンスのテレビ中継の解説をなさっていた河合彩さんはブログで、高橋選手の演技について“何かが噛み合っていないような印象”とおっしゃっていましたが、私も同様に感じました。ちょっとしたズレ、ボタンの掛け違い、みたいな……。高橋選手自身は練習から噛み合っていないのだと言っていましたが、噛み合いさえすればすんなり行きそうな気もします。また、練習不足という言葉もありましたが、すでに2回五輪シーズンを経験している高橋選手が練習不足というのは、そうならざるを得ない理由があったのだろうと想像します。テレビで解説をなさっていた荒川静香さんによると、大会前にスケート靴を変えたそうですが、その影響があったのでしょうか。
 ともかくも、ファイナル出場のためには次戦で優勝しなければなりません。NHK杯までは3週間ほどあるので、その中でどれだけ立て直してくるか楽しみです。


 GPデビューとなった、世界ジュニア銀メダリストのジェイソン・ブラウン選手は5位に入りました。

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 全選手中、唯一4回転を取り入れていないブラウン選手。SPではミスのない演技で2位となりましたが、フリーでは得点稼ぎとなる大技3アクセルを2本とも失敗し、順位を落としてしまいました。現在の男子フィギュアの中で4回転を跳ばないのはそれだけでもハンデとなります。昨季の町田選手のように、ショート、フリー合わせて4回転1本でも結果を残すことはできますが、その場合やはり全体の完成度を高めなければいけません。ブラウン選手がこれから4回転を跳んでくるかどうかは分からないのですが、やはり3アクセルのような大技はしっかり決めないと、上位に食い込むのは難しいでしょうね。
 とはいえ、表現者としてのブラウン選手にはなかなかの魅力を感じました。柔軟性を生かしたスピンや技と技の間のつなぎ、跳ぶ直前に工夫を凝らしたジャンプ、全身を大きく使ったステップなど、最近の若手男子選手の中でも個性を強く感じました。フリーは「リバーダンス」ということで本田武史さんを思い出してしまったのですが、そちらとはまた違った柔らかさのある演技、かつ、ダンサブルな動きが印象に残りました。次戦はフランス、アメリカ男子の五輪切符争いも厳しいですが頑張って欲しいですね。


 昨季からの復活をかける小塚崇彦選手は6位となりました。

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 ショートは冒頭の4回転を回り切ったものの着氷で乱れ、3ルッツ+3トゥループもルッツで乱れ単独に、コンビネーションが入らなかったという点で大きくロスしてしまいましたね。

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 フリーは4回転が2回転になり、3+3のセカンドがダウングレードを取られてしまいました。しかしそれ以外の大きなミスはなく、まとまっていた演技と言えると思います。ですがそのわりに得点は伸びず。演技を一見するとミスの少ないものに見えるために、実際の順位、得点と演技との間に差があるようにも感じます。
 たとえば、高橋大輔選手のフリーの技術点は72.40点。小塚選手の技術点は72.28点なのでほぼ同じです。でも高橋選手は2本の3アクセルで減点され、トリプルがシングルやダブルになるロスの大きいミスを後半に犯している、にもかかわらず小塚選手より技術点は高いのです。なぜ小塚選手の技術点が伸びなかったのかと考えると、失敗で大きくロスしたのはもちろんですが、決まったジャンプやスピンなどでもあまりGOEの加点を稼げていないのですね。昨季の怪我の影響があるのでしょうか、ジャンプは着氷でこらえている感じがあり、詰まったランディングが目立ちました。スピンで加点が少ないのも怪我の影響なのかは分かりませんが。五輪のために手術せずリハビリで治しているそうなので、心配ではありますが、ジャンプ自体が跳べていないわけではないので、少しでも小塚選手らしい流れのあるジャンプが取り戻せるといいなと思います。
 ところで、全然関係ない話なのですが、小塚選手、フリーの衣装をジャパンオープンから変更してきました。ジャパンオープンの時の衣装は赤と黒の派手めなもので、ネットではあまり評判はよろしくなく、“ガソリンスタンドの店員”というヒドい形容もあったようですが、今大会では淡い青の衣装にしてきました。一見、昨シーズンのショートの衣装!?と思ったのですが、よく見たら背中や腕にキラキラの装飾がありました。こちらの方が、音楽の優雅さ、ノーブルさに合っていて良いですね。


 さて、ここからはアイスダンス。優勝したのはアメリカのメリル・デイビス、チャーリー・ホワイト組。2位にイタリアのアンナ・カッペリーニ、ルカ・ラノッテ組、3位にアメリカのマイア・シブタニ、アレックス・シブタニ組が入りました。
 そして、日本のキャシー・リード、クリス・リード組はGP自己最高位タイとなる5位となりました。

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 ショートでは2つの要素で出来栄えにマイナスが付いてしまいましたが、フリーでは全ての要素で加点が付き、ショートからの順位を上げて5位に入りました。クリス選手が怪我を抱えて練習が満足にできない中でも、ミスの少ない演技ができたことは2人にとって大きな自信になるのではないでしょうか。特に、フリーは演技時間が長いにもかかわらず、そういった不安要素を全く感じさせない流れのある力強い演技で素晴らしかったです。また、次のNHK杯が楽しみになりましたね。


 ここまで男子&アイスダンスについて書きました。次は女子&ペアに続きます。


:男子シングルメダリスト3選手の写真、町田選手のフリーの写真、リッポン選手の写真、小塚選手のフリーの写真はAFPBB Newsが2013年10月20日14:02に配信した記事「町田が優勝、高橋4位 小塚は6位に スケート・アメリカ」から、町田選手のSPの写真、高橋選手のSPの写真はウェブサイト「スポーツナビ」のスケートアメリカ男子SPの実況ページから、アーロン選手の写真、高橋選手のフリーの写真、ブラウン選手の写真は「スポーツナビ」のスケートアメリカ男子FSのフォトギャラリーから、小塚選手のSPの写真はAFPBB Newsが2013年10月19日13:31に配信した記事「町田がSP首位、小塚4位 高橋は5位に スケート・アメリカ」から、リード&リード組の写真はウェブサイト「朝日新聞デジタル」内のフィギュアスケートフォトギャラリーから、それぞれ引用させていただきました。

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# by hitsujigusa | 2013-10-22 01:34 | フィギュアスケート(大会関連) | Trackback | Comments(0)